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表参道駅にあるポートレートを飾る意味~フォトグラファー宮本直孝さんインタビュー
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表参道駅にあるポートレートを飾る意味~フォトグラファー宮本直孝さんインタビュー

2016-05-19 23:30
    いつも話題のブランドや雑誌の華やかな広告写真が目をひく表参道のコンコースの一角。そこに6月20日から1週間、目を奪われる人物たちのポートレートが飾られます。

    被写体は、日本で暮らす「難民」たち。撮ったのは、フォトグラファー宮本直孝さんです。どうしていまここで「難民」にスポットを当てて展示をするのかどうしても気になり、宮本直孝さんに伺ってきました。

    ――難民写真展をすることになった経緯は?

    宮本さん:以前、パラリンピックの選手を撮った展示を表参道駅のコンコースで行ったことがあったんです。次のテーマを考えていたところ、たまたまその一つとして出てきたのが「難民」でした。それで、調べてみたら、日本にも難民がいるってことを知り、彼らがどんな感じなのかを見てみたいと思って、写真を撮ることにしました。

    ――表参道駅コンコースを選んだ理由は?

    難民支援のためにと、ただどこかのスペースで展示して知り合いしか見に来ないのでは意味はないと思っていました。だから、わざわざ見に行かなくてもいい、通りすがりにふと目に入る場所として表参道コンコースのADスペースを選びました。以前のパラリンピック選手の展示をした場所なので、個人でも借りられることも知っていましたしね。

    ――モデルとなる方々はどうやって選んだのですか?

    宮本さん:私個人ではツテがありませんから、認定NPO法人 難民支援協会に声をかけ、難民の方との交渉をしてもらいました。母国から逃れてひっそりと暮らしている方たちですから、広く目につくような活動はできない人が多いんです。だから出てもらうのは結構たいへんだったようです。日本で難民認定を得ている方やその家族など、もう日本に長く住んでいて母国の家族や知人などに危険が及ぶ心配のない方たちと交渉してもらい、今回は28名に参加してもらいました。

    ――撮影時、特に印象的だったことはありますか?

    宮本さん:みんな堂々としていて、まったく緊張もしていなかった。自分をもっとよく見せようなんて風でもなく、何のてらいなく、そこに立っているという感じが印象的でした。一般の日本人を撮ることもありますが、その感覚はまったく違うなぁと感じましたね。

    最後に、展示への思いを教えてくださいと伺ったら、言葉にするのは照れくさいので追ってメールしますと笑う宮本さん。そしてすぐにステキなメッセージが届きました。

    想像してください。
    自分が生まれ育った国にいられらなくなることを。
    言葉も何も、右も左もわからない国にひとりぼっちでいることを。
    会ったことも見たこともない難民も、
    ひとりひとり顔も名前も違っていて、
    精一杯生きていて、
    みんな自分だけの物語を持っているんです。

    フォトグラファー宮本直孝

    「Portraits of Refugees in Japan‐難民はここにいます。」 日本に暮らす難民28人のポートレート写真展は、世界難民の日・6/20(月)から26(日)まで。東京メトロ表参道駅で開催されます。

    いつも何気なく通りぬけてしまう駅のコンコースから、発せられるメッセージをぜひ感じとりにいってください。

    フォトグラファー宮本直孝 × 難民支援協会 共同企画
    「Portraits of Refugees in Japan‐難民はここにいます。」
    日本に暮らす難民28人のポートレート写真展

    日時:2016年6月20日(月)~26日(日)
    場所:東京メトロ表参道駅のコンコース(ADウォール・B1出口付近)

    >>特設サイト

    (マイロハス編集部)

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