上ふたりのけんかは、毎回、些細なことでの言い合い。言った言わないから始まって、「ママ! こんなこと言われた!」と長女が言いつけにくる。そんなとき私は「困ったねー」と言いながら、明後日の方向を見て関与しない。なぜならそのうちケロッとして、また二人で仲良くレゴとかするのは知ってるから。
男女だからだろうか、手を出したりはない。同性同士だと、「殴り合いとかしましたよー」なんて話も聞くけれど。そんな私もふたり姉妹だから、けんかは激しかったなぁ。妹よ、ごめん。
私や夫が忙しいとき、1歳児を見るのは上のふたり。ほんとうによく面倒を見てくれていて、心から助かっている。
上の子は散歩にいっしょに行くのが得意。ある日は小さな手をつないで近くの公園に。先日は、散歩中に1歳児がうんちをしてしまったようで、そのおむつを水道で洗ったり、お尻をゆすいだりとてんやわんやだったらしい。あげく、長男の服にもうんちがついてしまってちょっとしたパニックに。どんよりした表情で帰ってきた息子は、「すごく大変だった」とつぶやき、私に赤ん坊を手渡すと、「ううっ」と泣いてしまった。普段はめったに涙を見せない息子だけに、そのいっぱいいっぱいだった気持ちを察する。しのびない反面、こうやって成長するんだなぁと、ひとしきり感心。
長女はいろいろな空想遊びが実にうまい。畳の一画にクッションや枕で小さな部屋を作って、「ここで二人で暮らしている」という想定に。部屋の中には人形やぬいぐるみがたーくさん。お茶もおやつも用意して、あとはタオルケットにくるまって二人で食べるだけ。
私のスカーフや摘んできた花で赤ん坊をドレスアップさせて、「見て見てー!」と披露してくれもする。
沖縄でよく見る光景が、ちいさな兄妹をおんぶしたり抱っこしたりしているお兄ちゃんお姉ちゃんの姿。だからだろうか、なんと中学生くらいの男子でも、よその赤ん坊を見ると「かわいい」とか言いながら、ごく自然に抱っこしようとするから、それがすごく新鮮だった。なんか、とてもいいものを見せてもらったような気分になった。
今のご時世、赤ん坊やはたまた老人に接する機会は、もしかしたらなかなかな少ないのかも知れない。でも確実に、同じ社会に生きている。ついそのことを忘れて自分のペースでぐんぐん進みそうになるけど、「おっと、忘れてた」と、ちいさき人を抱きあげること多々あり。