娘と同級生を水泳教室が行われている市民プールに送り届けた後、レッスンが始まったのを見届けから再び車を走らせた。教室が終わる一時間後までに夕食の買い出しなどを済ませるのだ。一時間前まではひとりで原稿に向かっていたことを思うと肉体はここにあるのに意識は別のところに存在しているような。あるいは自分の一部が乖離して別の場所で父親という役割を果たしているような不思議な気持ちになる。