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女性の避妊や出産、性感染症の悩みを丁寧にサポート
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女性の避妊や出産、性感染症の悩みを丁寧にサポート

2019-04-24 05:30
    「この不調、どこに相談したらいいの?」「病院では、どう対処してくれるの?」と悩む一方で、いざ病院に行こうと思ったとき、「どこがいいのかわからない」「ネット検索してもどこまで信用していいのかわからない」。そんな思いに応える連載「MYLOHAS Doctors」。

    VOL.2は、20代30代女性の相談しにくい“バースコントロール”や、“性感染症”の診察を丁寧に診てくれる今井愛先生(麻布十番まなみウィメンズクリニック院長)を取材しました。

    VOL.2 婦人科/麻布十番まなみウィメンズクリニック 今井愛先生

    特に大切にしている診療(得意分野)は?

    “予期しない妊娠”が女性に及ぼすのは、体や健康への影響だけではなく、仕事や日常生活、人生、結婚に関係する大事な問題。

    今井愛先生は、婦人科医として、“バースコントロール(避妊)”の問題に熱心に取り組んでいるドクターです。

    現代女性の人生と健康にとって、予期しない妊娠を避け、欲しいときに、ある程度計画的に妊娠、出産することが必要。また、それが女性自身で、選択できる時代になっています。

    「私が婦人科医になろうと思った動機は、女性の一生の中でも大きなイベントである出産に携わりたかったからです」と今井愛先生。

    女性は、きちんとした知識を持って、自分自身でバースコントロールすることが必要です。避妊法には、いろいろな種類がありますが、自分の体やライフスタイルに適した方法を選んで欲しいと思います。クリニックでは、そのためのアドバイスをしています」(今井先生)

    避妊の方法のひとつには、低用量ピル(経口避妊薬:oral contraceptive  以下、OC)があります。 1999年にOC(ピル)が日本でも解禁となりました。OCが避妊法としてよい点は、避妊効果が高く、女性自身で行えることです。

    「海外では、避妊や生理のコントロールのほか、ニキビの治療として10代から使用されている例も多くあります。最近では、うまく自分のライフスタイルにOCを取り入る女性が増えています。

    OCを服用することで、いちばん実感できることは、生理にともなう不快感が少なくなることです。仕事でもプライベートでも、常に安定した自分でいることができて、充実した日常を送ることができます。用法をきちんと守れば、避妊効果以外の女性にとってうれしい効用がたくさんあるのです」と今井先生。

    OC(ピル)のおもな効果、効用としては、避妊だけでなく、月経不順や月経過多の改善、月経前症候群(PMS)の症状緩和、月経痛の軽減、ニキビの改善、卵巣がんの発症率の低下、子宮体がんの発症率の低下ほかです。

    低用量ピルの副作用を気にする人もいますが、どんな副作用が考えられますか?

    副作用は、以前のピルと違って低用量ピル(OC)になったことで、今はほとんどありません。ときおり飲み始めのころには、不正出血や胃の不調を訴える場合もありますが、個人差はあっても、服用を中止しないといけないような方はほとんどいません。

    今、全世界では1億人以上の女性がOCを利用しています。欧米では2~3割の女性が愛用しているのに比べて、日本はまだ2%にも満たない普及率です。

    でも、OCは、子宮内膜症の治療効果もわかってきていて、ニキビ、良性の乳房疾患、卵巣がんの予防にもなるため、日本でも着実に利用者が増加しています」(今井先生)

    喫煙していると、低用量ピルは服用できませんか?

    「喫煙量と年齢にもよりますが、喫煙している方がOCを服用すると、血栓症にかかる危険性が高まるという報告もあります。しかし、全員が服用できないわけではありませんので、服用を希望される人はご相談ください」(今井先生)

    OCのおもな費用

    初診料 3,000円 再診料 1,100円 OC 1シート 2,100円

    バースコントロールの側面で、低用量ピルだけでなく、緊急避妊用のピルも処方していますか?

    「はい、緊急避妊法“モーニングアフターピル”を処方しています。“モーニングアフターピル”とは、中用量のピルです。

    OCやコンドームなどの避妊法を行わずに、望まない妊娠、予期せぬ妊娠に至るような性交渉が行われた場合に、女性が緊急的に避妊をするためのものです。

    “モーニングアフターピル”は、避妊用の低用量ピル(OC)に比べてホルモンの量が多く含まれています。

    そのため、副作用として内服後に、気分が悪くなったり、吐いてしまったりすることがあります。内服後2時間以内に吐いてしまうと、薬の効果が期待できないことがあるので注意が必要です。

    服用に関しては、性交後72時間以内に服用しなければなりません。正しく服用することで、妊娠の危険を少なくすることができます。

    必要なときには、どうぞお問い合わせください」(今井先生)

    緊急避妊法“モーニングアフターピル”の費用

    プラノバール 8,640円 ノルレボ 15,450円 レボノルゲストレル(ノルレボの後発品) 10,800円

    ※初診料、及び3週間後の妊娠判定も含む。

    どんな悩みや不安をもつ女性たちに、受診してほしいと思っていますか?

    「若い女性は、悩みがあってもなかなか婦人科を受診するのは勇気がいることと思います。そんな人たちにも、気軽に受診していただけるクリニックを目指しています。できるだけ患者さんが緊張しないように、私自身、フランクな態度で接しています。

    特に、外陰部にできるできもの、痛みやかゆみは、人に話せず、悩んでいる女性も少なくありません。そんな方は、ぜひ相談に来てください。

    性感染症は、早期に治療すれば簡単な治療ですぐに治るものもあります。また、症状を感じないものもあり、感染に気づかないものもあります。年1回程度は検診に来て欲しいと思います」(今井先生)

    性感染症(STI)は、セックスによってうつる病気のことで、大半がコンドームで予防できます。もしも、感染して性感染症を発症しても、パートナーとともにしっかりと治療に取り組めば、治療できるものがほとんど。

    今、性感染症の中で最も多いのが、“クラミジア感染症”。 症状はあまりないことが多く、感染に気がつかないため、罹患率が上昇傾向にあり、感染が進行すると、不妊症の原因となる卵管炎を引き起こすことがあります。男性は、副睾丸炎から、無精子症になります。

    クラミジア感染症

    症状:無症状 潜伏期:2~3週間 原因:クラミジア・トラコマティス感染 特徴:感染力が強い 。妊婦の5~8%、若い女性の15~25%が感染しているなど、最も多く見られる性感染症。

    先生ご自身が日常生活で健康のために、気をつけていることは?

    「食事はもちろんですが、運動の時間を確保することを大事にしています。

    筋トレに週1回、加圧トレーニングに週1回、ホットヨガに週1~2回、と運動は定期的に行っています。 最近は、大好きなお酒の量も控えています笑」(今井先生)

    診療内容、料金目安、薬の処方方法は?

    通常の診療は保険診療。 婦人科検診 ドックは2万円前後 OC(ピル)処方 2~3,000円/月

    STI検査、プラセンタ注射ほか美容点滴など。

    OCも含め、薬は、ほぼ院内処方(2~3割は院外処方もあり)。

    産婦人科専門医の質の高い診療に加え、スタッフ全員女性。気兼ねなく受診できます。

    医療法人社団まなみウィメンズ「麻布十番まなみウィメンズクリニック」

    診療時間:月・火・木 11時~14時 15時~19時 金 11時~14時 15時~20時 土 10時半~15時半
    休診日:水・日・祝
    住所:東京都港区麻布十番1-5-19 ラトリエメモワールビル2階
    電話:03-3405-0928

    今井愛(いまい まなみ)先生

    「麻布十番まなみウィメンズクリニック」理事長。医学博士、日本産婦人科学会、日本臨床細胞学会、日本癌治療学会、日本婦人科腫瘍学会、日本癌学会、日本産婦人科乳癌学会、点滴療法研究会所属。

    インタビュー・執筆/増田美加(女性医療ジャーナリスト)

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2019/04/188745doctors_02.html
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