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p_fさん のコメント

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p_f
>>9
ここでの悪意は、問責決議案が偽って主張しているように、「川から海まで」というスローガンがイスラエル破壊の呼びかけを表しているとは「広く認識」されていないという事実にある。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のドブ・ワックスマン教授(イスラエル研究)がニューヨーク・タイムズ紙で説明しているように、実際には、このスローガンは「人によって意味が異なる」ことを客観的な専門家たちは認識している。「川から海まで、パレスチナは自由になる」という完全版では、このフレーズは1948年に始まったイスラエルの民族浄化に対するパレスチナ人の抵抗の初期にまで遡る。執拗に親イスラエル的なニューヨーク・タイムズ紙でさえ認めているように、「多くのパレスチナ人にとって、このフレーズは現在、1948年に彼らの家族が追放された町や村への帰還の権利に対する彼らの願望を表すとともに、ヨルダン川に接するヨルダン川西岸と地中海の海岸線に接するガザ地区を含む独立したパレスチナ国家に対する彼らの希望を表す、二重の意味を持っている」

このスローガンに別の、より攻撃的な意味を持たせているのは、主にハマスもこのスローガンを使っているからだ。そしてハマスもまた、イスラエルの破壊を望んでいると非難されている。この有罪論は、正当なパレスチナの抵抗を中傷し、その支持者を疎外し―イスラエルの不正義に対する批判に答える代わりに―弾圧しようとする人々にとって都合がいい。

しかし、事実を歪曲したところで、精査には耐えられない。なぜなら、再びニューヨーク・タイムズ紙によると、このスローガンは「シオニストの侵略に立ち向かい、これを打ち破る」と誓った1988年のハマスの設立規約には登場しないからだ。このスローガンは2017年のハマスの綱領には登場し、「同じ段落で、ハマスが1967年戦争前の国境線、つまりオスロ合意で検討されたのと同じ国境線に沿ったパレスチナ国家を受け入れる可能性を示している」

この言葉をよく理解しよう:ハマスがこのフレーズを使用した場合、それは実際、イスラエルを破壊する計画の正反対のこと、つまりイスラエルが国際法によって、そして国連決議によって要求されたことを最終的に実行するのであれば、二国家解決を受け入れるという意志を示しているのだ。係る国連決議:実際の国境を越えた領土への一方的な入植と占領を止めること。

そして、はっきりさせておきたいのは、タリーブ氏の「川から海まで」という言葉の使い方は「犬笛」(話者が邪悪な意味を仄めかし、同時に否定することを可能にする修辞トリックを意味する米国用語)ではないということだ。 彼女はこれを「死、破壊、憎悪ではなく、自由、人権、平和共存を求める熱望的な呼びかけ」であると明言した。 そしてそれは、このスローガンの完全にもっともらしい一般的な解釈だ。 (上記を参照)

タリーブ氏への攻撃は大規模な作戦の一環であるため、特に重要である。 ガーディアン紙が報じたように、「米国の親イスラエルロビーは攻撃広告を放映し、イスラエルのガザ戦争に投票も支持もしていない議会議員に異議を唱える主要なグループを支援し始めている」が、そのための費用は「数千万ドル」に上るとガーディアン紙は見ている。これは、外国政府に代わって米国の選挙に干渉しようとする取り組みだ。 しかしイスラエルの場合、そのような干渉には長い歴史があり、米国では正常と見做されている。

これは恐らく現代史上最も効果的なロビー活動(少なくとも国家を代表して)である以上に、より広い背景がある。著名な学者であり知識人であるノーマン・フィンケルシュタインは、著書「Beyond Chutzpah. 反ユダヤ主義の誤用と歴史の濫用について」で詳しく述べているように、イスラエルの政策に対する批判を意図的に新しい形の反ユダヤ主義として誤魔化すことは、何十年にも亘って繰り広げられてきたイデオロギー上の覇権を握るための闘争における戦略である。

歴史の痛烈な皮肉として、イスラエルの現在の侵略がこの戦略の力を弱める可能性はある。パレスチナ人に対する暴力の今回のエスカレーションに、西側諸国民の大部分は勿論のこと、西側諸国以外の人々でさえもショックを受けている兆候がある。それが、タリーブ氏への攻撃の最も深い根底にある理由なのかもしれない。そうであれば、タリーブ氏への攻撃は、低下しつつある物語の影響力を維持するための必死の試みと映るだろう。「イスラエル政府を批判することは反ユダヤ主義である―という考えが......我々の国全体で人権を訴える多様な声を封じるために使われてきた」ことをより多くの米国人が理解するならば、今回の非難濫用はターニングポイントになるかもしれない。
No.10
12ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。