あと3日間の命だとしたら、何をしたいですか?
「美味しいものを食べ尽くしたい。」「パァっと散財したい。」そんな欲求が出てくるのではないでしょうか。そのように人は、余命が短期間と追い詰められた場合、残りの人生の目標は「快楽」になるのだそうです。
あと30日間の命だとしたら、何をしたいですか?
30日というと、一瞬で散財するわけにも行きません。ある程度の計画は必要になります。そこでよく言われる答えは「旅行」です。自由な時間とお金があるのだから、思い切って海外旅行にでも行きたいと思う方もいるはず。つまり30日間といった中期間の場合、残りの人生の目標は「非日常」になるのだそうです。
あと3年間の命だとしたら、何をしたいですか?
3年というと、リアルに迫る恐怖も少ないけれど、心の準備は必要です。しかも、この世に何かを残すことが可能な日数でもあります。すると「家族との時間を大切にしたい。」「仕事の成果を上げたい。」「生涯のライフワークとなるようなものを見つけて打ち込みたい。」そういった答えが多くなるそうです。つまり余命が長期間の場合、人は残りの人生を快楽や非日常に逃避することなく、「日常」を求めるようになるのだそうです。
ケンカして腹を立てていた家族とも、もっと思いやりをもって向き合いたくなり、ツライ疲れたと愚痴をこぼしていた仕事にさえ、ある程度成果を残してからこの世を去りたいと願うようになるのです。
イヤなことが多い日常、でも命に限りがあると言われたときにはじめて、その日常こそが人生の目標だったと気づくのですね。
実はこのお話、2013年5月26日(日)放送のスパニチ!!『子供に聞かせたい「お金儲け」の話をしよう。』でナグモクリニック総院長医学博士の南雲吉則先生が話していたことです。医者という立場から、余命宣告をせざるおえない場面を何度も乗り越えたからこそ、見えてきた真実なのかもしれません。
また先生の著書『50歳を超えても30代に見える生き方 「人生100年計画」の行程表』では、このような文章があります。
「私が考える心のアンチエイジングとは少々大げさに聞こえるかもしれませんが「死を覚悟して生きる」ことで初めて得られるものだということです。」
そこでまたこの質問に戻ります。
「あと3年間の命だとしたら、何をしたいですか?」
ここで出た答えが人生の目標かもしれません。
[スパニチ!!『子供に聞かせたい「お金儲け」の話をしよう。』,50歳を超えても30代に見える生き方 「人生100年計画」の行程表]
photo by Thinkstock/Getty Images
(知恵子)