前回、腸内環境を整える食事についてご紹介しました。今回は、食事に加えて実践していただきたい腸活におすすめの運動をご紹介します。

腸を刺激する運動とは?

腸は、食事で内側からぜんどう運動を促す以外にも、外側からの刺激ではたらきかけることもできます腸を刺激する運動やマッサージを取り入れることは、便秘の改善にとても効果的です。ただし、腸のぜんどう運動が鈍くなっている人は、運動やマッサージに対しても最初はあまり効果は感じなくなっています。

また、運動には副交感神経を有意にしてカラダをリラックスさせてくれる効果もあります。

腸トレーニング1:体幹ツイスト

身体をひねる運動は、効率よく腸を刺激して、ぜんどう運動を促すことができます。軽くあしを開いて寝そべったら、上半身と下半身を逆にひねり、5秒ほどキープ。

腸トレーニング2:腹式呼吸腹筋

腰の下にクッションを敷き、手はクロスして肩に。脚を軽く開き、膝をまげて、基本姿勢を作ります。呼吸を止めないように意識しながら、20回を目標に、上体を少し浮かせます。

腸トレーニング3:さかさ自転車こぎ

仰向けになり、両腕で背中を支えて胴体を起こし、バランスをとりましょう。その姿勢のまま、30秒ほど自転車こぎの動作を行います。少しハードな動きのため、交感神経が高まってしまうので、夕食後30分たったころ行うのがおすすめ。

腸トレーニング4:腸ストレッチ

うつぶせになり、手で身体を支えながら、上体を起こし、できれば30秒ほどキープ。この姿勢で深呼吸すると副交感神経が高まるため、より効果的です。

肛門トレーニング1:またわり

脚を大きく開き、ひざを曲げて、腰を深く落とします。左右10〜15秒ほどキープしましょう。外肛門括約筋をはじめ、腹筋など下半身全体をはじめ、鍛えることができます。

肛門トレーニング2:肛門ツイスト

椅子の背もたれなどにつかまりながらしゃがみ、その姿勢のまま身体を左右にひねります。かかとをつけた方が深く身体をひねることができますが、難しい場合は浮かせた状態でもOK。

すべてを毎日行う必要はありませんが、毎日夕食後、おなかが落ち着いた後に5〜10分を目安に行なってみましょう。腸内環境を整え、体調もよくなってくるのを実感できます。

ストレスが腸に与える影響って?

緊張するとお腹が痛くなるという経験をした人は多いのではないでしょうか。腸は「第二の脳」と言われています。

私たちの脳がストレスを受けると、そのストレスからカラダを守るための防御反応が起きます。腸は、免疫細胞が作られる場所なので、ストレスによってその機能が乱れると、便秘や下痢を引き起こしてしまうのです。

緊張する場面で下痢や便秘を繰り返す病気が「過敏性腸症候群」です。脳のストレスが自律神経を乱し、便通異常を引き起こすと言われています。

ストレスを溜めないことはもちろん大事ですが、不規則な生活をしていると、活動をしているときに有意になる交感神経が過剰にはたらき、自律神経のはたらきが乱れてくることも。運動や入浴、マッサージなどでリラックスする時間を意識して作るようにしましょう。

──この記事は、2018年7月20日の記事を再編集して掲載しています。

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参照元:『便活ダイエット~便秘外来の医師が教える、排便力がアップする11のルール』小林弘幸(ワニブックス)、『人生を変える賢い腸のつくり方−ココロまで整える腸内フローラ活性術』内藤裕二(ダイヤモンド社)

文/大場真代、イラスト/古荘風穂(1枚目、8枚目)『便活ダイエット』内転載イラスト/みやかわさとこ

RSS情報:https://www.mylohas.net/2020/03/209101intestinalflora.html