温度差がある。
 今、多くの人が少なからず他者に対して抱いている感覚かもしれません。未知のウイルスに対する危機感とその向き合い方の違いの話です。国内と世界の間に。個人と政治との間に。テレビの報道やSNSのタイムラインと自分を取り巻く現実との間に。世代間に。個人と組織の間に。自分と異なる生き方や働き方をしている人たちとの間に。より小さいところでは友達や恋人、家族との間にも温度差を感じて苛立ったり傷ついたり、不安や失望、絶望を感じたりしているかもしれません。
 
 何よりぼく自身が、これを読んで下さってくれているあなたや日々接している方々に「温度差を感じる」と思われているのではないかという強い不安に囚われながらこの文章を書いています。