おはようございます。マクガイヤーです。
今年の10月は祝日が全く無いせいか、大忙しの日々になってきました。
ゆっくりゲームしたり本を読んだりする時間が恋しいです。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇10月18日(月)19時~「『DUNE/デューン 砂の惑星』と(SF)映画に愛されし男 ドゥニ・ヴィルヌーヴ」
10月15日より『DUNE/デューン 砂の惑星』が公開されます。フランク・ハーバートのSF小説『デューン』二度目の映画化であり、二部作の第一弾として製作されたそうです。
『デューン』は過去に何度も映像化されてきましたが、そのどれもが観客を満足させたことが無い曰くつきの作品です。一方でドゥニ・ヴィルヌーヴは過去にテッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』、『ブレードランナー』の続編と、SF(映画史)に残る映画を監督し、いずれも優れた映画と評価されました。明らかにSF(映画)に愛された男なのですが、果たしてドゥニ・ヴィルヌーヴが愛しているのはSFなのか、映画なのか、それとも他のなにかなのでしょうか?
そんなことを考えつつ、『デューン』とドゥニ・ヴィルヌーヴについて解説するような放送を行います。
ゲストとして鉱物アート作家の島津さゆりさん(https://twitter.com/yuri1117)をお迎えしてお送り致します。
〇11月前半(日時未定) 「最近のマクガイヤー 2021年11月号」
詳細未定。
いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇11月後半(日時未定) 「『カウボーイビバップ』と渡辺信一郎が好きな映画(仮)」
11月19日より実写ドラマ版『カウボーイビバップ』がNetflixで配信開始されます。98~99年に放送されたアニメ『カウボーイビバップ』の実写版で、全10話構成だそうです。
『カウボーイビバップ』といえば『(大隅版)ルパン三世』や『探偵物語』、『傷だらけの天使』といった70年代作品の影響を多く受けています。これらはジャン=ポール・ベルモンドのアクション映画やヌーヴェルヴァーグとフィルムノワール、『殺しの烙印』や『顔役』のような和製フィルムノワールのふりをした和製ヌーヴェルヴァーグ、そしてロバート・アルトマンやサム・ペキンパーの影響を受けています。監督の渡辺信一郎もこれらの作品の影響を公言しています。
こういった作品群をオマージュしつつ、90年代のカッチョ良さで表現されたアニメが『カウボーイビバップ』でしたが、Netflixで実写化されると、果たしてどのような作品になるのでしょうか?
そこで、アニメ『カウボーイビバップ』について解説しつつ、実写ドラマ版『カウボーイビバップ』について楽しくトークするような放送を行います。
ゲストとして声優の那瀬ひとみさん(https://twitter.com/nase1204)をお迎えしてお送り致します。
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、本日のブロマガですが、庵野秀明展について書かせて下さい。
●庵野秀明展とは
国立新美術館にて10月1日より「庵野秀明展」が開催されています。
ここ最近、「富野由悠季の世界」展や「河森正治EXPO」など、アニメ(や特撮)のクリエーターにフィーチャーした展覧会が多数催されてきましたが、満を持しての開催です。
開幕前日の9月30日には『シン・仮面ライダー』との合同記者会見が行われ、新聞やネットニュースを賑わしたりしました。プロモーションの上手さに恐れ入るばかりです。
●行ってみた
我慢できないので行ってみました。
チケットは30分刻みの予約制で、土日は売り切れも目立ちます。
入場すると、若き日の庵野秀明が「模型情報」で仮面ライダーのコスプレをした写真を利用した等身大パネルがお出迎えしてくれます。撮影スポットなわけですが、当展覧会は撮影可能な展示が多く、嬉しいところです。
庵野秀明展は以下の四部で構成されていました。
・第1章「原点、或いは呪縛」
・第2章「夢中、或いは我儘」
・第3章「挑戦、或いは逃避」
・第4章「憧憬、そして再生」
副題のつけ方がいかにもオタクで、「富野由悠季の世界」展と同じく、良く分かった学芸員が参加しているのだな、と感心することしきりです。
まず展示されているのは監督の自画像、
そして実家で庵野の父が使っていた足ふみ式ミシンです。
庵野の父は事故で片足を喪った後、ミシンで服を仕立てる仕事をしていました。ずっと家にいてミシンで仕事をしていた片足の無い父が庵野作品に影響を与えていることは本人も認めているところですが、展覧会の冒頭に自画像と共に実家からミシンを運んで持ってくることに「この展覧会はガチなんだな」と。
第1章「原点、或いは呪縛」では、庵野が影響を受けた特撮作品のミニチュアやアニメ作品の資料が展示されていました。
このうちのほとんどは庵野が設立者の一人となり、理事を務めた「特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構」の管理品であり「特撮博物館」でも展示されていたものですが、撮影禁止品として東映特撮のミニチュアも展示されているところに注目してしまいます。東映特撮のミニチュア展示は非常に珍しいです。
東京タワーと共にしっかり電柱も展示されます。
最後に「庵野に影響を与えた作品」年表と共に、大スクリーンに様々な映像作品が展示されるさまが圧巻でした。力が入ってるなあ。
第2章では、アマチュア時代から『ナディア』までの流れが展示されているのですが、学生時代の油彩画の一つに注目です。
宇部市と思われる工業地帯、電柱、そして赤い空と青い水たまり……『エヴァンゲリオン』の世界は学生時代から庵野の頭の中にあったことになります。