なしさん のコメント
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私は1993年大使としてタシケントに赴任しました。赴任時最初に待ち受けていたのは、絵画のモデルになることでした。ウズベキスタンは独立した後、芸術家協会が主催して、各国の初代大使の肖像画を描いておこうという構想です。これを契機にウズベキスタンの多くの画家と知り合いました。その内、タタール系女流画家 ガンバローバとその夫チューブと知り合います。ガンバローバはきれいな色彩の絵を描いいて、ある時何故ですかと聞いたら「生活が苦しいでしょう。せめて絵だけは明るくと思っています」との答えでした。絵は 100ドルから200ドルの間でした。何点か購入した後、「貴方の絵は安いので幾つか買いましたが、100ドルから200ドルは安すぎますよ」と述べたら、「自分の作品がそんなに安いものでないことは私自身が一番知っています。しかし独立後の経済混乱で誰も絵を買いません。だから生きるために安くせざるを得ないのです」でした。
じつはですね、拙宅にも100円ショップで買ったフライパンが
あります。
ふたつ、20cmのと22cmの鉄製です。
100円ショップができ始めた頃ですからずいぶん昔のことです。
とても優れた商品でこんなものを100円で売っていいの、という
代物です。
あるときカミさんが言いました。
これを作った人たちはいったいいくらもらっているんだろうね。
雨露しのげているんだろうか、病気の時は医者にかかれるんだろうか。
子供は学校にちゃんとやれているんだろうか。
わからない。
一つ分かっているのは日本の100円ショプの経営者は大金持ちに
なってるということ。
我が家ではその後100円ショップの商品は一つも増えていません。
ただ、若い貧しい夫婦に同じことを考えろというのは無理でしょうね。
それを考えるにはある程度の経済的な余裕が必要と思います。
ある程度でいいですから。
先に書いた大阪人の橋下徹が芸術家をいじめることに対する
無慈悲な反応も自身の生活から余裕がなくなっている反映だと
思います。
貧すれば鈍す、というのは本当だなと思います。
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