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気がつきすぎて逆に疲れる、「繊細さん」がラクに生きるコツ
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気がつきすぎて逆に疲れる、「繊細さん」がラクに生きるコツ

2019-05-27 05:30
    image via shutterstock

    細かいところに気づき過ぎて仕事に時間がかかったり、機嫌が悪い人が近くにいると緊張してしまったり……。そんな様子が見られる人、身の回りにけっこう多い気がします。

    そんな人は起きた物事に過敏に反応しすぎて、疲れ果ててしまうこともしばしば。それは、もしかするとHSP(とても敏感な人)なのかもしれません。

    繊細な人がもっと自然体に、自分らしく生きるには、何に気をつければよいのでしょうか。

    武田友紀著『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』(飛鳥新社刊) には、繊細でストレスを感じやすい人が、繊細な感性を大切にしたままラクに生きる方法が書かれています。

    「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本

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    繊細さは、生まれ持った“長所”

    著者の武田さんは日本で数少ないHSP専門カウンセラーで、自身もHSPです。HSPの心の仕組みを大切にしたカウンセリングとHSP向け適職診断が評判を呼び、全国から相談者が訪れるのだとか。

    そもそもHSPとは、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱したHSPという概念がベースになっています。日本では「とても敏感な人」などと訳され、本著では親しみやすく「繊細さん」と呼んでいます。

    人から「そんなこと気にしなくていい」と言われても、やっぱりいろいろと気になってしまうのが繊細さん。繊細さは性格上の課題ではなく、生まれ持った気質の可能性が高いと著者はいいます。

    そして、繊細さは克服すべき課題ではなく、生まれ持った力であるととらえた方が良いようです。その力を活かしながら、幸せに生きるための技術を身につけていけばいい。それを知っただけでも、少し気がラクになります。

    繊細さんは、人よりも多くの喜びを知っている

    かつて、ストレスが積み重なって休職した経験を持つ著者は、自分の繊細さを知って長所として活かし始めたことで人生が大きく変わったのだと語ります。

    一時的に対処しなければならないときも、感覚を閉ざすのではなく、ストレスのもとになるさまざまな刺激を「まずはモノで防ぐ」こと。

    『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』62ページより引用

    繊細さんの特徴は、「感じる力が強い」という一言に集約されます。人の感情や光や音など「自分の外側にあるもの」と、体調や自分自身の気持ちといった「自分の内側で起きていること」をよく感じ取ります。さまざまな情報を感じ取るため、自分の疲れにも気づきやすくなってしまうのです。

    逆にいえば、誰かの笑顔やちょっとした優しさにも気づくことができる。他の人が気づかない感動を細やかに感じ取り、多くの喜びを得て生きているということを忘れないでほしい、と著者はいいます。

    外界からの刺激を防ごう

    だとしたら、マイナスの状況に対処する技術を身につけていけばいいだけの話。すぐにできる方法として、「刺激を物理的に防ぐ」ということが挙げられています。

    苦手な音がする場所は避ける、換気扇は止める、寝室には電化製品を置かないなど、まずは小さな工夫を徹底してみてください。

    『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』68ページより引用

    たとえば、人ごみにいると目が疲れる人は、サングラスをして目から入る情報を必要最低限に抑える。いろいろな音が気になってしまう聴覚が鋭い人は、耳栓をしたり、イヤホンで心地よい音楽を聴く。

    五感(視覚・聴覚・嗅覚・触角・味覚)のうち、自分にとって特に鋭いと感じるものから重点的に対処すると効果的です。

    繊細な人は、小さな幸せを感じとることができる自分を大切に。物理的な手立てで五感を守っていくことは、すぐにできるストレス回避のコツであるといえそうです。

    苦手な人には近づかないで

    繊細さんにとっては、人間関係も疲れてしまう要因の一つ

    著者が対人関係の相談を受けていて「その人って、最初から嫌な感じがしませんでしたか?」と聞くと、「なんか変だなって思っていました」という回答が多いのだといいます。それだけ、繊細さんが感じる第一印象は、なかなか正確であるといえそうです。

    変だと感じたら不用意に近づかない、しばらく様子を見るなど、警戒が必要です。コツは、問題が起きていなくても、最初から近づかないこと。

    『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』108ページより引用

    「変だな」という第一印象を抱いた人には、不用意に近づかないことがポイントに。

    人生で嫌いな相手と真正面から向き合う場面はそんなに多くあるものではありません。嫌いな相手は避けていいし、可能であれば、その人の相手は他の人に任せる。その方が、互いにとって幸せな時間が増えるのだといえるでしょう。

    著者曰く、嫌いな人を嫌いになることを禁じていると「相手を好きにならなければいけない」と、思いすぎて、無意識のうちに自分から合わない相手に近づいてしまうことがあるようです。

    あたたかい人間関係を作っていくためには、苦手な相手をきちんと嫌って遠ざけることが必要。自分の本音をそのまま肯定することで、自分に合った人間関係を作っていくことができるといえるでしょう。

    繊細な人は、自分が感じとる力を大切にしつつ、トラブルから身を守る方法を身につけて。心地よい毎日を送っていきたいものです。

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