あなたは、どんなスキルを身につけたいですか?
今回は、 副業をしたいけれど特にスキルもなく踏み出すことができない方の相談をもとに、勉強や読書、スポーツなど、あらゆるスキルを効率的に習得するための記憶力について紹介させてもらいます。
「Q. 30歳で副業したいとは思っていますが、特にスキルもなく何から手を出したらいいのかわからず足踏みしてしまいます。何か助言をお願いします。」
1回目は流行りのものに手を出してみてください。
その1回目で面白さや面倒さを学んでください。
流行りの副業に手を出してみたら、その中で面倒な部分や嫌な部分が見えてくると思います。
そこを削って稼ぐ方法を探していけばいいと思います。
流行りのものに手を出すと大抵失敗します。
流行りのものにはそれにマッチしている先駆者がいます。
その状態だと、よほど才能があったりしない限りは上を抜くことはできません。
流行っているものは、その先駆者がいるからこそ流行っています。
例えば、YouTube もHIKAKIN さんやヒカルさんがいなければ、ここまで発展するためにはもう少し時間がかかっていたと思います。
圧倒的な勝者が生まれたからこそ、その業界が話題になります。
副業も同じなので、流行っている副業に手を出すと大抵失敗します。
失敗はするでしょうが、あがいてみてください。
あがいている中で、自分にとって面倒な部分や苦手な部分が見えてきます。
その苦手な部分や面倒な部分がない仕事を探したり、それを外注する方法はないかと考えてみることができます。
そこから自分に合った副業が見つかります。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
スキルアップにのための9つの記憶術
人間の記憶力というものは、情報をただインプットできるだけでは意味がありません。
意味がある情報をインプットして、使える形にしていくことが重要です。
そんな「使える知識」としての記憶力を高める方法として、先日の一問一答でも解説させてもらいました。
一問一答「あなたが、今欲しい“使える知識”はどんなものですか?」【超記憶力】
今回はそんな使える記憶力を高める方法の中でも、スキルアップに役に立つ記憶力について解説させてもらいます。
意味がある記憶を作ることができるようになると、人の細かな情報を覚えていくこともできて、人間関係からのメリットも大きくなりますし、様々な情報が頭の中に入っているのでアイデアも出やすくなります。
記憶を正しく覚えることができるので、ゆがんだ過去に惑わされて鬱になったりすることも減ります。
実際には良いことも楽しいこともあったはずなのに、記憶は改ざんされるから人は苦しみます。
今回は、特にスキルアップに役に立つ9つの記憶力にまつわるテクニックを紹介させてもらいます。
1. 意図的な練習
ひたすら紙に書いて覚えるとか、何度も口に出して丸覚えするような覚え方には意味がありません。
学生の時に一生懸命勉強したことが頭に残っていなかったとしたら、それは意図的な練習が足りなかったからかもしれません。
重要なのは正しく情報を記憶しようとすることではなく、自分がどこを間違えたのかを明確にすることです。
正しい情報をひたすら覚えようとすると、その場では丸暗記ができるかもしれませんが、それは使える記憶としては 残りません。
目の前に何かしらの問題があるのであれば、まずは自分なりの答えを考えます。そして、それが間違っていたとしたら、間違った部分を理解して、なぜ間違えたのかということを明確にしておく必要があります。
自分の間違いを分析することが、使える記憶力を高めてくれます、
重要なのは間違うことです。
そして、それよりもさらに重要なのが間違いを分析することです。
『Beginners: The Joy and Transformative Power of Lifelong Learning』という本があります。
より最速で新しいスキルを学ぶための研究をまとめた本ですが、チェスやポーカーなどのゲームを学ぶ時にも意図的な練習の高い効果が確認されています。
多くの人はひたすら頭に入れようとするので、とにかく長い時間勉強や練習をしたり、ひたすらゴリゴリと学んでいれば成果が出ると考えてしまいます。
チェスのスキルを身につけようとする際も、ひたすら長い時間チェスのトレーニングをしているよりも、プロの戦略を見て、「自分とはどこが違うのか?」「自分はどこを間違えたのか?」ということを分析したり、自分の間違いに注目した方がはるかに効果的にスキルを身につけることができます。
使える形の記憶のためには間違いに注目する必要があります。
ですが、ほとんどの人は自分の間違いに目を向けるのが怖いので、自然とこの意図的な練習をしなくなります。
人は間違いに向き合うことで認知能力を高めることができます。
若い時から認知能力を高めておくと、60代になっても30代の状態を保つことができたという研究もあるぐらいです。
ですから、人が常に成長していくためには、自分の間違いや矛盾にひたすら向き合っていくしかありません。
間違った時に凹む必要はありません。
それは使える知識を身につけているということです。
積極的に間違えてどんどん挑戦していけばいいだけです。
2. 繰り返しと反復練習は違う
使える知識のために重要なのは、繰り返しがない反復練習です。
これを混同している人が多いですが、物事を記憶するために何度も何度も同じことをするのではなく、身につけるための行動や学習に変化をつける必要があります。
同じ方法でひたすら覚えるのではなく、何か覚えることができないのであれば、1回目2回目3回目…と違う方向から調べたり違う覚え方を試していきます。
人が学習したりスキルを身につける時に、同じ方法だけで繰り返していると、記憶を引き出すための手がかりがひとつしかないような状態になってしまいます。
何かの拍子にその手がかりがなくなってしまうと、それ以降そこに繋がった記憶は思い出せなくなります。
手がかりを増やしていくからこそ、その情報は使える知識として記憶に定着します。
いろんな角度から覚えて、いろんな方法で学んだ知識というものは、複数の手がかりに繋がった記憶です。
ひとつやふたつ手がかりがなくなったとしても、それは記憶としてしっかり定着しています。
同じ方法で繰り返すのは意味がありません。
何度も反復する必要はありますが、その方法に変化をつけていかなくては意味がありません。
3. 間違いをひたすら繰り返す
問題集を解いている時でも、スポーツなど何かのスキルを身につけたい時でも、本を読んでいる時も、忘れたりミスした部分だけを集中的に繰り返してください。
忘れた部分をいろんなやり方で繰り返します。
最も効率的なピアノの練習法について調べた研究があります。
それによるとトップのピアニストとそうでない人には練習の方法に大きな違いがありました。
トップのピアニストは、練習でミスをするたびに間違った部分に注目して、なぜそこを自分が間違えたのかを徹底的に考えていました。
なぜ間違えたのかと自分を責めるのではなく、建設的に自分のミスのパターンを分析していました。
そのミスのパターンを矯正するために何度も何度もその部分を繰り返していました。
そして、それをただ同じやり方で繰り返すのではありません。
例えば、ピアノを弾くスピードを変化させたり途中でペースを変えたりしながら、自分が間違いやすい部分を変化をつけながら練習していました。
さらに、本当に自分のミスパターンを矯正できたか確認するためにもひたすら繰り返していました。
一方で、トップのピアニストではない人たちは、間違えたにもかかわらずそのまま最後まで曲を弾いたり、間違えたところは苦手な部分だから今は置いておいて、とりあえず最初から最後まで曲を弾こうとします。
多少間違えても最初から最後まで曲を弾いた方が気分は良くなります。
自分のミスに向き合うよりも、得意なところも含めて最初から最後まで曲を弾けた方が当然気分はいいわけです。
気分は良くなっても上達はしません。
人は間違って悔しさを感じている瞬間が一番記憶に残ります。
これは勉強でもスポーツでも同じです。
感情の鮮度を大事にした勉強法や練習法をしているかどうかが、使える記憶やスキルのためには重要なポイントになります。
本を読む場合でも同じです。
忘れたり思い出せなかった部分があったら、別に全部一冊丸々読む必要はなく、思い出せなかったパートや章を重点的に読み直した方が効率的です。
ですから、以前に読んだ本を読み直したり復習する時には、まずは目次を見ながらある程度具体的な内容を思い出せるかどうかをチェックしてみてください。
内容が思い出せなかった部分だけ読み直して復習するようにしてください。
4. 女は言語化・男は抽象化
男性と女性で記憶の仕組みが違いますので、同じ情報であっても男性と女性で覚え方を変えた方が効率的です。
女性は情報を言語化してください。
男性は情報を抽象化してください。
カロリンスカ研究所の行ったメタ分析で、男性と女性の記憶力の違いについて調べています。
一般的には、記憶力としては男性よりも女性の方が高いようです。
男性は頑張らないと女性の記憶力には負けるかもしれません。
特に言語的な情報については女性の方が記憶力が高いです。
言葉や文章、特定のフレーズを記憶したり、物を置いた場所やストーリーの内容について記憶することに関しては女性の方が優れているようです。
ということは、女性は情報を記憶しようとする時には、そこに覚えやすそうなキャッチコピーやタイトルをつけたり、ストーリーとして言語化すると記憶に残りやすくなります。
匂いなどの感覚情報を覚えるのも女性の方が得意ということですので、このような感覚を刺激するのも女性にとっては効果的なようです。
一方で、男性の場合は抽象的な内容やイメージを記憶するのは男性の方が得意なので、特定の場所に行くまでの道順や数学の理論など、抽象的な概念については男性の方が記憶に残りやすくなります。
女性は覚えにくいものをできるだけ言語化してください。
男性は覚えられないものがあったら、それをグラフやフローチャートにすると覚えやすくなります。
5. ストーリー化する
男性でも女性でもストーリーにすると記憶に残りやすくなります。
およそ2,500人の小学生を対象に、進化論について教えるという実験を行なった研究があります。
全体を2つのグループに分けて、一方には身近なところから教えました。
例えば、自分たちの体を見ながら人間の骨がどのように進化してきたのかというようなことを例に出して、進化論を説明しました。
身近な話題を使って進化論を説明したグループです。
もう一方は、三葉虫がどのように進化して絶滅していったのかというストーリーから説明しました。
進化論は難しいですし当然馴染みのある人はそんなにいません。
人は馴染みがない知識や苦手科目を勉強する時には、どうやらストーリーで学んだ方が記憶に残りやすいということがこの研究から示されました。
それぞれの小学生に別の方法で進化論についての授業を行い、その後に学んだことをテストしてみたところ、その結果に研究者たちは驚いたそうです。
子供達にとっては馴染みも興味もない生き物であったにも関わらず、ストーリー形式で教わった場合の方が、進化論への理解も深まっていたということが確認されています。
それぞれで子供たちの脳の動きに何か違いがあるのかということもチェックしています。
その結果、物語やストーリーで説明された場合には、身近な例で説明された場合に比べて、脳のさまざまな場所が同時に活性化していたということが分かっています。
つまり、ストーリーで学ぶことによって、人間の脳全体を使ってインプットすることができるわけです。
だから記憶の定着としても有利になるのではないかと考えられています。
さらに、プリンストン大学が人間が相手に説明したりコミュニケーションをしている時の脳の状態をチェックしています。
例を使って事実をわかりやすく説明した場合には、人間の脳はデータ処理中枢というところが活性化していました。
ところが、入ってくる情報が物語の場合にはもっとすごいことが起こります。
物語の場合には、人間の脳はデータ処理中枢だけではなく感覚中枢というところも活性化しました。
ですから、普通に事実を勉強しようとすると、脳はデータ処理中枢だけが活性化しますが、物語として勉強しようとすると、人間の感覚まで刺激されて、脳内にはドーパミンなどやる気やモチベーションを作り出してくれるホルモンが分泌されるようになります。
それによりモチベーションと記憶力が上がります。
何か新しい分野を学んだり苦手科目を学ぶ時には、物語にしたりストーリーとして学ぶことで記憶力とモチベーションが上がります。
歴史本よりも歴史ストーリー本、歴史ストーリー本よりも歴史漫画本の方が記憶に残りやすいというのは、皆さんもなんとなくわかると思います。
これはストーリーによって脳が刺激されるからです。
苦手科目や自分が抵抗を感じる分野を学ぶのであれば、このストーリーにするということを試してみてください。
ここから先は、 簡単にできてより実践的にスキルアップしていくためのテクニックについて紹介させてもらいます。
残りの4つのテクニックも使ってスキルアップしていきたい方は 、ぜひ続きもチェックしてみてください。