その頭痛、アレルギーが原因かも?
スギ花粉症などの季節性のアレルギーはつらいもの。スギ花粉などのアレルギーを引き起こす物質が増えると、鼻づまり、のどの痛み、咳、なみだ目の症状が現れます。そしてあまり知られてませんが、頭痛も症状のひとつです。
まさか、アレルギーが頭痛の原因だとは思いも寄らないことでしょう。今回は、アレルギーによる頭痛かどうか見分ける方法と、症状をすばやく軽くするための解消法に注目します。
アレルギーで頭痛っておこるの?
image via shutterstock「アレルギーで頭痛が起こることは確かにあります。痛みはなかなか強く、特に痛みがあるのは副鼻腔のあたりです」と、ニューヨーク耳鼻咽喉科アレルギー協会、認定アレルギー専門医のアナスタシア・クレヴァ医師。
ボストンにあるブリガム・アンド・ウイメンズ病院のアレルギー専門医、ラキア・ライト医師は頭痛が起こるメカニズムを、次のように説明します。
「アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)を吸い込むと、そのアレルゲンのために鼻の内部に炎症が起きてしまうためです。鼻がつまっているとその炎症は副鼻腔にも拡大。副鼻腔の炎症反応が強まると、頭痛につながります」
「アレルギーになると、耳が塞がるような症状が現れることもあります。そのために頭痛になることも」と指摘するのは、アレルギー・アンド・アズマ・ネットワークのアレルギー専門医のプルヴィ・パリク医師(免疫学者)。
アレルギーによる頭痛かどうか、見分ける方法
image via shutterstock1. くしゃみや鼻づまりなどが伴う
「アレルギーによって起こる頭痛には、とてもはっきりとした症状があります。頭痛の症状が現れたばかりの人は、1年の中でいつ発症したかの時期が重要です。アレルギー症状が出やすい季節に、突然、頭痛が発症したならば、アレルギーによる頭痛の疑いがあります。また、頭痛のほかにも症状があるかどうか、気づくことが大切。アレルギーによる頭痛は、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみの症状を伴うことがあるからです」と、クレヴァ医師。
2. 副鼻腔のあたりが痛い
アレルギーによる頭痛の症状を感じやすいのは副鼻腔のあたりです。「副鼻腔がある場所は、おでこの後ろのほか、目や鼻、頬の後ろです。頭痛ばかりではなく、顔の痛みとして現れることもあります。歯やあごの痛みを感じる可能性もあります」と、ライト医師は説明します。
3. 市販薬が効かない
さらに、もしもアレルギーによる頭痛である場合は、イブプロフェンのような市販の鎮痛薬が効かないところも特徴です。
「こうしたサインは、頭痛がアレルギーによるものだと知るヒントになりますが、アレルギー専門医や耳鼻咽喉科の専門医に副鼻腔が腫れているか診てもらうと、さらに確実。副鼻腔の腫れは、頭痛がアレルギーによって起きていることを示す明確なサインになるのです」(クレヴァ医師)。
アレルギー由来の頭痛を和らげるには?
image via shutterstock自分の薬が効いているか確認するために、アレルギー専門医の診察を受けて損はありません。
「一般的には、鼻用スプレーの使用でコントロールすることを勧めています。でも、効果が出るまで時間がかかり、すぐに頭痛を解消できないかもしれません。すぐに解消するには、ほとんどの薬局で手に入る抗ヒスタミン薬で、血管収縮薬の含まれるものがお勧め。でも、長期間の使用は避けた方がよいでしょう」と、クレヴァ医師(日本でも薬局で入手できる薬には、こうした製品があります)。
「大切なのは、頭痛の原因をできる限り避けること」と、ライト医師は言います(でも、花粉が原因だったら、口で言うのは簡単ですが、実際に行動するのは難しいかもしれません)。
症状がしぶといようなら、医師の診察を受けます。医師は症状に合わせて対処してくれ、アレルギーによる頭痛をきっぱりと解消してくれるはずです。
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Korin Miller/Can Allergies Give You a Headache? Yes, Here’s How to Find Relief ASAP/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)