最近、思わず検索してしまった単語があります。

結果、その意味は「日本において何らかの理由により心を共にした共同体が、心と行動を一つにして目的を達成しようとすること」(Wikipediaより)。

この意味をもつ単語、なんと「一揆」なんです。

学生時代の教科書以来、目にしたこの単語。
思わず検索してしまったのは、この映画に出会ったから。
映画『バレンタイン一揆』です。
日本の普通の女の子3人がチョコレートの原料・カカオの産地ガーナを訪れ、カカオ農園での児童労働を目の当たりにする。さまざまなことを感じ、日本に帰った3人は、バレンタインデーにフェアトレードのチョコレートを選んでほしいと、ひとつのイベントを実行する。児童労働の問題と出会い、悩み、闘った日本の女の子たちを映したドキュメンタリー映画です。

ドキュメンタリー映画『バレンタイン一揆』予告編

予告を見て気になったのは、この「普通の女の子3人」は、どうしてガーナを訪れることになったのか。そして、なぜイベントは「バレンタイン一揆」という名前になったのか、でした。

その両方に単純でも偶然でもないバックグラウンドがあって、3人だけではない、たくさんの日本の学生たちの思いが込められていることに気づくと、あぁ、なんで私はこのイベントを知らなかったんだろう、なんて思っている自分がいました。

……このタイトルから、最初は単にかわいくておもしろい映画なのかと思ったのが、なんだか申し訳ない。

『バレンタイン一揆』が、厳しい現実をなんとか変えようと起こしたアクションなのだと知って、「一揆」という単語の持つ意味がすっと心に落ちました。

買い物って、ひとつの投票だと思います。私たちが、正当な労働から作られたチョコレートを選ぶなら、それがきっと主流になっていくはず。

義理であれ、本命であれ、バレンタインに愛を込めるなら、チョコレートは苦さのないものを。今年のチョコレートを買う前に、ぜひ観てほしい映画です。

NGO ACE(エース)設立15周年記念
ドキュメンタリー映画『バレンタイン一揆』
2013年1月12日(土)から渋谷アップリンクにて公開

text by 渡部えみ
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グリーンライター。書籍編集、転職・派遣サイト等のコンテンツ企画・制作、心とカラダにいいことを発信するモバイルサイトのプロデュースなどを経験。現在、オーガニックコットンブランドの広報とともに、選ぶのが楽しくなるグリーンでエシカルなモノ・コトを文字で広める「グリーンライター」として活動中。「どうせ選ぶなら、自然にも社会にも、もちろん自分にもいいものを」がモットー。最近念願の手織りを始め、織っている間の“無”の感覚に癒される毎日。

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