この時期、大ぶりのジュエリーとして重宝するのが「琥珀」です。
上品な大人ファッションには欠かせない琥珀のジュエリーは、肌に触れても冷たくなく素肌になじみやすいといった特徴があります。しかも、意外と軽いので、大ぶりのブレスやネックレスにしても重さを感じないのが魅力!
しかし、どうして宝石なのに、こんなにも手触りがよく軽いのでしょうか?
古来より「太陽の石」として重宝されてた琥珀
じつは、琥珀は石ではなく、樹木の樹脂が2~6000万円もの歳月をかけて化石化したもの。だから冷たくもないし、重くもないんです。
その手触りや輝きから古来より「太陽の石」と呼ばれてきた琥珀ですが、正倉院御物の中には薬剤として残されていたり、古代ギリシアの文献では「地球の安定の鍵となっている」とも記されたりと、ジュエリー以外の面でも重宝されてきました。
虫除け・不眠・健忘症にも!
また、平安時代の日本では虫除けとして琥珀を炊いたり、中世ヨーロッパでは腎臓結石やペスト、癇癪に。中国漢方では不安、不眠、健忘症、痙攣に効くとして琥珀を炊いたとか。
それもそのはず、ヨーロッパで採られる琥珀にはコハク酸という成分が含まれ、それによって抗炎・鎮痛作用、免疫力向上、精神安定などの効果がみられるです。
イギリスでは結婚10年めに琥珀を贈る
しかし、琥珀の価値はそれだけではありません。現在でもイギリスでは結婚10年目に琥珀を贈りあったり、また、赤ちゃんの歯ぐずりを鎮める効果があるとして、琥珀のネックレスを赤ちゃんにつけてあげるそうです。
人魚の涙、幸福の石、癒しの石とも呼ばれ、古くから世界中の人々から愛されてきた琥珀。最新ファッションにもなじむジュエリーなのに、古のロマンにも触れることができるなんて、今も昔も特別な価値ある宝ものなのですね。
[KO・HA・KU]
photo by Thinkstock/Getty Images
(知恵子)