季節はみずみずしい新緑から、緑が濃くなる万緑へ。草木が茂り、動物たちの活動はより活発になる頃です。

そんなふうに自然界が生命力であふれる時季の満月はとてもパワフル。何も変わっていないのに、何かが変わる――ものの見方が一変するかもしれません。

5月の満月:核心に到達する「無垢の月」

【満月の瞬間】
5月19日(日)6時11分

月が満ちたり欠けたりする1周期は、約29.5日です。1年間のうち、満月はおよそ12回めぐってくることになります。

そのなかでも、昔から5月の満月は特別で、天界と地上の間に通路が開け、強いエネルギーが降り注がれると信じられてきました。そして一番大切な、しかも私利私欲に関係のない清らかな願い事をひとつだけ、心を込めて祈れば天に聞き届けられるといわれています。

キャリアアップしたい、痩せたい、きれいになりたい、お金持ちになりたい……などなど、私たちは大なり小なり私利私欲を求めて毎日を生きています。それは、今よりもよりよく生きたいという気持ちのあらわれなので、決して悪いことではありませんが、たまには、そういうことを抜きにして、本当に必要なことや、欲しいものは何か、心と対話してみましょう。

すると、世間体や周囲の情報などに影響を受けていた自分に気づき、「真の願い」にたどりつくことができるかもしれません。

心を純粋無垢な状態にリセットし、視界をクリアにしてくれるお月さま。それが5月の満月です。

幸せを運ぶリラックス系ハーブティー

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【リンデンフラワー】
・別名:ライム、セイヨウシナノキ、セイヨウボダイジュ
・学名:Tilia europaea
・ティーに使う部位:花、苞葉

ヨーロッパでは街路樹としてよく見かけ、女性の美しさや平和を象徴するハーブです。リンデンフラワーには鎮静作用があるといわれ、不安や緊張、イライラ、興奮などをやわらげるため、ストレスがたまっているときや、気持ちが不安定なとき、不安や緊張で眠れないときなどに役立ちます。

花や苞葉(つぼみを包んだ葉のような部分)を熱湯で淹れたティーは、ハチミツのような甘い香りが特徴で、シングルティーでも飲みやすいやさしい風味です。ほっと一息つきたいときに温かいティーを飲めば、体の内側からほどけるような感覚を味わえるでしょう。

また一説によると、リンデンフラワーを持ち歩くと、幸運を引き寄せるのだそう。小さな布袋などに入れてサシェとしてバッグに忍ばせておくといいかもしれません。

5月19日(日)の深夜:パワフルな月のエナジーを「飲月」で自分に取り込む

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昔から日本には、盃などに月を映して飲むという風習(飲月)があります。ほぼ一定のサイクルで満ち欠けを繰り返す月は不老不死の象徴と考えられていたため、水に映して飲み干せば月のパワーを体の中に取り込むことができ、いつまでも若く長生きできると、先人たちは考えたのでしょう

この風習の効果はともかく、1年のうちでもっともパワフルな5月の満月の夜には、ぜひ試したいところです。また、月を飲むことは、「ツキ」を自分のものにすることに通じるので、縁起もよさそうですね。

【月を飲む方法】

お椀やカフェオレボウルなど、口が広い器を用意します。 お水でもお酒でも、好きな飲み物をなみなみと注ぎます。 器の角度を調整しながら、水面に月を映します。 水面に映る月から目を離さないように、そっと口に持っていきます。

今回、月が満月を迎えるのは5月19日(日)6時11分と朝なので、飲月をする場合は18日から19日へ日付が変わったばかりの、深夜の時間帯がおすすめです。その頃には月が南の空高くに昇っているので、水面にうまく月の姿を写すことができますし、月は満ちきる前でパワー全開のはずです。

次回は、6月の新月。6月3日(月)です。

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イラスト/カイフチエリ

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