今日も一日、家族三人で家の中にいた。空は今日も霞んでいる。すっきりしない心模様のようだ。釈然としない。こんなときこそ走ればいいのだけれど、こんなときに限って走ることができない。ゆっくり流れていく雲を漫然と見つめ、切れ間から射し込む光明を探し求める。雲は流れていくのに自分たちは留まっている。鳥は自由に大空を舞っているのに自分たちは留まっている。自分の足以外に移動手段を持たない原始の人々はこんな気持ちで空を見上げていたのだろうか。