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マクガイヤーチャンネル 第269号 2020/4/22
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おはようございます。

時間を持て余していそうな人たちが多い昨今ですが、自分は大忙しです。

ニコ生放送日と日程が完全にかぶる来週は、もしかするとブロマガをお休みするかもしれませんがご了承ください。




マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



○4月29日(水)19時~「若者からおじさんまでの『十三機兵防衛圏』」(いつもと曜日が異なりますのでご注意ください)

昨年11月に発売されて以来、熱狂的にヒットしているゲーム『十三機兵防衛圏』。自分もプレイしましたが、死ぬほど面白いです。「いま」作られるべきアドベンチャーゲームとして完成度の高さは勿論のこと、若者にとっては新鮮でおじさんは泣く要素が満載なのがニクいところです。2019年オタク大賞受賞も納得の作品です。

そこで、ゲームクリエイター神谷盛治やヴァニラウェアの歴史を振り返りつつ、アドベンチャーゲームやSFとしての『十三機兵防衛圏』の魅力に迫るような放送を行います。

ゲストとして漫画家の大石浩二さん(https://twitter.com/k_marudashi)と女優・タレントの結さん(https://twitter.com/xxxjyururixxx)に出演して頂く予定です。

全編無料放送になりました!



○5月3日(日) 18時半頃~キネマ麹町『イップマン 継承』生実況

TOKYO MXの「キネマ麹町」で映画イップマンシリーズが三週連続放映されます。

5/8より公開予定の四作目『イップマン 完結』に合わせた放映です。当チャンネルで特集も予定しています。

そこで、シリーズ三作目の中で最も面白い(と自分が考える)『イップマン 継承』の生実況を行います。

ゲストとしてお友達の編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えする予定です。

TOKYO MXが受信できない場合でも、配信やDVD等を用意して頂ければ、実況をお楽しみ頂けると思います。コロナウイルスでおうちに籠もりがちなみんな、テレビの前でぼくらと(心の中で)握手!



○5月10日(日)19時~「『やれたかも委員会 童貞からの長い手紙』完結記念 吉田貴司と童貞賛歌」

取材協力しました『やれたかも委員会』のcase024「童貞からの長い手紙」(https://note.mu/yoshidatakashi3/n/na63c34ee5adc)が完結しました。10話から成る、堂々たる完結でした。単行本4巻はまるごと「童貞からの長い手紙」になるそうです。

これを記念して、著者の吉田貴司先生(https://twitter.com/yoshidatakashi3)をお招きし、執筆の裏話や、やれたかも話、童貞話をお尋ねします。ゲストとしてお友達の編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。

ちなみに基になったお話はこちら

https://ch.nicovideo.jp/macgyer/blomaga/ar1011063



○5月18日(月)19時~「『イップ・マン 完結』公開記念 イップマンとドニー・イェン」

ドニー・イェン主演作にして現時点での代表作といっていい『イップ・マン 完結』が5/8より公開されます。中華圏で大ヒットし、イップ・マン・ブームを巻き起こしたシリーズ4作目にして完結編とされています。また、キャラクター同士のやりとりを台詞ではなくアクションでみせる、ウィルソン・イップ監督の最新作でもあります。

これを記念して、アクション俳優ドニー・イェンや監督ウィルソン・イップのフィルモグラフィー、功夫映画やイップマンについて解説する放送を行います。

『イップ・マン 完結』が公開延期となった場合、ひさしぶりのサイエンス回である「PCR特集回」に企画変更となります。



○藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています

当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。

https://macgyer.base.shop/items/19751109


また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。

https://macgyer.base.shop/items/25929849


合わせてお楽しみ下さい。




さて、今回のブロマガですが、やはり今回は藤原啓治について書かせて下さい。



●追悼 藤原啓治

先週、声優の藤原啓治が、がんのため4月12日に亡くなったことが発表されました。

率直にいって、ショックです。先日志村けんが亡くなりましたが、志村けんも藤原啓治もいない世の中は辛すぎます。いったいこれから、どうやってカッチョ良いオトナを目指せば良いのでしょうか。

2016年に病気療養のため休養することを発表されたのですが、その時から今の今まで、具体的に何の病気かは発表されませんでしたが、がんだったのです。


あまり声優に詳しくない自分ですが、藤原啓治は別格でした。

皆そうだと思うのですが、一声聞けば藤原啓治と分かる声質にも関わらず、良き父親から稀代の悪人までをこともなげに演じ分ける凄さに惚れ惚れしていました。初めて喋っている姿をちゃんとみたのは『BSアニメ夜話』の『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』の回で、シャイなふるまいの中に垣間見える表現者としての信念のようなものが印象的でした。

(それにしても、この頃の志らくは着物でテレビに出ていなかったんですね)


グルメ漫画としてはいまふたつくらいなスピンオフ『野原ひろし 昼メシの流儀』も、藤原啓治の声で脳内再生しながら読むと、名作に思えるくらいでした。亡くならなかったらアニメ化の目もあったかもなあ。



●藤原啓治と『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』

藤原啓治は2017年から徐々に仕事を再開し、最も有名だった『クレヨンしんちゃん』のひろし役には復帰しなかったものの、MCUのトニー・スターク役や、原恵一の『バースデー・ワンダーランド』ではしっかり活躍していました。『クレしん』はしんちゃん役も交代したので、もしかして『名探偵コナン』みたいに製作費削減が理由なのではないかと、穿った見方までしてしまいそうでした。

つまり藤原啓治は、ずっと闘病していたのですよ。


そう考えると、思い当たることがあります。

一昨年公開された映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の二作目『ANEMONE』です。

『エウレカセブン』のホランド・ノヴァク役は藤原啓治の代表的な役柄の一つですが、新劇場版である『ハイエボリューション』一作目が公開された2017年は前述のとおり療養中でしたので、森川智之が演じました。

翌年公開された『ANEMONE』では藤原啓治が演じるかと思っていたら、森川智之がホランド役のまま、藤原啓治はその兄役であるデューイ・ノヴァクを演じたのです。デューイ役を務めていた辻谷耕史が急逝したのでその代役として演じたということが発表されたのですが、『ANEMONE』でのデューイは衰弱しきったボロボロの老人で、異世界から転移してきたせいか足が膝の先から消えかかっており、常に狂気じみた台詞を口にするという役でした。

そして『ANEMONE』のラストでは、デューイは完全に「受肉」し、きちんとした肉体を得て「復活」し、次作で何らかの行動を起こすことが示唆されます。

『アベンジャーズ エンドゲーム』でトニー・スターク役を演じ、一つの節目をつけることが藤原啓治の悲願だったのなら、辻谷耕史の代役としてデューイを演じて「受肉」することもまた藤原啓治の悲願のではないでしょうか。



●藤原啓治と『天保異聞 妖奇士』

藤原啓治といえば、野原ひろしもダイノボットもアーバインもところがギッチョンおじさんもチダ・ニックも印象深いのですが、強烈に印象に残っているのが『天保異聞 妖奇士』です。