若い頃のようにバッチリ引くのも気恥ずかしいし、かといって引かないと目もとがぼやけてしまう。さらに年齢を重ねたせいか、アイラインが目もとにうまくのらない…。
そんなお悩みを、大人を美しく変身させてくれるヘア&メイクアップアーティストの岡野瑞恵さんにぶつけてみました。
ペンシル+リキッドの合わせ技がおすすめ
これまでアイラインは、ブラックのリキッドアイライナーでしっかりと引いてきた。けれど最近なんとなくラインだけ浮いて見えるような気がする……、ふとそんな風に思うことはないでしょうか。
岡野さん :
大人の肌はハリ感がふんわりとやわらかくなるため、メイクの技巧が強すぎるとそれに負けてしまうことがあるんです。
バッチリメイクしました! ではなくて、いつもとどこか違いますね、くらいのテンションが理想。極力わざとらしくない、自然な感じを装うといいでしょう。
ーでは、ブラックではなく肌なじみのよいブラウンを選ぶのが正解?
岡野さん :
とはいえ、やわらかい色だけでは印象がぼやけてしまいます。おすすめは、ブラウンのペンシルとブラックのリキッドを合わせて使うこと。
ブラウンのペンシルでナチュラルなラインを引いてから、ブラックのリキッドでキワを埋めていくと、立体的で、自然かつ目力がアップした、美しい目もとに仕上がります。
リキッドは髪の毛一本分の太さで
まずブラウンのペンシルを引くときは目尻から。このとき、変に跳ね上げないこともポイントです。
岡野さん :
まぶたのフレームラインに沿った水平なラインを想定し、目尻2mmほど外側から描き始めます。
目尻〜中央、中央〜目頭と分割して描くとやりやすいはず。二重の人は、二重幅よりも太くならないよう注意します
その後、ブラックのリキッドを重ねていくが、このときは髪の毛1本分ほどのごくごく細い、隠しラインのような気持ちで引くといいそうです。
岡野さん :
大人のアイラインは、太くなると逆に目が小さく見えてしまうこともあります。リキッドはまつ毛の間を埋めるように細く細く。
はみ出してしまっても、綿棒で内側にぼかしていけば大丈夫
大人のメイクは、輪郭をはっきりさせすぎないことも大きなポイントなのだそう。
岡野さん :
とにかく顔にメイクを溶け込ませることです。はっきりしすぎた輪郭や、不自然な角度をつけたラインなどは浮いてしまうので、エッジを丁寧にぼかすひと手間を。
綿棒や、アイシャドウ用のチップを常備して、やわらかくぼかしこむことを忘れないで。
岡野さんおすすめ!大人のためのアイライナー
岡野さん :
リキッドアイライナーは、まつ毛の間やインサイドにも極細のラインが引けるもの。
ペンシルアイライナーは、ひっかかることなくするすると描けてにじみにくいもの。この点に注意して選ぶといいですよ。
ケイト スーパーシャープライナーEX2.0
ケイト スーパーシャープライナーEX2.0 全3色 1,320円(税込・編集部調べ)ぺんてるとの共同開発で生まれた「紡ぎ糸テクノロジー筆」で極細ラインを簡単に。BK-1 漆黒ブラックは、ブラウンのペンシルと組み合わせたメイクに。エスプレッソのような濃さのBR-2 ビターブラウンは、これ1本でアイラインを仕上げるときにおすすめ。
SHISEIDO マイクロライナーインク ブラウン 02
SHISEIDO マイクロライナーインク ブラウン 02 3,850円(税込)極細の軸先が、やわらかい目もとの肌にもぴったりとフィットし、するするときれいなラインを描くことが可能。繰り出し式なので太さが一定のまま保たれるところもポイント。ウォータープルーフでにじみにくい。
いかにも「描きました!」とならないラインのテクニックは、道具のクオリティに大きく左右されます。今使っているアイライナーをぜひ、見直してみて。
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岡野 瑞恵(おかのたまえ)さん
ヘア&メイクアップアーティスト。大手化粧品メーカーでのヘア&メイクを経て、2005年よりフリーとして活動。女優・タレントからの指名も多く、雑誌・広告・TVなど多方面で活躍する。自然な美しさを引き出すメイクテクニックが多くの女性に支持されている。著書に『大人のMake Book』 (ワニブックス)、『大人がきれいに見えるメイク』(光文社)。インスタグラム:TAMALIN727、ツイッター:TAMALIN727