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アナウンサー馬場典子さん流。うまく話せない悩みを克服する言葉づかい
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アナウンサー馬場典子さん流。うまく話せない悩みを克服する言葉づかい

2018-09-13 20:30
    職場やプライベートで、自分の思いや意見を相手に伝えるのは意外に難しい、と感じている人も多いのでは。時に感情的になって、後から後悔したり、誤解されたり。

    もともと、感情が表にでにくい人やうまく言葉にできない人は、誤解されることも。そんな悩みを克服するコミュニケーションスキルのひとつ、人間関係の基本になる言葉づかいのコツを探ってみました。

    アナウンサー馬場典子さん流、コミュニケーションの秘訣

    うかがったのは、『言葉の温度 話し方のプロが大切にしているたった1つのこと』という本を著した、フリーアナウンサーの馬場典子さん

    心を素(もと)にしながら、声のトーンや大きさ・話し方や聞き方・言葉づかい・ニュアンス・間・表情など、総合的なコミュニケーションの秘訣を紹介しています。

    馬場さんは、本書で言葉には温度があることを示しています。

    言葉の温度とは、話し手の心の現れそのもの。温かい言葉が相手に寄り添ったり、熱い言葉が相手の心に火をつけたりと、そこへ込められた心が相手に届くことで、言葉が伝わります」

    馬場典子さんの3つの心がけ

    馬場さん自身が、言葉に思いを乗せるため、心がけていることを3つ教えていただきました。

    1.自分の本音と向き合う

    気づかずに自分の価値観を押し付けていたり、慇懃無礼になったりするように、バレないと思っていても、相手には本音が「温度」として伝わってしまうもの

    きれいごとだけではなく自分の本音と向き合い、たとえば嫉妬や独占欲や劣等感なども含めて自分自身であると素直に認めてみる。自分のさまざまな感情と向き合うことで、人の心のひだも理解しやすくなる

    2.相手への敬意

    家族などどんなに身近な相手でも、親しき仲にも礼儀あり。言葉づかい以上に大切なのは、敬意と愛情

    ちょっとしたコツは、素直に本気でいいな、と思えるポイントをひとつでも見つけること。小さなことでも本気で相手の何かを認めていると、自然と敬意を抱けるし、それが相手に伝わる。

    3.真の語彙力を身につける

    たくさんの言葉や言い回しに触れ、語彙力や言葉のセンスを磨く。ポイントは音の響き。同じ意味を持つ言葉でも、響きで印象が変わる。

    やわらかな響きは優しく温かい印象を与える反面、インパクトに欠けることもある。硬い響きの言葉は、知的に聞こえる反面、冷たい、難しい、と思わせる面もある。強い響きの言葉は、印象に残りやすい反面、きつい印象を与えることもある。

    こうした言葉の持つ響き、ニュアンスにアンテナを張り、今伝えたいことや気持ちにふさわしい響きを持つ言葉であるかどうかに気を配る。

    言葉を大切にしながら、伝えることをあきらめない

    アナウンサーとして、いつも伝えることに集中してきたという馬場さんのエピソードがあります。

    「若い頃は、噛むことは大罪で、その度に『やってしまった……』と気に病んでいました。

    でも経験を積むうち、自分の中で意識の変化がありました。うまいと思われるかどうかより、きちんと伝わるかどうかが大切なのだと。

    自分の見られ方、相手の評価より、コミュニケーションで一番大切なのは、純粋に、伝えようとする思いの強さですよね

    どちらかといえば、日本人は感情表現が苦手。言葉に感情を込めることができない人へのアドバイスをお尋ねしました。

    気持ちを表す言葉を積極的に選んでみるといいかもしれません。

    『ありがとうございます』だけでなく『嬉しいです』と、もう一言添えてみる。驚きました! 楽しみです! ワクワクしています! 緊張しています、不安ですなど、ストレートな言葉は気持ちが伝わりやすいと思います」

    言葉を伝えることは、自分の心との対話につながりそうです。

    言葉を大事にすると、言葉に愛される気がします。言葉から力をもらえると思いますし、自分の言葉にも、説得力や温もりなど、力がついてきます。

    言葉を大切にする第一歩は、自分の本心と照らし合わせて、嘘のない相応しい言葉かどうかを考えることだと思っています」

    言葉は生きもののよう。最後には「伝えてみないと始まらないので、あきらめないで! 肌感覚は自分自身の実践から身につけていくしかない」と話して下さいました。

    自分の心と向き合いながら言葉を磨き、思いを上手に伝えられるように。今日から言葉磨きをはじめてみませんか?

    馬場典子著『言葉の温度 話し方のプロが大切にしているたった1つのこと』

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    馬場典子(ばば・のりこ)さん
    1974年生まれ。東京都出身。早稲田大学商学部卒業。1997年、日本テレビ放送網株式会社にアナウンサーとして入社。日本テレビを代表する数々の番組のレギュラー司会など、報道からバラエティ、スポーツまで幅広く担当し活躍。2014年6月末、日本テレビを退社、フリーアナウンサーとしてアミューズ所属。現在のレギュラーはNHK「あさイチ」、CBC系「ゴゴスマ! Go Go Smile!」、BS日テレ「歌謡プレミアム」。2015年4月より大阪芸術大学放送学科アナウンスコースの教授を務める。オフィシャルサイト

    image via shutterstock

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