あなたは、傷ついた心を癒すにはどうすればいいと思いますか?


今回は不倫で傷ついた方の相談をもとに、傷ついた自分の心を自分で回復させるエモーショナル・ファーストエイドについて解説させてもらいます。


「Q. 結婚後に不倫や浮気をされて傷ついたことがあります。万が一不倫をされても揺るがない自分になる方法はあるでしょうか?」


どこまで許すかということを最初から話し合って決めておいてください。

アサーションという考え方があり、夫婦関係でもお互いにお互いの言いたいことを相手を傷つけることなく言い合える関係がとても重要です。


例えば、僕の場合であれば肉体関係だけであれば OK だという人と付き合ったこともあります。

ベッドに集合してベッドで解散というのは OK だけれど、一生懸命口説いたりプレゼントを渡したりは NG という女性もいました。

相手が嫌がるポイントはどこなのかということをお互いに把握しておくべきです。

どこまでが OK で、どこを超えると NG なのかということは、2人が付き合ってすぐの頃に決めておくことが重要です。


そして、浮気を極度に恐れる人は自分に自信がない人です。

僕の場合はメンタルを鍛えて安定させましたが、自分よりもいい男がいるのであれば全然行ってもいいと言います。

僕よりもいい男がいるのであれば、そっちに行った方が幸せになるだろうからそっちに行けばいいと言います。

自分に自信がある人は変な束縛をしません。

相手が絶対に浮気をしないように自分を整えていけばいいだけです。

自分に自信をつけることの方がはるかに重要なのではないでしょうか。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




拒絶の痛み


人間は心が傷つくことがあります。

特に失恋など拒絶によって人には様々な症状が現れてしまいます。


苦しい時や辛い時に人に相談することも大切ですが、ただ相談すれば良いということではなく、人に相談することで余計に苦しくなることもあります。

人に話しても余計に傷が深くなることもありますので、基本的には言葉にするために紙に書き出すようにしてください。


他人からの拒絶によって心が傷ついているわけですから、その状況でもし相手が自分のことを理解してくれないと感じたら、余計に心の傷が大きくなってしまいます。

その点には気をつけなければなりません。


人が拒絶されることによる痛みというものは、麻酔なしで子供を産む痛みに匹敵するとも言われています。

がん治療での痛みに匹敵するとも言われていますので、人に拒絶される痛みというものはかなり苦しいものです。


ですから、それによって自信を失ってしまったり、すべて投げ出してしまう人もいるわけですが、そういう人を責めるわけにもいかないわけです。


この拒絶感というものをどれぐらい減らしていくかということが大事です。

ただし、この拒絶感を減らすために、もう人なんか信じないと考えたり、誰とも会話もしないとか考える人がいますが、それも逆効果です。


人は男性でも女性でも仲間外れにされることを極端なまでに恐れます。

人は仲間外れにされるぐらいであれば、自ら損する方を選びます

孤独にも通じますし、仲間はずれにされると、人から拒否されたような感覚を強く感じる人が多いです。

 

サイバーボール課題とサイバーボム課題という実験があります。

サイバーボール課題は、コンピュータが相手で、ネットの中にアバターがいてアバター同士がボールをパスし合うゲームです。

被験者はわざとパスが回って来にくいようにプログラムされています。仲間はずれにされて自分だけパスが回ってこないような状況を作るわけです。

そうすると、拒絶の痛みを感じます。


ところが、相手が機械だとわかっていても、痛みや苦しみの度合いは変わらないということがわかっています。

つまり、人間は相手が機械であっても悲しみや孤独を感じる生き物です。

 

サイバーボム課題では、今度は爆弾をパスし合います。自分のところで爆発すると損をするゲームです。

自分が損をするゲームだと自分のところに回ってこない方がいいはずです。ところが、仲間はずれより損をすることを選びます。


つまり、爆弾が自分のところで爆発するのと、爆弾を自分に誰も回してくれない状況を比べて、爆弾が回ってこない方が平和なのに、爆弾を欲しがってしまいます。

仲間はずれにされるぐらいだったら自分が損をした方がいいと思ってしまうから、人間は多少損をする状態であっても集団からの承認を欲しがってしまうということです。

 

ですから、悪い事をしてもそばにいたいとか、仲間はずれにされるぐらいだったら、自分を傷つけてもいいと思ったり、人に注目してほしいからリストカットする人の心理がここからわかります。

傷ついて痛いけれど、人から拒絶される痛みに比べたらマシとなってしまいます。


絶対にリストカットなどはやめてください。

人間は拒絶されると、より拒絶されやすい人格になります。

人は拒絶されると、怒りと暴力が誘発されるということがわかっています。


つまり、人間は拒絶されると温厚な人でも人に冷たくなってしまいます。

人に冷たくすることによって、また人に拒絶されてしまうという非常に悲しいことが起こってしまいます。

 

さらに拒絶された時に起こる悲劇が自己否定です。

自分はダメな人間だと思うようになってしまいます。

ちょっと失敗したり、ちょっと拒絶されただけで、自分がダメだから拒絶されたんだと考えてしまいます。


自分を追い詰めすぎるのも怖いし自己否定も怖いことです。それによって迷いが生まれて行動できなくなる時もあります。

もう少し自分に優しくなることも必要だと思いますので、今回のおすすめの本としては、自分で自分の心をいたわるために役に立つ本を紹介しておきます。


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NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法


拒絶感受性

拒絶感受性とは、拒絶や拒否を嫌がる特性のことです。拒絶されることに過剰に反応する性質です。

周りから拒絶されることを恐れる人ほど、トラブルに巻き込まれやすく、しかも、そのトラブルに巻き込まれた時にそれに対する正しい対処ができない傾向が強いという研究があります。


拒絶感受性の度合いを調べるための質問を紹介しておきます。

当てはまるという方は拒絶感受性が高めです。


質問1 :「あなたは経済的に困って親や家族に借金を頼みたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、家族はあなたを助けてくれると思いますか?」


質問2 :「あなたは親友をひどく怒らせた後で仲直りしようと再び近づいている状況だとします。その際にその仲直りに対してどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、自分が仲直りを申し出た時にその親友はあなたと会話をしてくれると思いますか?」


質問3 :「あなたは職場で抱えている問題について自分の上司に助けを求めたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、その上司は自分のことを助けてくれると思いますか?」


これらに対して、不安や心配をより大きく感じ、家族や親友や上司が自分のことを助けてくれないと考える傾向が強い人ほど、拒絶感受性が高いと言えます。




自信を取り戻すワーク


拒絶感受性が高い人や、人に拒絶され苦しい状況にある人がやるべきことがあります。


①自分の良いところを5つ書き出す

まずは、特に拒絶に関連する自分の良いところを5つ紙に書き出してください。

自分が失敗して拒絶を感じているのであれば、その失敗に関する自分の良いところを5つ紙に書き出します。

人間関係の失敗であれば、極力同じような人間関係における自分の良いところを探します。


例えば、DaiGo師匠が余計なことを言って敵を作ってしまったことを悔やんでいるとしたら、普通に考えて、交渉力も高いしコミュ力も学んで身につけたし、関連するポジティブな面もあるはずです。


②TOP3を決める

5つ紙に書き出したら順位をつけてください。

その中でTOP3について考えていきます。


③自問自答する

以下の3つのポイントについて考えていきます。

なぜそれが大事なのか?

そのおかげでどんなことがあったのか?

それは自分にどんな影響を与えるのか?


先ほどのDaiGo師匠の例であれば、コミニケーションスキルについて学んで身につけているので、それによって大きい事務所に入っているわけでもないのに、様々な仕事をいただくこともできたとも考えられます。

仕事の幅が広がったことで、日本にいなくても仕事ができるようになったりもしました。

そのおかげで人生としては自由に生きることができるようになりましたし、好きな本を読む時間も増えました。

自由な時間が増えたことで、ぬこさんたちと一緒にいる時間も増えました。


これは頭の中だけで考えるのはやめてください。

悩んでいるときに頭の中だけで考えると余計にモヤモヤしてくるだけです。

悩んでいるときには必ず紙に書き出して考えます




つながりを再確認するワーク


自分に少し自信を取り戻したら、次は人とのつながりを再確認します。


人は拒絶されたり落ち込んだときには、世界で自分は一人ぼっちだと考えてしまいます。

実際にはそんなことはありませんので、自分に好意的な意見を言ってくれる人や、同じコミュニティーに所属している仲間と会話をするようにしてください。


自分に好意的な意見を言ってくれる人や同じコミュニティーの人と会話をするだけで、拒絶による痛みが軽減するという研究があります。


これは直接会って会話するのではなく、SNSでやり取りするだけでも構いません。

見知らぬ人であっても、SNSでやり取りするだけで自信喪失から回復するとも言われています。

SNSも含めてコミュニケーションは自信回復に非常に役に立ちます。


SNSの場合には文字を書きます。

それによってコミニケーションが生まれているので、文字にすることとコミニケーションの両方の効果があるのではないかと考えられます。

SNSは一方的に文字を書くだけではなく、会話が生まれるようなものを使うようにしてください。


さらに簡単な方法もあり、自分の親しい人との写真を持っていると拒絶に強くなるという研究もあります。

親しい人との写真を見るだけでレジリエンスが高まります。




脱感作トレーニング


ここまでで自己否定を軽減しある程度自信を取り戻したと思います。

少しつながりを感じたら、最後に行ってもらいたいトレーニングがあります。


脱感作トレーニングは、拒絶を前提とした行為を数をこなしていくというものです。

数をこなしていくことによって拒絶に慣れていくトレーニングです。


人はプレッシャーも緊張も最初は辛いですが、数をこなすと慣れていきます。

コールセンターでクレーム対応するのも営業で訪問販売するのも最初は辛いですが、それも数をこなしていると徐々に慣れていきます。


いわゆるエクスポージャー(曝露療法)を行います。

少しずつ他人の目線から感じる恐怖心や不安感に自分を慣らしていく方法です。


慣らしていくといっても、ただ単に恥ずかしいことをしたりしんどいことをするだけでは、逆にトラウマになってしまったり余計にメンタルが弱ってしまうこともありますので、おすすめの方法としては、まずは自分の恐怖心や不安感や恥ずかしさを10段階で測ってください。そして、その10段階の中で8を超えたら一旦止まるということを覚えておいてください。


その上で間違いなく拒絶されるであろう少し恥ずかしいことをします。

DaiGo師匠が学生の頃に行ったのは、コンビニでカップのアイスを購入する際に「温めてください」とおねがいするというものでした。

かなり恥ずかしいことではありますが、これも恥ずかしさに慣れるために実際にしていました。


基本的には、まずは自分が拒絶された状況を想像し、その感情を経験することで、自分が感じる恐れや不安に直面し、徐々にそれに慣れていくところから始めてみてください。


そこから、人前でのプレゼンテーションや自分が拒絶される可能性もある状況に積極的に参加してみて、自分自身をさらけ出すことで拒絶への恐れや不安を軽減していくことができます。


そして、Dラボでコミニケーションスキルについて改めて学び、自分の気持ちを上手に相手に伝えたり、相手の気持ちを理解することができるということを再確認してください。


それでも苦しくなったり不安に襲われそうになったら、その感情を否定することなく受け入れて、セルフ・コンパッションで自分を肯定する言葉を自分に投げかけ続けてください。


人は意味のない拒絶でも繰り返していると、意味のある拒絶にも慣れてきます。

ここから先は、実際に、拒絶の恐怖から抜け出し新しいつながりを作っていく方法まで解説させてもらいます。
ぜひ続きもチェックしてみて下さい。