お通じがよいと心も体も軽やか、ですよね。

でも、それは気分的なものだけではないかもしれません。

じつは、消化・吸収、免疫物質を作るなど、人が生命活動をする上で大切な役割の多くを担っている「腸」がキレイだと幸せを感じやすくなる、という研究結果があるそうなんです。


腸内環境と人の幸福感の研究をする藤田紘一郎先生によると、「腸の働きは、花粉症や喘息、アトピーなどの免疫系にかかわるだけでなく、うつ病などの増加も腸内環境と深いかかわりを持っていることが明らかになり始めている」のだそう。腸と幸せの謎に迫ってみましょう!

「幸せ物質」って?「幸福感」をつかさどる脳内伝達物質は、ドーパミンとセロトニン。ドーパミンは「幸せを記録する物質」といわれ、脳に喚起や快楽を与える働きがあります。セロトニンは逆境のときに気持ちを奮い立たせ、やる気を起こさせる「元気のもと」といわれています。セロトニンの90%は、なんと小腸に存在しています!

ドーパミンとセロトニンは腸内で作られている!ドーパミンとセロトニンを作るのに必要なのが、必須アミノ酸。必須アミノ酸は肉類に多く含まれているのですが、その合成に必要なビタミンMなどのビタミン類は腸内細菌が作っているため、腸内細菌がいないとドーパミンやセロトニンを作ることができず、また、脳に送ることができないのです。腸内細菌の存在が大切なんです!

ちなみに、腸内細菌の主な働きは以下の通りです。■病原菌を排除する
■消化を助ける
■ビタミンを合成する
■「幸せ物質」のドーパミンとセロトニンを脳に送る
■免疫力をつける

このように大切な働きをしてくれる、腸内の善玉菌のエサになるのが「食物繊維」なのですが、現代の日本人は、食物繊維の摂取量が少なく、また、保存料の多い食事などは、腸内細菌が増えるのを妨げている要因なのだとか。

腸内細菌を増やすことで、お通じだけではなく、より多くの「幸福感」を感じられる。

そして、その腸内細菌を増やすためには、食物繊維と乳酸菌を摂って行きたいところ。ヨーグルトはもちろん、納豆などの発酵食品を上手に食生活に取り入れて、腸内から幸せを作っていきたいものですね!

text by 林美由紀
------------------------------------------------------------------
FMラジオ放送局、IT系での仕事人生活を経て、フリーランスモノ書き。
好きなものは、クラゲ、ジュゴン、宇宙、絵本、コドモ、ヘンテコなもの。
座右の銘は「明日地球がなくなるかもしれないから、今すぐ食べる」
モノを書く以外にも、イラストレーターと合同でカフェでの作品展示など、形にとらわれない創作活動も。
木漏れ日の下で読書と昼寝をする生活と絵本に携わることを夢見て、日々生きています。子はボウズ2人。

■あわせて読みたい
「美容に半身浴」は都市伝説だった!?  新説「40℃15分の全身浴」とは?
簡単お手軽! 沖縄おばあちゃんの知恵「かちゅー湯」で芯から温まろう
限定発売! コカ・コーラのボトルが、日本の伝統工芸で「テーブルウェア」へ生まれ変わる
お買い物でも気配りしたい! エシカルなお買い物やサービスが見つかるサイト「SoooooS.」
RSS情報:http://www.mylohas.net/lohasnews/2012/10/post-823.php