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一問一答「あなたは、毎日の食事でどんなことに気をつけていますか?」【プラントベースフードの科学】
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一問一答「あなたは、毎日の食事でどんなことに気をつけていますか?」【プラントベースフードの科学】

2023-03-23 12:00

    あなたは、毎日の食事でどんなことに気をつけていますか?


    今回は、肌の綺麗さについての質問をもとに、プラントベースフードの科学について解説させてもらいます。


    「Q. 肌が綺麗ですが、どんなことに気をつけていますか?」


    科学の良いところは身も蓋もない結論が出るところです。


    世の中では「それは人道的にどうなのか?」「社会的にそれはどうなのか?」というようなことがよく議論されます。

    科学はいつも残酷です。

    僕が科学を好きなのは人間の意見を聞いてくれないところです。


    科学は自然現象の奴隷です。

    例えば、人の死はとても悲しく残酷なことですが、結局のところ、いつどのようなところで無慈悲な死に方をするかわからないというのが事実です。

    世の中は平等だとみんな言います。平等だったら本当にすごいことですが実際には平等ではありません。


    自然現象に文句を言っても仕方がないし、そういう意味で科学は身も蓋もありません。

    残酷な現実を愚かな人間に見せてくれるので僕は科学が好きです。


    肌の綺麗さは、結局食べ物です 。

    もちろん、化粧品などにも肌に合う合わないというのは人それぞれあります。

    高級化粧品の中にも、しっかりとした研究を行って作り出した素晴らしい商品もあると思います。

    その中には皆さんの肌に合うものもあると思います。


    僕はココナッツオイルぐらいで十分なので、高級化粧品は別に必要ないとは思いますが、逆にそういうものは肌に合わない人もいます。

    そういう人は、自分に合うものを使えばいいと思いますが、それは健康的な食事を心がけたり、自分にできることを全て行ってから試していけばいいことだと思います。


    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




    プラントベースフードの科学


    人生を変えるためには食事を変えることが大事です。

    食事を変えることがどれくらい人生を変えるのかということを解説させてもらいます。

    食事を楽しみながら人生を変えていく方法についてです。


    ベジタリアンのメリット

    ベジタリアンに関する研究は色々とありますが、菜食によって運動のパフォーマンスが上がるというデータがあります。

    運動する時には酸化ストレスや炎症反応が体に起きます。

    それによって運動のパフォーマンスが落ちてしまいます。

    野菜を多めに食べることによって、酸化ストレスや炎症反応が抑えられるので、結果的に持久力が上がるのではないかとされています。


    ただし、ベジタリアンとお肉もちゃんと食べる人を比べた研究を見てみると、その差はかなり微妙ではあります。

    持久力や運動能力についての研究を見てみると、そこにあまり差はないようです。


    おそらくは、肉を食べているかいないかではなく、野菜をどれくらい食べているかが重要なのだろうと考えられます。

    少しお肉も食べる菜食主義者くらいが丁度良いようです。

    ベジタリアンであるかのように野菜をしっかりと食べて、時々お肉も食べるというのが一番いいのではないでしょうか。


    野菜はいろんな種類の野菜をしっかり食べるようにしてください。

    運動している人やアスリートは風邪をひいたり体調を崩しやすくなることもあります。

    ビーツなど、ポリフェノールが豊富に含まれた野菜もしっかり食べることによって、そのような運動のデメリットを抑えることもできます。


    ベジタリアンは運動による疲労感を感じにくいのではないかという研究もあります。

    もちろんやり過ぎたらよくありませんが、ベジタリアンは筋肉のエネルギー量が高く、それによって運動による疲労感が減少する可能性が指摘されています。


    ベジタリアンはお腹をいっぱいにするために芋系のものを結構食べます。

    それによって糖質が増えるので、結果的に運動のパフォーマンスが上がるのではないかとされています。

    その点では、ベジタリアンを見習って芋やフルーツをしっかり食べるというのも重要なようです。

    特に、大和芋や長芋であれば、すりおろせば加熱しなくても生で食べることができますし、かなり満腹感も高く糖質も摂れて食物繊維も豊富なので腸内環境にも良いと思います。


    ベジタリアンのデメリット

    全ての食材には一長一短ありますし、ベジタリアンにもメリットもあればデメリットもあります。

    ベジタリアンやビーガンのデメリットも理解しておかないと体調を崩してしまうこともあります。


    ベジタリアンは微量栄養素の欠乏が起きてしまったり、食事によるエネルギー利用率が減少してしまうということもあります。

    タンパク質の質や量が低下してしまうという問題もあります。


    本来は肉から摂らなくてはならない栄養素を野菜から補うのはかなり無理があるようです。

    特定の栄養素が不足してしまい栄養失調を起こしてしまうことが結構あります。

    ベジタリアンやヴィーガンはかなり栄養を細かく計算してコントロールしないと危険なようです。


    例えば、魚に含まれているオメガ3や鉄分、亜鉛やヨウ素やカルシウム、ビタミン D やビタミン B 12をしっかりコントロールしておかないと危険です。

    女性の場合はこれらが不足することによって生理不順になったり妊娠しづらくなったりする問題も起こりえます。

    これらの栄養素が不足すると脳にダメージがあるとかうつ病になりやすくなるという問題も考えられます。


    ビタミン B 12は基本的には肉にしか含まれていません

    肉を食べないことでどんなことが起きるのかということを調べた研究もあります。

    過去に行われたベジタリアンに関する研究をまとめて、質が高い17件の研究から3,230人分のデータをもとに行われたメタ分析になっています。


    ベジタリアンが肉を食べないことで、ビタミン B 12はどれくらい不足してしまうのか、あるいは、それをサプリで補うことができるのか、ビタミン B 12の不足によって血中のホモシステイン値への影響などが調べられています。

    ホモシステインは、簡単に言うと血液中に含まれるアミノ酸で、この数値が高くなるほど血管が老化していくと言われています。

    これが高くなるのを防いでくれるのがビタミン B 12などです。

    ホモシステイン値が高くなると体内のコラーゲンが減ります。それによって肌がガサガサになったり体にも問題が生じます。

    これは様々な生体機能に関係していて、動脈硬化による脳卒中や心血管疾患のリスクを高めると言われています。


    結論としては、ベジタリアンやビーガンの人はビタミン B 12がまったく足りていませんでした。

    肉を食べる人に比べて、ビーガンの人のビタミン B 12のレベルは44%も低かったそうです。

    ベジタリアンの場合には31%低くなっていました。

    やはり、肉を食べないと仮にサプリを使ったとしてもビタミン B 12が不足してしまうわけです。


    さらに、ビーガンの人は、ホモシステイン値も肉を食べる人に比べて1.5倍ほど高かったそうです。

    ベジタリアンも1.26倍ほど高くなっていました。


    やはり、肉を食べないことでビタミン B 12が不足してしまい、それがホモシステイン値を上げて、体に様々な悪影響が起きてしまうのではないかと考えられます。


    ビーガンのアスリートについて調べた研究を見てみても、ほとんどの人が推奨エネルギー摂取量に達していなかったというデータがあります。

    アスリートはかなり食事に気を付けているはずですが、そんなアスリートでも栄養不足になってしまう可能性が高いということです。


    特に、鉄欠乏性貧血や月経障害、筋骨格の損傷や免疫力の低下、ホルモンバランスの不調や睡眠の質の悪化など、体調を壊してしまう可能性が高いとされています。


    運動をガッツリしている人や仕事を頑張っていて忙しい人、疲れやすい人はベジタリアンやビーガンをするのはやめておいた方がいいようです。


    プラントベースフードのデメリット

    プラントベースフードとは、植物性の食材からなる食品全般のことです。

    植物性の食品を中心とした食事を心がけている人も増えています。肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品をできるだけ少なくし、野菜や果物、穀物や豆類、ナッツ類などの植物性食品を多く摂る食生活です。


    プラントベースフードは健康に良いとされることが多いと思います。

    植物性食品には、ビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれており、飽和脂肪酸やコレステロールが少ないため、動脈硬化症や心臓病、がんなどの生活習慣病の予防につながるとされています。


    また、動物性食品を減らすことで環境にも優しい食事とされています。

    肉や魚の生産には多くの水や飼料が必要で、大量の温室効果ガスを排出することが問題視されています。

    一方、植物性食品の生産には、それほど多くの資源が必要ではなく、温室効果ガスの排出も少ないため、地球環境にも優しいとされています。


    これも一長一短があるようです。

    2022年の米国運動協議会の研究を見てみると、プラントベースフードにもメリットもあればデメリットもあるとされています。


    植物性の食品と言われても様々な種類があります。

    全てのプラントベースフードが健康に良いわけではありません。

    植物性の食品の中には、いわゆる加工食品がかなりあります。


    例えば、Journal of the American College of Cardiology に掲載された2017年の研究を見てみると、健康的なプラントベースフードと加工度が高いプラントベースフードを比較しています。

    それによると一般的な植物性の食事によって心臓病のリスクや突然死のリスクを下げてくれるとされていますが、植物性であっても加工度が高いプラントベースフードを食べてしまうと、心臓病のリスクがかえって高くなっていたということです。


    要するに、植物性であれば全てが健康的というわけではなく、それは食べるものの加工度によります。

    これは考えれば当然です。

    生野菜やフルーツなど、本来の食材の状態に近い健康的な食事と、本来の形が想像もできない加工食品を比べると、人が手を加える過程が多いわけですから体に悪いのはなんとなくわかります。


    結局、植物性であっても動物性であっても加工度が高いものを避けることが重要です。

    ビーガンやベジタリアンが体にいいと言われるのも、加工度が高いものを食べなくなることが原因だとしている研究がかなりあります。


    特に最近流行っているプラントベースフードは、ビーガンの人たちを満足させるためにあの手この手を使って形を変えています。

    その結果、加工度が上がって本末転倒になっているものが増えています。


    例えば、野菜や大豆をベースに作ってはいるけれど、肉っぽさを出すために油で揚げていたり、油とあえて焼いていたりします。

    満足度を高めるために体に悪い酸化した油を使っていたりしたものを食べるくらいであれば、普通にお肉を食べた方がまだマシです。


    いずれにしてもプラントベースフードは加工度に注意してください。


    プラントベースフードのメリット

    加工度に注意した上で植物性の食品を中心にすると様々なメリットがあります。


    メリットその1 :心臓の健康を促進

    プラントベースフードによって心血管系の疾患のリスクを軽減することができます。

    特に、心臓に持病を抱えている人や家系的に心臓に問題を抱える可能性がある人は、プラントベースフードを上手に使ったり普段から野菜の摂取量を増やすことがいいようです。


    Clinical Cardiology という雑誌に掲載された2018年の研究を見てみると、生の野菜や果物など、プラントベースフードを使った食事を4週間続けることによって、血圧やコレステロール値、腎臓の健康状態を表す数値の改善が見られたとされています。


    コレステロールや血圧が気になり始めた人は、加工度が低いプラントベースフードを上手に使ってみるのもいいと思います。


    メリットその2 :糖尿病の予防と治療

    プラントベースフードを食べることによって、2型糖尿病のリスクが下がるという研究があります。

    2型糖尿病は、高齢者や肥満の人に多く見られますが、若年層でも発症することがあります。運動不足、食生活の乱れ、ストレスなどが原因となることが多いとされています。

    本来は、食後に血糖値が上昇するとインスリンが分泌されて血糖値を下げる役割を担っています。しかし、2型糖尿病の患者さんは、インスリンの効果が低下しているため血糖値が上昇したままになります。


    プラントベースフードには、この血糖値をコントロールする作用があるということが様々な研究で示されています。

    糖尿病治療にも役に立つというデータや合併症を減らすというデータもあります。


    2型糖尿病には多くの合併症があるため、それが特に危険なポイントで早期の発見と適切な治療が重要です。

    合併症としては、心血管疾患や網膜症、腎症や神経障害、足病変などがあります。

    このようなリスクを軽減してくれる可能性もあるので、プラントベースフードを食生活に取り入れるのもいいと思います。


    メリットその3 :がんのリスクを軽減

    ビーガンについて調べた研究によると、がんの発症リスクを軽減する効果も期待できるようです。

    これからは人生100年を超える時代になると言われていますので、今のうちから野菜の摂取量をしっかりと増やすというのは大切なことだと思います。


    プラントベースフードを食べる人はがんの発症率が低いというデータもあります。

    研究者によっては10%から12%ほど発症リスクが減少すると言われている人もいます。

    一方で、加工肉などの加工食品はがんの発症リスクを増加させてしまうとも言われています。


    特に体に悪いのは加工されている油が多い肉です。

    ホットドッグやソーセージ、ジャーキーなどの加工肉を食べ過ぎると、大腸がんや食道がん、胃がんや膀胱がんの発症リスクがぶち上がります。


    メリットその4 :体重減少のサポート

    これは当然ですが、2017年の研究を見てみると、心臓疾患系のリスクが高い人たちを半年ほど追跡していますが、プラントベースフードの食事をしている人は BMI が4ポイントほど低下して、コレステロール値もかなり改善しています。

    さらに1年間のプラントベースフードでのダイエットを行なってもらったところ、参加者の BMI は平均で5ポイントも下がっていました。


    やはり、野菜をしっかりと食べるというのはダイエットのためにも大切なようです。

    研究者によると、カロリー制限も運動も強制しない条件のもとで行われたどんなダイエットの研究よりも、最も大きな体重減少の効果があったということです。


    野菜中心の食生活というのは、しっかり食べて痩せるという点では効果的なようです。

    ですから、プラントベースフードだけにすると厳しいと思いますので、外食した翌日はプラントベースフードにしたり、週の中で曜日を決めてバランスをとるといいのかもしれません。


    メリットその5 :寿命延長

    2022年の研究で寿命延長の効果も示されています。

    プラントベースフードによって野菜などの摂取量が増えます。それによって満腹感を感じやすくなるので、赤身肉や加工肉の摂取量が減ります。

    その結果として寿命が長くなるとされています。


    しかも、これは早く始めれば始めるほど寿命が延びる効果は大きかったそうです。

    20代からプラントベースフードを取り入れた食事を始めると、男性は平均で13年、女性は平均で11年寿命が延びるとされています。

    60代になってからプラントベースフードを始めても、寿命は平均で8年ほど延びるということですから、若い人もそうでない人も野菜中心の食生活に変えるというのはとっても良いことだと思います。

    特に年齢を重ねれば重ねるほど野菜中心に変えていくのが大事です。


    今回のおすすめの本としては、食を選ぶ力を鍛えるために役に立つおすすめの本を紹介しておきます。

    こちらは食に関して選ぶ力を鍛えてくれます。

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    これ、食べていいの?: ハンバーガーから森のなかまで――食を選ぶ力


    ここから先はプラントベースフードの注意点について詳しく解説していきます。

    プラントベースフードや野菜中心の食生活を上手に取り入れて、食事から人生を変えたいという方は、ぜひ続きもチェックしてみてください。

     
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