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寝具を新しくしてみると、気分も一新。

しかし、『British Medical Journal』誌に報告された症例によると、43歳の男性患者は、羽毛掛けふとんと枕を購入後に体調不良に陥ったとのこと。

家の中を歩くだけでも呼吸が苦しい

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男性は、けん怠感や息切れといった症状があり、体調不良が3か月も続いたため、かかりつけ医を受診。

当初かかりつけ医は男性のそのような症状を診て、下気道感染症(かきどうかんせんしょう/声帯から下が感染する症状)と診断しました。症状は一時的によくなったかのようでしたが、またすぐに再発。それどころか症状はさらに悪化し、仕事を2週間休んでしまうほどに。

その1か月後、男性の息切れはさらにひどくなっていました。初回の血液検査や胸部X線検査では異常なしという結果でしたが、男性は家の中を歩き回るだけでも呼吸が苦しくなるように。かかりつけ医は専門医に相談し、医師らは男性の生活スタイルを調べました。

何よりもまず、男性は非喫煙者。家の浴室には少しのカビが生え、猫と犬を飼っていました。そして最近、寝具を羽毛掛けふとんと枕に替えていました

アレルギー反応で肺に炎症が

その後の血液の再検査で、新たに興味深いことが判明。男性は鳥タンパク質へのアレルギーの反応性が増大していたのです。鳥タンパク質は鳥の羽毛に含まれるものですが、男性は鳥を飼っているわけではありません。

かかりつけ医はさらに詳しく調べ、最終的に、過敏性肺炎であると診断。アレルギー反応によって肺に炎症が起こっていたのです。

より具体的には、男性の病気は「羽毛ふとん肺」というものでした。これは、鳥アレルギーの中でも深刻な症状で、その主な症状は、乾いた咳のほか、体重減少や発熱、時間の経過とともに呼吸がしづらくなります。

過敏症肺炎ってなんですか?

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過敏性肺炎は、10万人当たり2人の発症頻度で、非常にまれな病気です、とアレルギー&喘息ネットワークのアレルギー専門医・免疫学者であるパービ・パリック医師は説明します。「滅多にない病気ですが、きちんとした治療を受けなければ死につながります」とパリック医師。

「とはいえ、自分がそのようなアレルギーを持っていることに気付かないこともよくあること」とパリック医師は言います。「アレルギー反応はもともと多様で、人によって出方もそれぞれ異なります。このため、診断の際に見落とされることも多くあります」(パリック医師)

息切れや咳が長引いたら、医師に相談を

アレルギー症状といえば、咳や息切れが思い浮かぶかもしれません。しかし、この男性のように頭がクラクラしたり、めまいが起こったりすることも。「めまいは、脳に送られる血液の量が少なくなることで起こります」とパリック医師。

パリック医師は、もし息切れや咳の症状が長引いていれば、直ちに医師の診断を受けるようにすすめます。特に、そのような症状が3~5日以上続いていれば。

「咳は喘息あるいは肺疾患の最も一般的なサインです」とパリック医師。「もし息切れがあれば、それはさらに深刻な状態になっているサインであると言えます」

羽毛製品を避けるべき人は?

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羽毛掛けふとんのせいで死に至るような病にかかることは滅多にありませんが、それでもパリック医師は、アレルギー症状でいつまでも悩んでいる場合には、羽毛やダウン入りの寝具を避けるのは安全のため賢明だといいます。

では、症例の男性はというと? 男性は羽毛掛けふとんをアレルゲン除去のものに替え、ステロイド治療を受けることに。症状は1か月もしないうちに(薬物治療が始まる前から既に)“急速に改善”。

診断を受けてから半年後には、“完全に良好な状態“になっていました。また男性は症例報告書で「生活にまったく支障がなくなり、以前どおり過ごせるようになった」と現在の体調について報告しています。

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Korin Miller/A Man Couldn’t Breathe Properly for Months Because His Duvet Was Making Him Sick/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

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