ロバート・F・ケネディ・ジュニアのもう一つの事実The Alternative Facts of Robert F. Kennedy, Jr.デビッド・レムニック著(ニューヨーカー)
先週、ニューヨーカー・ラジオ・アワーでロバート・F・ケネディ・ジュニアとの長いインタビューを終えた後、私はその瞬間のことを考えていた。
問「あなたはこれらの暗殺(両ケネディ暗殺)が CIA の陰謀であると考えるようになりました。ほとんどの人は信じないのに、なぜあなたはそう信じるのか、そしてあなたの考え方がどのように形作ったのかを知りたいです。」
ほとんどのアメリカ人はケネディ大統領暗殺が陰謀だと信じていないということですか?
答「私の叔父ジョン・ケネディ大統領」の殺害を(映像で)見た人で、ウォーレン委員会が正しかったと真剣に信じている人はいないと思います。
私は裁判弁護士です。何百ものケースを試してきました。
この事件を
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JFK,RFKに関する真実が米国でこのような形で語られるのに日本の言論空間ではまず取り上げられません。
そのような言論空間は特高や憲兵隊が厳しく睨んでいた日中戦争から太平洋戦争中の言論空間と何一つ変わらないと感ずるのは私だけでしょうか。
自民党内に過激派が興れば、一気に尖閣有事、台湾有事、第二次中国戦争に発展する可能性は小さくないのです。
キューバ・ピッグス湾の侵攻を画策したCIAが、その計画完遂を妨害し、結果的に失敗に追い込んだケネディ大統領に根深い遺恨があった、ということは十分に説得力がある見解だ。
また、ケネディ大統領がベトナムからの撤退を考えていて、そのことが軍産複合体を激怒させたことが、暗殺の原因ではないかという見方もある。
後者の見方も、RFKjrは示していたと思う。
それぞれ、主流権威筋メディアからは「陰謀論」のレッテル貼りがあるだろうし、史実に照らしても、諸説あると思う。
個人的には、ケネディ暗殺の真相はともかくこの二つの史実から見えてくることは二点だと考えている。
それはアメリカ帝国の政治に根深い諜報機関と軍部の暗躍があること。即ち、非民主的な謀略の体質である。
少なくとも、ケネディが暗殺されたのは事実であり、犯人がオズワルドではない、と断定するなら、アメリカ帝国の政治には大統領すら消す、そのような裏の、深奥の意思決定機関があるということだろう。
それは、時にネオコンと言ったり、金融資本と言ったり、軍産複合体と言ったり、DSと言ったりする。それは、一部の特権や利権により結びついた複合体かも知れない。
何れにせよ、ケネディ暗殺や戦争輸出、カラー革命のような政権転覆策動、そしてウクライナ支援といった事実の一つ一つは、アメリカ帝国の覇権維持、そのことによるアメリカ帝国の利権維持策として、一本の糸で繋がっているように考えている。
アメリカ帝国の覇権と利権が世界中を不安定化している。アメリカ大統領とも、表の政府とも異なる、なにか得体のしれないものが、アメリカ帝国の覇権と利権にしがみついているイメージである。
それだからこそ、次のアメリカ大統領選挙に注目しているし、期待もしている。何故なら、トランプやRFKJrが候補者であるからだ。
彼らは、得体のしれないアメリカ帝国の覇権と利権の擁護者には、少なくとも見えない。
CAITLIN JOHNSTONEというヒトはアメリカの民主主義に関連して、最近次のようなコラムを書いていた。
「アメリカ人はそのようなことについて投票する権利はない。彼らは、世界中に広がる帝国の必要性を促進するために何をしなければならないか、あるいは世界中に広がる帝国が存在すべきかどうかについて投票することはない。帝国の行動が投票対象になることはない。投票対象となるのは、大統領が中絶に反対する最高裁判事を任命するかどうかや、銃規制を支持するかどうかといった、帝国の運営を妨げる可能性のない問題だけである。そして、投票する国民は、双方が全力で綱を引っ張り続けることで、綱引きゲームの小さな損益によって政府の実際の大規模な行動がまったく影響を受けないことに気づかないように、できるだけ多くの問題で常に五分五分の状態に保たれる。」
https://caitlinjohnstone.com.au/2023/08/10/its-never-about-the-us-president-its-about-the-us-empire/
アメリカ帝国が民主主義か?それは私にとっては愚問になった。また、アメリカ帝国の属国である日本国が民主主義であるか、それも同様に愚問だ。
どうすることも出来ない微力を悟っている私としては、大統領選挙に期待する反面で、アメリカ帝国の自滅を願ってもいるのである。
RFKジュニアの発言の数々を私は理解できない。
彼の身勝手な「コロナ陰謀論」といって兄妹が非難している。例えば
*コロナは遺伝子が改変されていた。(研究所から持ち出されたことは確かであるが)
*ファウチとゲイツがワクチン普及を狙いコロナ禍を強調
*ワクチンで自閉症になる可能性
*様々言いながら本人は「反ワクチン」ではないと否定している
そのほかさまざまな言動を列記できる
*銃乱射は処方薬「抗うつ剤のプロザック」と関係がある
*製薬業界は民主党に巨額献金(過去の数字を見ると共和党の方が多い。)
*スイスでの銃保有は米国と類似(圧倒的に米国の方が多い)
決定的な証拠がなく推測で判断することをわきにおいても、数字で反論できる銃の保有割合とか業界の献金額などで事実と違う発言をしており、正義感というより思い込みが強い人ではないかと距離を置いてみている。
今日のテーマはあなたには聞きたくない見たくないですよね。今じゃ、あなたみたいな人がこの列島には大勢います。赤信号、皆で渡れば怖くない、その通り、バイデンの手下から脇腹をこ突かれ、あなたたちの自民党は意を強くし、今に台湾有事、尖閣有事と叫び行動始めたいんでしょうからね。
あなたのいうケネデイージュニアのコロナ陰謀論はあなたには悪いけど世界の各方面から支持されてます。彼の兄妹がケネデイジュニアを非難しているのは根拠があって言っているのでなく製薬業界から買収されてやってるのです。
彼の反ワクチンは例えば対天然痘のワクチンには賛成するといった科学的な立場を意味するもので、製薬業界が作り上げたアンチバクサーでは無いと言うことです。日本と米国は似てましてね共産党と言えば両国の大衆は震え上がります。それにヒントを得てか米国の製薬ファッショはアンチバクサーというタグを考案し、世間からアンチバクサーの烙印押されると就職できないとか言われるように社会を変容させてます。今に日本もそうなるかもしれません。
ブロザックと銃乱射は相関性があると指摘されてます。相関性を指摘するのは当然です。科学的でもあります。
米民主党がネオコンにより牛耳られたのはオバマからです。ウクライナ攻略は民主党の謀略です。ケネデイージュニアはその好戦性に否を唱えています。彼は民主党本来の路線はジャックケネデーとボブケネデイの路線だと主張し今回立ち上がりました。
mRNAの販売に期待してファイザーとモデルナがバイデンに強烈な献金を行ったことは米国では知らない人はいません。
スイスは国民皆兵で各戸に銃があるのです。それに米が類すると言っても別にレトリックとしては可笑しくは無いですよ。
ケネデー暗殺はCIAがコミットしたというのは米国の活字を読める人々の殆どが全部が認識するもので、CIAを味方だと思っているあなたには不快だということは推測できます。だって、あなたは山上の銃が安倍氏を殺したと信じている言わば神道過激派に通ずる頭の所有者ですから。
>>4
上記はナンバー3へのコメントです。
デビッド・レムニック氏は、60代前半の米国人/ユダヤ人ジャーナリスト、作家、編集者で、ピューリッツァー賞受賞歴もあるという。それが次の言葉を発する-
> ほとんどの人は信じないのに、なぜあなたはそう信じるのか
ケネディJr氏が これに違和感を持つのも尤もだろう。更に、元記事にあるワクチン絡みの やり取りから、ニューヨーカー誌かレムニック氏、あるいは両方共に、DSの息が掛かっていると察せられる。わざわざ注記で新型コロナワクチンの有効性を断定しているが、そのウソは もはや世界中でバレバレになって久しい。「それこそがウソだ、デマだ!」と言うならば、堂々と具体的に反証すればいいでないか。レムニック氏もそれができないから「深く掘り下げたくない」などと誤魔化すのである-
レムニック:次の質問はあなたを驚かせると思います。何故なら、私は本当に―正直言って、ワクチン接種の問題と、それに関する過去に述べられた あなたの信念については深く掘り下げたくないからです。それは、ワクチンが自閉症にある程度の原因があるという件です。 私にはかなり重度の自閉症の子供がいます。私以上に自閉症の原因を知りたいと思っている人はいないでしょうが、敬意を込めて、率直に言って、あなたは長い間、真実ではない多くの理論を言いふらしてきたと思います。 それらは科学者の間では高い信頼性を得ていません。そして係る理論は多くの人々に多大な害を与えます。 私はあなたに問いたいのですが―これについて考え直すことはありませんか? あなたはつい最近、この件についてのレトリックを変えて、ただワクチンが検査済みなのか知りたいだけだと言っているようですね。 あなたは、はっきりとは言わないまでも、見解をシフトしているようです。
ケネディJr:私はこの件で考えをシフトしたことはありません。 私は最初から、この問題に関わったが、それは私が望んだことだと言ってきました。 私はいつも言ってきましたが、私は反ワクチンではありません。 私はワクチンに関する適切な検査と優れた科学を望んでいます。私は係る科学について書いてきたのです。私は読んできました―私は係る科学を実際に読んできた数少ない人間の一人です。科学者たちはそんなことを信じていない、とあなたは言いますが-
レムニック:ええ、彼らは信じていません。
ケネディJr:いいですか、科学者たちは皆、新型コロナワクチンが感染を防ぐと信じていました。そして、私は「いや、感染は防げない」と言った、というのも、私は2020年5月にサルを使った研究を読み、ワクチン接種を受けたサルの鼻咽頭のウイルス濃度がワクチン未接種のサルと同じだったのを見たからです。
そして私は言いました―これらのワクチンは効果がなく、感染を防ぐことはできない。
[注:実際、COVID-19の最悪の結果である入院や死亡に対しては、ワクチンが非常に有効であることが証明されている。疾病予防管理センターは、集団に広くワクチンを接種することでウイルスの蔓延が抑えられると報告している。]
そうして私は陰謀論を吹聴したとして非難を浴びました。科学者たちは皆、感染を防ぐと言っていたからです。だから、私は必ずしも全ての科学者を信じているわけではないのです。それが私の仕事ですから。科学を批判的に読む。そうやって裁判に勝つのです。自閉症に関する科学も読んだし、知りたければ教えてあげましょう。デビッド、この質問に答えてくれませんか―ワクチンが自閉症の原因でないなら、何が原因なのですか?
RT 20 Aug, 2023
サンフランシスコはなぜ滅びつつあるのか?
https://www.rt.com/news/581537-san-francisco-decline-soros/
住民たちは民主党が支配する街から逃げ出し、その多くは共和党の土地に向かっている-
米国の作家、ジャーナリスト|ロバート・ブリッジ記
かつて米国で最も人口の多い州の名刺代わりであったサンフランシスコは、今日、住民が非常口に逃げ込むという政治的失政の傷跡を見せている。この有名な7つの丘の都市を救えるものはあるのだろうか?
1879年、米国の詩人イーナ・クールブリスは、何千人もの芸術家、作家、進歩的思想家を受け入れ続けているこの伝説的な米国海岸都市の美しさと壮大さを、詩「サンフランシスコへ」で表現しようとした。
フェアな丘、私の街、
古の女王のように美しく
その7つの丘の輝きで至高
黄金の門から
東洋の日の丸に向かい
夕日の輝きに包まれ
究極の栄華に君臨する、
霧と夢の都!
クールブリスは、彼女が愛した街の今日の姿に恐らく愕然とするだろう。救いようのない貧困、ホームレス、薬物乱用、閉店した店先などは、かつては素晴らしい文化の宝石だったカリフォルニアを今悩ませている問題のほんの一部に過ぎない。
サンフランシスコのハイテク産業で働く友人のマークは、毎日の自転車通勤で直面している状況をこう語る。
「以前なら20分ほどで市内まで行けたのに、歩道がその場しのぎのシェルターや麻薬中毒者に占拠されているため、常にルート変更を余儀なくされている」と彼は言う。
恐怖心からルートを変えているのかと尋ねると、彼の答えは私を驚かせた。
「正直に言うと、麻薬常習者は気が狂っているから、本当に危険なだけなんだ。ゾンビだらけの荒れ地を通るのは気が滅入るから、彼らの集まるエリアは避けているんだ」。
しかし、サンフランシスコの現在の苦悩は、フェンタニルの乱用者とホームレス―現在、米国で同時に発生していると思われる2つの社会病―の寄せ集めの宿主となるテント村だけではない。賃貸料の高騰、暴走するインフレ、ハイテク業界の低迷、何の処罰も受けずに徘徊する暴徒たちによって大型店や小規模小売店が町から追い出されるなどの理由で、長年住んでいる多くの地元民が愛する街を手放すことを余儀なくされている。サンフランシスコの収益性の高い商業用不動産のほぼ3分の1が現在空室のままであることを考えると、サンフランシスコは実際に破産するかもしれないほど状況は悪化している。
この状況は、バイデン政権ですら荒廃した景観に対して敗北の白旗をゆっくりと掲げているように見えるため、地元の指導者、特にカリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムも立ち止まらざるを得まい。 今月初め、保健福祉省(HHS)は、蔓延する犯罪と安全上の懸念を理由に、サンフランシスコの数百人の連邦職員に対し「当面は」在宅勤務するよう勧告した。
「連邦ビルの状況を鑑み、当面の間、職員は在宅勤務を最大限に利用することを勧める」とメモは警告した。
サンフランシスコとカリフォルニアの主要な投票地の大半を支配している民主党にとって二重に恥ずかしいのは、問題のオフィスビルがつい最近まで「ナンシー・ペロシ連邦議会議長ビル」として知られていたことである。この18階建ての厄介な「グリーン・ビルディング」の空洞化した殻の中には、ペロシ前議長のオフィスがあり、5人の従順な職員が勤務している。彼らは、リモートワークには移行せず、砦を守ると言ったが、それは彼らの全く個人的な決断であったと確信できる。
「SoMa(連邦政府のビルがあるサウス・オブ・マーケット)は、従業員が安心して仕事に行けない場所の一つです」と、市のセキュリティ・アドバイザーを務めるフランク・マーはカリフォルニア・グローブ紙に語った。「安全な駐車場に車を停めても、侵入されるのではないかと心配するのです」
サンフランシスコのリベラルな住民たちはかつて、犯罪の急増を行き過ぎた(白人の)警察が逮捕し過ぎた所為だと非難するのを厭わなかったが、状況はもはやそれほど単純ではない。
では、サンフランシスコの窮状は誰のせいなのか?ジョージ・ソロスが一役買っていることを示唆するのに、陰謀論を持ち出す必要はない―彼は、億万長者の慈善家、投資家であり、93歳にして、犯罪者に寛大であることを約束する進歩的な政治家が大好きだ。
昨年、法執行 正当防衛基金(LELDF)は、ソロスの支援を受けた「社会正義」の検察官が75人存在し、米国の最も人口の多い50都市の半分を監督しているという衝撃的な報告書を発表した。この数字を別の言い方をすれば、米国人の約5人に1人が、ソロスから直接、あるいは彼の巨大な慈善団体を通じて資金提供を受けている検察官によって弁護されていることになる。
この調査結果に対する騒動は、ソロスから資金提供を受けている地方検事をリコールしようという草の根運動を起こすのに十分であった。彼の後任はブルック・ジェンキンスで、1年間の任期中、検事局と地元警察の連携が緊密になり、その結果、麻薬の売人やその他の犯罪者が取り締まられるようになった。
「住民を路上で死に至らしめるのは進歩的ではありません」とジェンキンスは語り、犯罪に寛大な民主党の評判について率直な見解を述べた。「犯罪を繰り返した者が何の影響も受けずに罪を犯し続けることを許すことは、改革や改革運動を促進するものではありません」
しかし、必要とされていた取り締まり強化にも拘わらず、犯罪統計や、このカリフォルニア第4の都市で最近目立ち始めていたゴーストタウンのような様相の、劇的に改善な改善には至っていない。 そして、サンフランシスコは前例のない衰退を目の当たりにしている都市部の一つにランクされているため、平均的な住民は待つことにうんざりしているようだ。 2020年から2021年にかけて、人口は2010年以来の最低レベルに減少し、10年分の人口増加を一気に帳消しにした。 ニューヨーク、ワシントンDC、ボストンを筆頭に、民主党が支配する他の多くの都市や州でも同様の減少が見られる。
しかし、少なくとも民主党の政治的展望にとってより心配なのは、不満を抱く平均的なサンフランシスコ市民が何処に逃げようとしているのかということだ。共和党の田舎を想像したなら、その通りだ。共和党の知事でトランプ氏に取って代わろうとするロン・デサンティス氏が注目を浴びるマイアミ・デイド郡とパームビーチ郡は、サンフランシスコからの移住者数が最も急増し、それぞれ過去5年間の年平均から120%と107%増加した。
この統計について、熱心なリベラル派である私の友人は、ブラックユーモアで答えるしかなかった: 「今、この街を救えるのは、また地震が起きることだ」と、街の80%が焼け野原になった1906年の震災を引き合いに出した。サンフランシスコという偉大な都市が、現在定着しつつある新しい法的取り決めの成果を目にすることができるようになる前に、状況がそのようなところまで到達しないことを願う。このカリフォルニアの宝石は、やり直すしかない。
*
DSソロスに牛耳られたままでは、ウクライナ同様、無残な今日日のサンフランシスコも「明日の日本」ということだ。
X:BRICS...ドルへの依存を減らす方法に焦点を当てると述べた━以下、関連記事-
RT 21 Aug, 2023
米ドルは「信用できない」 元IMF幹部がRTに語る
https://www.rt.com/business/581569-brics-alternative-currency-dollar/
ブラジルの経済学者、パウロ・バティスタ氏によれば、BRICSは米国通貨に代わる通貨を必要としている-
米ドルベースの国際通貨制度はますます「機能不全」になりつつあり、BRICS諸国に独自通貨の創設を検討するよう促している、とブラジルの元国際通貨基金(IMF)代表パウロ・ノゲイラ・バティスタ・ジュニア氏がRTに語った。
バティスタ氏によれば、米ドルは今後も重要な世界的法定通貨であり続けるが、この通貨はもはや信用できないという。
ヨハネスブルグで開催される第15回BRICSサミットに先立ち、ブラジルのエコノミストは、米国主導の金融機関は発展途上国のニーズに対応していないと述べた。同氏は、IMFや世界銀行といったドルを基盤とする既存の機関のあり方に対する新興市場経済国の「不満の高まり」を指摘した。
「我々はIMFに残り、世界銀行に残り、参加しているが、世界は益々多極化しており、ワシントンの機関はそれに対応していないため、発展のために独自の道を作ることにした」と、バティスタはBRICS銀行について言及した。
正式名称は新開発銀行(NDB)で、2014年にブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカからなる主要新興国連合によって設立された多国間金融開発機関である。
エコノミストは、NDBは先進国が参加することなく、新興国によって、新興国のために設立されたと指摘し、「世界銀行にはあり得ないほどグローバル・サウス志向」であると主張した。
「私たちは、銀行に押し付けがましくないやり方で行動させるという意図を持っていた。つまり、各国を指導しようとしたり、各国の開発ニーズにとって必ずしも適切でないルールで彼らを圧倒したりすることなく、各国の計画、インフラ、持続可能な開発を支援するということだ」とバティスタは語った。
脱ドルの見通しについて、彼は米ドルは「非常に重要な通貨」であることに変わりはないが、西側に敵対的だと米国が見做す国々を標的にする武器としてドルを使用してきたことが、ドルに対する信頼を低下させていると述べた。
「米国が支配的な通貨の発行者としての役割を利用するようなことをすれば、他の国々はこれまで通りドルを使い続けられるかどうか不安になる」と警告した。
バティスタは、世界の多極化は西側通貨の役割の縮小につながると主張した。
「政治的な目的、地政学的な目的のために―特に現在はロシアに対して―米ドルを利用することが、この状況を加速している」と元IMF幹部は説明した。
バティスタによれば、BRICSは独自の基軸通貨を創設する「役割がある」という。ロシアは既に、BRICS諸国の通貨が全て「R」で始まることから(レアル、ルーブル、ルピー、人民元、ランド)、新しい通貨を「R5」と呼ぶことを提案している。
「R5は(国際取引での)会計単位としてスタートし、その後他のステップに発展していくことができると信じている」とバティスタは締めくくった。