幸せって、実はかんたんなこと
「幸福学」は1980年頃から心理学をベースにした科学として発達してきたもので、「どんなことをすれば幸せになれるのか」を統計的に調査することが研究手法のひとつとなっています。人が「幸せ」と感じる状態を測って分析することで、人が「幸せ」になる方法を探るのが「幸福学」です。
幸せと聞くと、なにかとても大きなこと、と感じてしまうかもしれませんが、実は、幸せはあなたの身近に潜んでいる小さなことからも得られるかんたんなこと。どちらかというと、頑張って得ようとするものではなく、自然と感じる力のほうが大切なものです。
そう考えると、日々の幸せに気づく感性を育てることが、あなたを幸せ体質にしてくれる大切な要素だと言えるでしょう。
(『なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣』30ページより引用)
「幸せって、実はかんたんなこと」というのが本書の大きなメッセージ。研究結果にのっとった50の習慣により、自分本来の幸せに気づくことができる「幸せ体質」になる方法が紹介されています。
毎日「ありがとう」を3つ記録する
本書によると、「幸せ体質になる50の習慣」には、以下の4つの軸があります。
「いつもと違う習慣で楽しみを見つける」
「人とのつながりで温かさを感じる」
「合格点を下げてラクになる」
「自分の素直な気持ちを受け止める」(『なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣』39ページより引用)
このうち、「人とのつながりで温かさを感じる」の章にメソッド18として登場するのが、「『ありがとう』を記録する」という方法です。
これは、今日一日に起こったことを振り返り、「ありがとう」と思えたことを3つメモしていくというもの。「感謝日記」としても知られています。
このメソッドを教わった3人の女性がLINEグループを作って実践したところ、1か月ほど続けただけで毎日を穏やかに過ごせるようになったそう。1年後には目標としていた昇格が叶ったり、パートナーや周囲の人との関係性がよくなったりと、いいことがたくさんあったといいます。日々の「ありがとう」を見過ごさないだけで、いろいろとうれしい効果があるようです。
嫌いな人にうそでも同情してみる
さらにおもしろいのは、このメソッドの進化版とされる「嫌いな人にうそでも同情してみる」。まず自分、周りの人に感謝し、さらに嫌いな人にも感謝してみましょう──というのです。
ポイントは、まずは“自分の幸せを祈る”ことから入ること。そうすると、不思議と自分のまわりの人の幸せを願う気持ちが出てくるのだとか。神社に参拝するときは、ごく自然に自分と周囲の幸せを願いたくなりますが、あの感覚と近いのかもしれません。
そして問題の「嫌いな人への感謝」ですが、まずはその人の同情すべき点を思い出したり、いい点を見つけたりして幸せを祈ってみるとよいといいます。
ちょっと苦手だな、と思う人の幸せを祈ると、不思議なことに心が落ち着いてきます。脳が「嫌いなこの人のことも認めている」と自分の寛容な一面を見つけて嬉しくなるのかもしれません。
ネガティブな情報に溺れがちないま、私たちは脳をネガティブな方向にだまし続けているように思います。それをポジティブな方向に転換するのです。
(『なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣』91ページより引用)
友達との会話で「あの人は苦手だけど、感謝していることもあるんだ」といった調子で口に出してみると、より「幸せ体質」に近づけるとのこと。偽善のように思えても、気持ちが苦しくならない範囲でやってみることで、ネガティブな気持ちが小さくなっていくというのが不思議です。
本書の最初のメソッドでは、「ほほえめば幸せを感じ、怒鳴れば怒りを感じる」という研究結果が紹介されています。「幸せになる」のは難しくても、ちょっとした考え方やものの言い方、表情や行動を「幸せ」を感じる方向に整えていくことならできるはず。本のページをパッと開いて、目に入ったメソッドを試すといった使い方をしてみるのも楽しそうです。
幸せは身近なところに
【心理テスト】あなたの幸せタイプをチェック。自分の幸せに気付けてますか?
生きづらさを感じる人へ。「生きる」「幸せ」はそれほど壮大なテーマではない/精神科医 Tomyさん【前編】
1,540円
[なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣]
image via Shutterstock
コメント
コメントを書く際限なく甘えてくるから嫌です
「ありがとうを3つ」とか「嫌いな人に同情」とか、結局自分の心を騙してるだけだから、ある時突然「何でこんなことやってるんだろ」って感じた時の虚無感がすごいぞ
THE虎舞竜のロードを思い浮かべたのは自分だけじゃないだろうな、と思うと幸せになれた。
で、「幸せ体質になれる小さな習慣」ってどこに書いてあるの?脳に錯覚を起こさせる方法しか書かれていなかったようだが。まさかそれを「体質」だなんて言わないよねぇ?
自分を騙すだけで回りに人が増えるんならコスパめっちゃ良くない?
これは自分がやりがちなことなんだが、嫌いな相手に同調しがち。逆に距離が近い相手には少し雑になってしまう。のだが、嫌いな相手に対するこの態度、懐かれるわ自分の苦手は払拭できないわでめちゃくちゃ苦痛。絶対オススメしない。
嫌いな奴でも同情はしてるよん。こいつは嫌われていることがわからない鈍い人間なんだなーと思ってるw
嫌いな人とは関わらなければいい
幸せになりたいなら我慢でどうにかなると思わないほうが良いよ
同情させる事で利用するのって某国の常套手段では?