おはようございます。マクガイヤーです。
『サブスタンス』を観たのですが、こんなに面白い映画とは思いませんでした。エイジズム・ルッキズム・ジェンダー不均衡がテーマなのですが、本質的に80-90年代ボディ・ホラーを含めたジャンル映画への偏愛吐露なのが一番グッときましたね。第三章とかラテックスの臭いが漂ってきそうでした。
同時に、社会的なテーマを反映したホラー映画こそ真に面白いホラー映画という方程式がありまして、『サブスタンス』はやはり傑作なのだと思いました。
で、同じようなことをその数日後に観た『渇愛』にも感じましたが、インディーズ映画なので知名度が全然無いのが辛いところです。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇5月26日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2025年5月号」
・時事ネタ
・ちょっとだけ『サブスタンス』
・『渇愛』
・岸辺露伴は動かない 懺悔室
・ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング
・英雄傳
・サスカッチ・サンセット
・かくかくしかじか
・ガール・ウィズ・ニードル
・リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界
・クィア QUEER
・サンダーボルツ*
・KIDDO キドー
・今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
・爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー
・異端者の家
・片思い世界
・アマチュア
・ベテラン 凶悪犯罪捜査班
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇6月14日(月)19時~「『MaXXXine マキシーン』と『サブスタンス』とエイジズムと80年代女性映画(仮)」
映画『MaXXXine マキシーン』が6/6に公開されます。『X エックス』『Pearl パール』に次ぐ3部作の完結編であり、前2作に続き、タイ・ウェスト監督、ミア・ゴス主演のホラー映画です。前2作と同じく、女性の生きづらさをテーマとしている映画になっているようです。
また、映画『サブスタンス』が5/16に公開されます。『REVENGE リベンジ』でレイプ・リベンジ・ムービーというジャンルに新風を吹き込んだコラリー・ファルジャ監督が送るボディ・ホラー映画です。女性監督が撮るボディ・ホラーということで、ルッキズムやエイジズムを批判する内容になっているそうです。
両作とも2020年代の諸問題を映し出すような映画であることは間違いありません。
そこで、『MaXXXine マキシーン』と『サブスタンス』二作について語りあうような放送を行います。
ゲストとして映画ライターの竹島ルイさん(https://x.com/POPMASTER)と編集者のしまさん(https://x.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。
〇6月30日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2025年6月号」
・時事ネタ
・『ヴァージン・パンク Clockwork Girl』
・『フォーチュンクッキー』
・『かたつむりのメモワール』
・『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』
・『MOON GARDEN ムーンガーデン』
・『F1 エフワン』
・『28年後... 』
・『メガロポリス』
・『ルノワール』
・『JUNK WORLD』
・『殺しの分け前 ポイント・ブランク』
・『リライト』
・『ドールハウス』
・『フロントライン』
・『プレデター 最凶頂上決戦』
・『リロ&スティッチ』
・『We Live in Time この時を生きて』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、本日のブロマガですが、「ゴジラ・THE・アート展」に行ってきましたので、報告させて下さい。
●「ゴジラ・THE・アート展」とは?
「ゴジラ・THE・アート展」とは、公式サイト(https://godzillatheart.com/exhibition/)によると「映画の枠を超えた多様なアートによってゴジラを表現する展覧会」であり、「現代に生きる国内外のアーティストたちが「ゴジラとは、何か。」という問いに対し、自身の答えをアート作品として展示」しているのだそうです。
どうも2023年から「GODZILLA THE ART by PARCO」というのを渋谷PARCOで4回も開催しており、今回その集大成ということで六本木ヒルズ森タワーのてっぺんにあるギャラリースペースで開催するようです。
六本木ヒルズのこの種のイベントはたいてい期待できないと思い込んでいた自分ですが、Xこと旧twitterでみかけた小谷元彦の作品が気になったので、行ってみることにしました。
●行ってみた
というわけで、行ってみました。
チケットは土日祝日だと2500円なのですが、平日だと2200円、平日の17時以降ですと1700円に割引されるのが嬉しいところです。
なんと「ゼネラルプロデューサー」は養老孟司。『ガメラ2 レギオン襲来』に1シーンだけ出演していたのを思い出したりもしました。
まず展示されていたのは横尾忠則の作品。
オリジナルをスキャンし、最構成したアートプリントも一緒に展示され、一連の作品群となっていたのがいかにも現代美術といった感じです。
映画が原典である「ゴジラ」らしく、映像作品も多数展示されていました。
大半が撮影不可だったのですが、風間サチコの『続・怒涛の閉塞艦』がスタジオカラー制作だったことに驚きました。福島第一原子力発電所をシン・ゴジラっぽいゴジラが襲う映像作品なのですが、おそらく風間サチコが作った木版画をアニメーションに展開する作業をスタジオカラーが担当したのでしょう。
東京ビルドのジオラマ作品。これだけ揃うと圧巻です。
もうちょっとビルに個性があって良いのではないかと思ったりもするのですが、そこは敢えてやっているのだと思います。
展示側が用意した解説文が奮っています。「近代建築が持つ神話性は、都市の成長とともに誇張されたが、都市の衰退にしたがって、そうした神話性は失われていった」大量生産されたパーツの組み合わせで都市を表現する東宝ビルドのジオラマ作品は、都市の神話性の喪失をテーマにしているのではないでしょうか。
下部には東宝マークのハコウマの中に自分のアーティスト屋号のそれが混じっていたりするのですが、どう考えても作品の一部です。オタクやなあ。
小谷元彦の木彫。大きさといい、ジオラマ的な構成といい、圧巻でした。大海獣ともエメゴジ検討用モデルともシン・ゴジラ第5形態とも異なる「人間ゴジラ」の現時点での完成形ではないかと思います。
兵士が米兵とも日本兵ともつかぬ装備なのも良いですね。
ケロイドやゴジラが本来持っている刺や背鰭の他に、仏像の火焔光背のような表現がみられるのが面白いところです。
指はエイリアンを想起させます。人間由来というのを表し易いのだと思いますね。成田亨は激怒しそうですが。
このまま縮尺してガレージキットやソフビで販売して欲しい、と考えてしまうのは、自分がアートの人ではないかかもしれません。
他には、佐藤朋子の『オバケ東京のためのインデックス 序章』が強く印象に残りました。岡本太郎の提唱する「黒い太陽」的都市論「オバケ東京」を起点とし、ゴジラの上陸ルートを通した都市論の映像インスタレーションなのですが、岡本太郎のみならず岡本かの子や如月小春を引用して「ゴジラ」を語るさまに痺れました。ただ、56分と長尺なので最後までみられず。17時からの割引で入らなければ良かったと後悔しました。
最後に東宝特殊美術部……かどうかは分かりませんが、東宝オフィシャルっぽいジオラマ作品も圧巻でした。
こういった都市の廃墟をモチーフとした作品を観た後、森タワーの窓から東京を眺めると「遠い未来にはこれらも全部廃墟になるんだな……」とか思っちゃいますね。
お土産にしっかり雛型ムビモンも買って帰宅。ゴジラストアとかで売っても良いと思うのですが、いまのところパルコ関連限定ということなのかもしれません。
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