毎日のデスクワークに、家に帰ってもテレビの前やパソコンの前に座ってばかり。でも、これが当たり前になってしまって、疑問に思うこともかったりします。
じつは、この生活、"座りすぎ"かもしれません!
26日にカリフォルニア州ロングビーチで行われたTEDカンファレンスで、ビジネスライターのニロファー・マーチャントが、現代のある大きな問題を提起するプレゼンテーションを行いました。それが、「デスクワークの知られざる危険性」です。
睡眠時間よりも長い! がんのリスクも......
同氏によると、人が座って過ごす時間の長さは、一日平均9.3時間にもなり、平均睡眠時間の7.7時間よりも長いという結果に! さらに、長い時間を座って過ごす生活を続けていると、乳がんや結腸がんのリスクがそれぞれ10%増加するほか、心臓病のリスクは6%、2型糖尿病のリスクは7%高まるというから、無視できません。
「座ったままでいることがごく当たり前になってしまい、自分たちがどれほど長い時間座っているかに疑問を抱く人もほとんどいません。そして誰もがそうしているので、座りすぎが危険だなどと思うこともないのです」とマーチャント氏。
いまは禁煙・分煙が主流になってきましたが、かつてはタバコも当たり前のようにそこかしこで吸われていました。まさに今、それと同じことが"座り過ぎ"で起きていると言います。
お散歩ミーティングがアメリカで流行中!
この問題の解決法としてマーチャント氏がすすめるのが「ウォーク&トーク・ミーティング」です。会議室やカフェなどでのミーティングをやめ、散歩しながら会議を行うという方法。これが今、米国中の企業で話題になり、オフィス機器メーカーがスタンディングデスクの開発に乗り出しているとか。
通勤電車で座らないだけでもOK!
でも、なかなか仕事のスタイルは簡単には変えられないもの。まずは、"座り過ぎ"を意識をして、仕事の合間に席を立ってストレッチをしてみたり、お昼は外に散歩にでてみたり、リフレッシュをする時間を作る必要がありそうです。また、通勤の電車も座りたいのをぐっと我慢すれば、座っている時間を減らすことができます。
お休みの日も、料理をはじめ、掃除や洗濯などのいつもの家事を丁寧にすることで、立っている時間を増やすように心がけるといいかもしれません。リラックスにもつながると思いますよ。
[In Silicon Valley, Sitting Is the New Smoking]
(杉本真奈美)