今年も早いもので、あっという間に12月となりました。そこで今回から2016年を徐々に振り返るような内容にしていきたいと思います。今回はマイクロサービスについてです。
キーワードとして良く聞かれるようになりましたが、実際にマイクロサービスを意識して構築するのは簡単ではありません。今回はその概念と関連オープンソース・ソフトウェアを紹介します。
モノリシックなシステムに対抗する手段
これまでのWebシステムは一つのフレームワーク、一つのアプリケーションサーバのもとにすべてのソースコードが集約されてきました。その結果、ちょっとしたメンテナンスが予想外な場所に影響を及ぼしたり、触っていない部分の負の遺産化(担当者も構造が把握できなくなる)が進んでしまいました。
さらにデプロイに時間がかかったり、テストを実行するのにも時間を要するようになります。マイクロサービスはその名の通り、小さな(マイクロ)サービスの塊で一つのサービスを構築しますので、メンテナンス濃度に差が生まれやすく、あまりメンテナンスされていないものについても小さなサービスであれば把握にさほど困らないのが利点です。