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妊娠中は性交痛が出やすい? 筋腫などの病気の場合も。「性交痛」の正しい知識
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妊娠中は性交痛が出やすい? 筋腫などの病気の場合も。「性交痛」の正しい知識

2019-03-11 22:00
    「痛みがひどくてセックスを楽しめない」「苦痛でしかない。早く終わってほしい……!」

    セックスに関する悩みは、なかなかパートナーにも相談しづらく、ひとりで抱え込んでしまっている人も多いかもしれません。激しい痛みはセックスへの恐怖となり、パートナーとの関係がぎくしゃくしてしまうこともあるのでは?

    性交痛は決して珍しい症状ではありません。適切な治療をすることで大きく改善することも。美容婦人科を専門とするみつゆき みどり先生に、性交痛の原因と治療について教えていただきました。

    病気が隠れている可能性も……性交痛の原因とは

    セックスのときの痛み=性交痛には、さまざまな原因が考えられます。ときには病気のサインであることも。性交痛を引き起こす原因を見ていきましょう。

    処女膜強靭症

    初めてのセックスは痛みや出血を伴う、というのは多くの方がイメージされることでしょう。ところが、性行為のたびに体が引き裂かれるような痛みを感じる人や、そもそも挿入ができないという悩みを訴える人も。

    まったく挿入ができない、多少は挿入できるものの痛みが激しいといった場合は、処女膜強靭症の疑いがあります。

    膣口の入り口には、巾着袋の入り口のように粘膜のヒダが寄せ集まっている部分があります。ここが処女膜です。中央部には小さな穴があいていて、月経血の通り道になっています。処女膜は薄く破けやすいため、初めての性行為のときに簡単に破けるのが一般的です。ただ、処女膜の厚さやかたさには個人差があり、生まれつき非常にかたく、膣口が開いていない人もいます。なかには、処女膜がぎゅっと閉じて中央部の穴も非常に小さいため、生理のときの月経血がなかなか排出できず、月経がダラダラと続く、という人も。

    処女膜強靭症の治療は、手術による切開が一般的です。処女膜の付け根あたりの靭帯を切開し、つっぱりを解消します。局所麻酔による手術で、日帰りで受けることができます。

    粘膜のうるおい不足

    女性ホルモンの減少によって、性交痛があらわれることもあります。

    膣内の粘膜は、ぷよぷよと弾力がある、いそぎんちゃくのような形状をしています。ところが、卵巣から分泌される女性ホルモン、エストロゲンが減少すると、膣粘膜が乾燥したり、薄くなったりしてヒリヒリとした痛みを生じるように。

    閉経前後の更年期や妊娠中・出産後、授乳中はエストロゲンの分泌が少なくなるため、性交痛が出やすい時期です。

    また、ピルを長期間服用することでも、同様にエストロゲンの分泌量が少なくなるため、膣粘膜が薄くなることもあります。

    膣内のうるおいを補うために、潤滑ジェルを使うのも一案です。ただし、乾燥が進んで粘膜自体がかたくなっていると、ジェルを使っても痛みが解消できないこともあります。こうした症状は、萎縮性膣炎と言われます。本来は口のなかの粘膜のように常にうるおって、ピンク色をしている膣粘膜が、肌表面のように乾いて白くなってきてしまう状態です。こうなると柔軟性がなくなって、性行為のたびに“あかぎれ”のように切れて出血することも。

    乾燥が進行している場合は、ホルモンを補う膣錠やクリーム、またはレーザー照射などでうるおいを取り戻し、膣内をやわらかくする治療を行います。

    子宮筋腫・子宮内膜症

    子宮筋腫や子宮内膜症のある場所によって、性交痛を生じる場合もあります。

    とくに子宮内膜症が、子宮と直腸の間のくぼみ(ダグラス窩)にあると、挿入時やピストン運動の際に激しい痛みが出ます

    子宮筋腫や子宮内膜症は、性交痛のほかにも月経困難症や将来の不妊の原因にも。できるだけ早く治療をスタートすることが大切です。

    子宮の奇形

    子宮の形の異常も、性交痛の原因となります。子宮のなかがハート形になっている双角子宮子宮の内側がふたつの部屋に分かれている重複子宮などの場合や、膣の入り口がふたつに分かれていることも。

    子宮の形状異常は、不妊や流産率の上昇などにつながる可能性もあります。手術が必要かどうかも含め、産婦人科に相談しましょう。

    性交痛は我慢せずに受診を

    性交痛の問題は、痛みだけではありません。性生活が恐怖になったり、パートナーとの関係にヒビが入ってしまったりと、女性としての自信喪失につながり、幸福度を下げる要因にもなりかねません。

    放置せずに、早めに病院に相談しましょう。

    みつゆき みどり先生

    国立佐賀医科大学(現佐賀大学)医学部卒業。九州大学医学部附属病院第二外科、佐賀県立病院などで外科、救命救急、麻酔全般を習得後、美容外科でボディデザイン、婦人科形成手術などの症例を多く手がける。2009年には、アメリカにて、レーザーによって女性器を治療・改善するライセンスを取得。2010年、日本初の女性医師による美容婦人科クリニック「みどり美容クリニック広尾」を開院。

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    image via Shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2019/03/186641sensitivezone01.html
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