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弐号機の数学講座?その1
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弐号機の数学講座?その1

2014-11-26 18:00
  • 5
みなさんこんにちは。スリアロ弐号機です。

BOSSが再び筆を取る日がくるまで、スタッフが交代でブロマガを書いていきます。

で、今回は僕の番なのですが、さて何を書こうかしらと悩んだ結果
大好きな算数・数学についてのお話を色々書いてみようかなと思い至りました。
ご興味のある方はよろしくお付き合いください。

今回は確率についてのお話です。

先日、天鳳位ASAPINさんがこんなツイートをしていて
ちょっとした議論がなされていました。

今更確率について分からなくなってきた… 「50%で36mか47m待ち(同率)、残り50%でそれ以外が待ち」ってリーチに対して最初に通った牌が36mだったら、36mが通った分の圧縮は全体に掛かるからその時点の47m待ちの可能性は50%じゃなくて33%付近の値になる、でいいんだよね?

― あさぴん@雀サクッ (@asakarapinpin) 2014, 11月 20

算数大好きな弐号機はすぐに食いつきました。

率直な感覚としては「普通に33%(1/3)でいいんじゃないの?」という感じでしたが、
それではASAPINさんが悩む意味がない。


ではなぜ悩んだのか。


この取り上げた例を麻雀の実戦で考えてみるとその原因がわかってきます。

「50%で三萬六萬四萬七萬待ち」


というのはつまり、五萬切りリーチの相手が、完全イーシャンテンだった時にこうなります。

例えばこんなんですね。


四萬五萬五萬三索三索五索六索七索一筒二筒三筒四筒五筒




ASAPINさんの考えたモデルケースは、

「マンズの形は四萬五萬五萬五萬五萬六萬かわからんけどあって
その相手から五萬切りリーチが飛んできた」


という状況です。


すると三萬六萬が25%、四萬七萬が25%、それ以外が50%の確率で当たります。


ポイントとなるのが「初期状態が50%の確率でマンズのソバテン」であるという点。
これを巡って、2通りの主張がなされていました。


ひとつはASAPINさんが書いているような
三萬六萬が通ったら確率の圧縮が全体にかかって四萬七萬の当たる確率が33%になる

というもの。
そして、もう一つの主張が

マンズのソバテンが50%なんだから
三萬六萬が通ったら四萬七萬の当たる確率は50%なんじゃないの

というもの。

さて、どちらの主張が麻雀の持つ性質に合致しているんでしょう?


ここで、よりわかりやすく考えるために、
「残り50%」の部分を、必ずリャンメン待ちで、残りスジが10本
危険度はすべて同じとしましょう。

すると、1スジあたりの当たり確率は5%ということになります。

特にこの設定には意味がありませんが、こうすることで、よりわかりやすいモデル化ができます。

ここで、麻雀牌ではなく、カードを登場させてみます。

このカード、三萬六萬と書かれたものが5枚、四萬七萬と書かれたものが5枚
「残りスジ1」~「残りスジ10」と書かれたものが各1枚の計20枚あります。
裏は基本何も書かれていませんが、1枚だけ、「当」と書かれたカードがあります。

このカードを伏せ、「当」を引かないようにするゲームを行います。

ルールは
三萬六萬 四萬七萬のカードは一度に5枚すべて引かなければならない

・「残りスジ」カードは1度に1枚だけ引く

・「当」と書かれたカードは1枚

・「当」を引いたら
です。最後は冗談ですが。

このゲームを行い、いきなり三萬六萬カードを5枚引きましたと。
勇気ありますね。25%で死ぬのに・・・
で、幸運にも「当」はなかった。残りはどうなったでしょうか。

残りカードは15枚になりましたね。
四萬七萬が5枚、「残りスジ」が10枚です。

それぞれの「当」確率はどうなったでしょう?

「残りスジ」のいずれかに「当」が書かれている確率は15枚中1枚、つまり1/15(約6.7%)です。
合計で約67%。

四萬七萬が当たる確率は100-67=33(%)

となります。

このモデルであれば、ASAPINさんがはじめに主張したとおりになります。



では、後者の主張はどのようなモデルを考えると実現できるでしょうか。

これはけっこう悩みましたが、以下の様なくじ引きを考えると実現できます。

・箱を2つ(A、Bとする)用意する。
 Aの箱にはボールが2個(三萬六萬四萬七萬
 Bの箱にはボールが10個入っている(残りスジ1~10)

・ボールを引く人ではない誰かが、コイントスをする。

・コイントスの結果が表ならAのボールいずれかに「当」と書く。
 裏ならBのボールいずれかに書く。

・ボールを引いていく。

これなら、どちらの箱に当たりがあるかは常に50%-50%です。



さて、結局どっちがより麻雀のモデルとしてふさわしいんでしょう。

僕は前者がふさわしいと思うのですが、後者が完全に間違っているという論拠がまだありません。
もう少し考えてみようと思います。


ちなみに、三萬六萬が通ったあと、残りスジが次々と通り残り1つまで来た場合、
前者であれば四萬七萬の当たる確率が約83%、残りスジ1つが当たる確率が約17%となります。
後者は50%と50%です。

こうなると感覚的には後者の50%50%になりそうな気もしますが
それだと最初に「マンズが相当危ない」と感じたことを無視することになります。

三萬六萬 四萬七萬は他の10スジと比較して
1スジあたり5倍危険度が高いと考えていたはずです。(25%と5%)
それがあれこれ通ったからといって変化するものでしょうか。
前者であればこの5倍の部分は変わっていません。これも僕が前者を支持する理由です。


さてさて、結局どっちが正しいんでしょうね。
続報が待たれます。
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Aが50%、Bが50%という前提がある以上、A・Bはそれぞれ独立した物であり関与が生じるのはおかしいです。
どちらかが完全に否定されるまではどこまで行ってもA対Bは50対50で確率変動は集合内でのみ発生します。
「マンズが相当危ない」というのは感覚的な物であり確率計算の材料にしてはいけません。

No.3 121ヶ月前
userPhoto 麻雀スリアロチャンネル(著者)

>>3
コメントありがとうございます!

Aが50%、Bが50%という前提だとしても、独立しているとは限りませんよね?
Aと書かれたくじが10本、Bと書かれたくじが10本、同じ袋に入っているのか、違う袋に入っているのかどっちなんだろうね。
今回のお話はそこが論点でした。

体感と実際の確率にしばしば乖離がある、というのはまさに仰るとおりです。気をつけないといけませんね。

No.4 121ヶ月前

うーん、後者のモデルとして書かれているのは前者のモデルと完全一致してるんじゃないですかね。後者について「どちらの箱に当たりがあるかは常に50%-50%です」となってますがそれは結果を見る前までの話で、Aの箱から一つ取り出して「外れ」を確認した時点で、やはりAの箱からあたる確率は33%、Bからあたる確率は67%と変わります。これは前者の例と完全一致しています。つまり、結果を見る前の「事前確率」50%-50%と、「外れ」という結果を見て後から変わる「事後確率」33%-67%がごっちゃに議論されているために混乱してる気がしますね。

# もちろんこれらの議論は弐号機さんと同じく全て確率が独立しているという仮定の元でですよ。Aのそれぞれのスジの確率が互いに影響をし合っている可能性もあるので、その場合はまた別の議論が必要になります。

No.5 121ヶ月前
userPhoto 麻雀スリアロチャンネル(著者)

>>5
コメントありがとうございます!

後者のモデルは「事前にコイントスをする」という部分がポイントです。
コイントスで保証されている表50%-裏50%という確率により、A、Bそれぞれの確率を先に固定しちゃってる、というわけですね。

これは「常に50%-50%」という結論に到達するために考えたモデルです。結果ありきということですね。
かなり作為的なモデルで、私自身は違和感ありまくりなので前者を支持しているわけですが、完全論破できるだけの根拠を持っていないため結論は出せずじまい、という感じです。

麻雀のヨミにおける確率は、当然こんな単純なモデルで表せるわけもありません。
そういう込み入った部分はひとまず置いといて、頭の体操として楽しんでいただけたら幸いです。

No.6 121ヶ月前
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