2004年に準ミス日本に選出、現在は仕事と2児のママ業で多忙を極める友利先生ですが、40歳を過ぎても疲れを見せない美肌をキープしているのはなぜ? 毎日の美容習慣をお聞きしました。
「炎症」を起こさないことが老化防止のカギ
「肌ケアで最も重要なことは、紫外線対策です。なぜなら、肌が老化する原因の約7割は、紫外線によるダメージだから。
そのほか、食生活や乾燥、大気汚染、ホルモンの乱れなども老化の原因です。これらの肌へのダメージは、『炎症』を引き起こし、老化させていきます」(友利先生)
炎症とは、血管に細かいダメージが起き、それがどんどん広がっていくようなイメージ。見た目にはわかりませんが、体内でじわじわと進行しているのだそう。肌が老化する=炎症が起きていると言えます。
「炎症が起きると、そこからダメージを助長する化学物質などが入り込みやすくなり、さらに炎症が広がってしまいます。まるでドミノ倒しのような状態です。
炎症がひとつのシグナルになって『シミをつくりなさい』『コラーゲンやエラスチンを切りなさい』など、いろいろなことが起きてきます」(友利先生)
ただし、炎症は悪いことばかりではないようです。
「たとえば日焼けをするとメラニン色素が生成され、肌が黒くなりますね。あれも炎症作用のひとつです。肌は紫外線に対して、メラニンを作る、という炎症を起こして対抗しているのです。人間には、異物が入ってきた時に免疫が反応して炎症を起こし、正常に戻すという機能も備わっています。
炎症が起こらない体は外的刺激に弱かったりするので、炎症で異物を外に出すことは大切。つまり、炎症が“過剰に”起きないバランスが重要なのです」(友利先生)
友利新先生が愛用し続けているアイテムは?
紫外線は炎症の元。友利先生のスキンケアは、とにかくUVケアを意識したもの。
「季節を問わず、天気を問わず、雨が降ってもUV対策は必要です。顔だけでなく、肌が露出しているところはすべて。男性にもUVクリームを塗ることをおすすめします。
SPFの数字が高いと肌に負担、と思っている人が多いようですが、そんなことはありません。SPF1=10分の持続性ですので、SPF20なら200分、SPF50なら500分(約8時間)の紫外線防止効果がある、ということです。
私は一年中、SPF50のクリームを使っていますが、肌に強すぎるということはありません」(友利先生)
UVケアアイテムは、自分の肌に合うものなら、どんなものでもOKとのこと。最近は肌に優しい処方のものもたくさん出ています。
左から:クリニーク フレッシュ プレスト C10 デイリー ブースター ビタミンC*をフレッシュなうちに使い切る「集中ケア」シリーズ 8.5ml(商品は4包入り) 10,800円(税込) *アスコルビン酸:製品の抗酸化剤、ラロッシュポゼUVイデア XL 普通肌~乾燥肌 日やけ止め・化粧下地(無色)SPF50/PA++++ 30g 3,672円(税込)「この<ラロッシュポゼUVイデア XL>は医師が開発し、元々医療従事者のために作られたという歴史があるもの。敏感肌の人でも安心して使えるように、皮膚科でも取り扱っています。私はこれを手放せず、もう何十本も使い続けています。
そして、浴びてしまった紫外線をなかったことにしてくれるのがビタミンC。
クリニークの<フレッシュ プレスト C10 デイリー ブースター>を導入美容液として使っています。1本を7日で使い切るフレッシュタイプ。ビタミンCは抗酸化作用がとても強い一方、酸化もしやすいので個包装になっているものがおすすめです。
この2つのアイテムは、炎症を起こさないようにするための必須2アイテム。朝晩使っています」(友利先生)
スキンケアでは化粧水と美容液を2種類ずつ使う。その理由は?
ちなみに、友利先生の毎日のスキンケアを聞いて驚き。
洗顔後、ブースター→化粧水2種類(保湿と美白)→美容液2種類→クリームという贅沢スキンケアなのだそうです。
「忙しくてスペシャルケアをする時間が取れないため、朝晩のスキンケアをたっぷりおこないます。美容液は目的に応じてさまざまな商品がありますので、シミに効くもの、しわ改善のものなど、目的に応じて使い分けています」(友利先生)
でも、自分は何を使えばいいか悩んでしまいますよね。
「最近の化粧品は、各社かなり研究が進んでいて本当によくできています。雑誌などで“ベストコスメ大賞”の審査員をさせていただく機会も多いのですが、よい商品が多すぎて悩んでしまうほど。
『昔から、スキンケアはこれだけ』と、アップデートしていない人も多いのですが、年齢に応じてアイテムは変えたほうがいいし、最新のものは効果も実感しやすくなっています。
シミ悩みなら美白、たるみ悩みならハリ美容液など、肌悩みに合ったスキンケアを積極的に試してみて。スキンケアに関しては、ミーハーになることをおすすめします」(友利先生)
後編は、炎症を改善する食事法についてお届けします。
肌老化が怖くなくなる本気の肌トレ 炎症ストップケアで肌悩み全解決
1,512円
La Roche-Posay(ラロッシュポゼ) 【敏感肌用*日やけ止め・化粧下地】 UVイデア XL SPF50/PA++++ 30mL
3,672円
友利新(ともり・あらた)先生
医師(内科・皮膚科)。日本内科学会会員、日本糖尿病学会会員、日本皮膚科学会会員、抗加齢学会会員。沖縄県宮古島出身。東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きる為の啓蒙活動を雑誌・テレビなどで展開中。2004年第36回準ミス日本という経歴をもつ、美貌の新進医師。美と健康に関する著書も多数あり、近著に『Dr.友利の美容科へようこそ マタニティ外来偏』(講談社発刊)がある。
撮影/山辺恵美子、取材・文/島田ゆかり、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)