「今週はダイエットしなきゃ」というとき、つい手近な方法として選びがちな「主食抜き」。しかし管理栄養士によると、「主食=太る」というのは大きな誤解とのこと。なぜ主食を摂ることが必要なのか、管理栄養士が実践する「主食の選び方」とともに解説します。

炭水化物は人間の「ガソリン」

主食とは、ごはんやパン、麺類など、炭水化物を多く含む食べ物のことです。炭水化物は、人間の脳や体のエネルギー源となる糖質と、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善に役立つ食物繊維で構成されています。

炭水化物は、いわば人間の「ガソリン」。摂りすぎると肥満や不調につながることもありますが、不足するとガス欠の車のように、人間の体も機能しなくなってしまいます。

(炭水化物が)少なすぎると体や脳を動かすエネルギーが足りず、パワー不足集中力の低下などを起こすことがあります。食事全体のエネルギー量に占める炭水化物の割合は50〜65%が適正量とされています。(日本人の食事摂取基準(2015年版)より)

(「Diet Plus」より引用)

1食あたりの主食の目安量は、「ご自身の握りこぶし1個分(「Diet Plus」より引用)」。健康を維持してリバウンドを防ぐためにも、「主食抜き」は避けたい手段であることがわかります。

お米は麦ご飯か雑穀米を

ダイエットの際に注意したいのは、主食の量よりも質。主食を選ぶとき、管理栄養士はどんなことに気をつけているのでしょうか。

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お米を主食にするときは、麦ごはんや雑穀米が管理栄養士のおすすめ。ただしカロリーそのものは、白米と大差ないのだそう。これらを主食に取り入れるのは、不足しがちな食物繊維をプラスするためです。

雑穀や麦の種類や配合割合によって多少異なりますが、麦ご飯や雑穀米に変えることで、白米に比べ茶碗1杯あたり約1~2g多く食物繊維を摂ることができます。

(「Diet Plus」より引用)

平成29年度の「国民健康・栄養調査」によると、食物繊維の平均摂取量は、目標値よりも3~5g足りていないという結果が出ているとのこと。主食を麦ご飯や雑穀米にすれば、不足分を適度に補うことができるのです。

パンは「色のついたパン」を選ぶ

食物繊維ファーストで主食を選ぶという考え方は、パンを主食にするときも応用できます。選び方のポイントは、食パンのような白いパンよりも、全粒粉パンやライ麦パンなど、「色のついたパン」を選ぶこと。

(色のついたパンは)食物繊維が多いため血糖値の急激な上昇を防いでくれます。血糖値の急上昇により糖を脂肪に変えてしまいますが、食物繊維を多い主食を摂ることで防ぐことが出来ます。

(「Diet Plus」より引用)

血糖値の急上昇を防ぐことは、ダイエット成功の近道でもあります。惣菜パンを選ぶときも、食物繊維やミネラル、ビタミンなど、多くの栄養素を一緒に摂れるものを選ぶのがコツです。

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ダイエットにもっとも適した麺類は?

うどんにパスタ、ラーメンと、おいしい麺類の宝庫である日本。管理栄養士がよく選ぶのは、麺類のなかでも栄養価が高いとされる「そば」だといいます。

(そばには)特にポリフェノールの一種であり抗酸化作用をもつルチンが含まれています。ルチンには血流を改善する作用があり、血流を改善し高血圧や脳卒中などの生活習慣病を予防してくれる効果が期待できます。

(「Diet Plus」より引用)

選択肢があるときは、ぜひ「十割そば」を選んでみて。小麦粉を使用せず、そば粉100%でつくられた「十割そば」なら、ルチンをしっかり摂取することができます。

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毎日を元気に過ごすためにも、質のよい主食を摂ることは食生活の要。より食物繊維が豊富な主食を選んで、健康的なダイエットを成功させましょう。

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