こんにちは。なかなか『Fallout4』を再プレイできないなーとモタモタしてるうちに発売一周年が過ぎ去ってしまったマクガイヤーです。MODが実装される前にはなんとか……
前回の放送「緊急特番 今だからこそ観たい『この世界の片隅に』」はいかがだったでしょうか?
原作が大好きだったこともあり、丁寧に解説したつもりだったのですが、評判がよくてなによりです。
映画版のネタバレはしてないのでご安心ください! (漫画版のネタバレにはうっかり触れてしまいましたが……)
マクガイヤーチャンネルの今後の予定は以下のようになっております。
(放送日の変更により3週連続放送ではなくなりました、ご注意下さい)
○11月26日(土) 20時~
「最近のマクガイヤー 2016年11月号」
アシタントとしてオタク大賞名誉審査員のナオトさんが出演予定です。
お題
・最近のアメリカ大統領
・『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに。』
・ナオトさんに聞きたい『シン・ゴジラ』
・ナオトさんに聞きたい『君の名は。』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとお送りします。
○12月10日(土) 20時~ (放送日が変更になりました。ご注意下さい)
「ニッポン対ワクチン」
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの副反応や、HPVワクチン薬害研究についての疑義、というか捏造報道など、ワクチンに関する報道や話題が盛り上がっています。
そこで、そもそもワクチンとは何か、どのように発明されどのように使われてきたのか、何故大事なのか、なにが現実でなにが虚構なのか……等々について今一度しっかり解説します。
○12月16日(金) 20時~
「最近のマクガイヤー 2016年12月号」
いつも通り、最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
詳細未定。
○12月30日(金) 20時~
「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2016」
年に一度のお楽しみ!
2016年度のオタクトピックについて独断と偏見で語りまくります。
詳細は未定ですが、『ローグワン / スターウォーズ・ストーリー』について語ることだけは決まっております。
お楽しみに!
番組オリジナルグッズも引き続き販売中です。
マクガイヤーチャンネル物販部 : https://clubt.jp/shop/S0000051529.html
新製品乳首ポケストップTシャツ
同じく新製品スーサイドスクワッドTシャツ
思わずエナジードリンクが呑みたくなるヒロポンマグカップ
……等々、絶賛発売中!
さて、今回のブロマガですが、テレビドラマ版『この世界の片隅に』について語らせてください。
一応、明示するまではなるべくネタバレしないような表現で書きますね。
漫画、映画、テレビ、小説……というのはそれぞれ異なるメディアです。
だから、同じ物語を語るとしても、違う表現になるのは当然です。
たとえば、原作漫画版『この世界の片隅に』では直接的だった玉音放送後のすずの台詞が、映画版では若干ぼかした表現になっています。○○旗も短い時間しか映りません。これは、直接的な台詞にするとあまりにも説教臭くなり、観客が白けてしまうからです。漫画は自分のペースで読み進められますし、いつでも中断できます。一方で、映画は、観客を二時間暗い室内に拘束し、強制的に映像を見せ続けるメディアです(上映途中に退席するのは作品に対してはっきりと「NO」をつきつけるメッセージとなってしまいます)。映画の観客は、漫画の読者と比較して、集中力・読解力がある程度引き上げられた状態になっていることが前提となるわけです。
映画版ではリンさんテルさんのエピソードがかなりの部分カットされ、すずが周作の「秘密」に気づいてない状態にあります。自分はこの点が不満で、映画版を手放しで絶賛できず、既婚者である片淵須直監督が結婚後に○○したり○○に行ったりしているにも関わらずこの改変(というか削除)をしたのなら、それは男にとって都合のいい世界になってしまったのではないか――というのはニコ生放送でお話しした通りですが、これも漫画と映画の違いに周知していた監督による選択の結果なのなのかもしれません。
再読可能であり、長さに制限のない漫画(や小説)というメディアでは「戦争」、「家族」、「夫婦」、「日常」……といった複数のテーマを並列に扱えますが、映画ではそうはいきません。一つのテーマに絞り込むことが、映画が傑作になる鍵です(ハリウッド式、ともいえますが)。
映画版『この世界の片隅に』は「戦争」という大きな一つのシンプルなテーマに絞り込み、「戦争における家族」、「戦争における夫婦」、「戦争における日常」……等々を上手く描きましたが、「戦争における不貞」「戦争における夫婦の裏切り」等は、戦争よりも「不貞」や「裏切り」の方が勝ってしまうので、映画版では省略した……そういうことかもしれません。
そんなことを考えてしまうのは、映画版『この世界の片隅に』を観た後に、テレビドラマ版『この世界の片隅に』を観たからです。
本作は21時~23時半のプライムタイムにお茶の間に放送されたのですが、映画版で削除されたリンさんテルさんのエピソードや周作の「秘密」について、しっかり描いているのですよ。
DVDも発売されてます!
『この世界の片隅に』が連載されたのは2007年1月~2009年1月の約2年間です。テレビドラマ版は、その2年後の2011年8月5日、「終戦記念ドラマスペシャル」として放送されました。
すず役を務めるのはセーラーマーズでお馴染み北川景子、周作役は小出恵介です。
既に原作漫画が歴史に残る傑作と評価されていたこともあって、ドラマ化はそれなりの話題になっていたことを記憶しています。勿論、悪い意味でです。
テレビというのは、大衆に奉仕するメディアです。
8歳の小学生から80歳の老人まで、あらゆる年代層が観るプライムタイムなら、なおさら誰が観ても分かるように作らねばなりません。しかも、視聴者はテレビに集中しているとは限りません。家族で食事しながら観ているかもしれません。食事が終わって皿洗いしながら観ているかもしれません。晩酌で酔いつぶれているかもしれません。途中でトイレに行ったり風呂に入ったりすることもあるでしょう。そういった視聴者にもある程度理解して貰えるように作る必要があります。
だから、多くのテレビドラマはナレーションを多用し、なんでも台詞で説明します。時には、テロップまで使います。
だからだから、悪い意味で評判になったのです。
ドラマに出演するにあたり、小出恵介が寄せたコメントも、いま読み返すと凄いです。
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http://natalie.mu/comic/news/51160
●「北條周作」に対しての印象は?
ひたすらに、すずを守り、国に尽くす、真っ直ぐな青年だと思っています。
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おそらく、マネージャーが書いたコメントなのでしょうが、原作をきちんと読んでいないことがバレバレです。
その他のキャストは、リン役が優香、哲役がもっこりもこみちこと速水もこみち、徑子役がりょう、お義母さんのサン役が市毛良枝、お義父さんの円太郎役がウルトラマンタロウこと篠田三郎と、なかなかに豪華です。映画に出てこないテル役はデカイエローこと木下あゆ美、おまけに芦田愛菜まで出演します。
どこに出演するかというと、「千鶴」役です。未読ですが、小説版では「陽子」になっていたそうですね。
恐ろしいのは、公式サイトにある人物相関図がめっちゃネタバレなことです。
以下ネタバレ
(この続きは有料でお楽しみください)