もう何年も前になりますが、陶芸の町で知られる益子を旅したとき「スターネット」に立ち寄り、ひとめぼれして求めた2つの器。「朝顔鉢」という名の通り、上部の口縁部が広がりラッパのような形状。その形の愛らしさとともに、淡いブルーとピンクの色合いに瞬時に魅了されました。
「スターネット」で求めた、ブルーとピンクの朝顔鉢とボウル。
しかも、お店の方にお話を伺ったところ、ブルーとピンクの色合いは、和菓子をイメージしているとのこと。持ち帰って食器棚に並べてみると、夏の朝の瑞々しい気配が差し込みました。
先日、馬喰町にできた「スターネット東京店」を訪ねたところ、扉を開け瞬間、またも目にとびこんできたブルーとピンク。コロンとまるいボウルにやっぱり心奪われ、朝顔鉢の仲間入り。陶器そのものの魅力とともに、ブルーとピンクの彩りが好きなのだと実感したきっかけとなりました。
「チケッティ」というサイト内の「日本のふるさと工芸マルクト」というコーナーで、日本の伝統工芸や地場産業とコラボレーションして雑貨をつくる企画を監修しているのですが、三重県四日市市の萬古焼きブランド「4th-market」でココット&ソーサーを作ることになったときにも、やっぱりブルーとピンクをリクエスト。
フェリシモ「日本のふるさと工芸マルクト」で作った、ココット&ソーサー。
ピンクのソーサーには、4という数字をイメージした模様をスタンプ。
ココット&ソーサーは、単品ずつでも使えるし、こんなふうに重ねても。
電子レンジや食洗機にもかけられる半磁器。
ココットの裏側にも、4モチーフの模様。
もともと4th-marketでも鮮やかやブルーのプレートやカップのシリーズがあったので、それにあうピンクも特別に作っていただけることに。
つい先日、4th-marketさんがサンプルとしてつくったボウルをプレゼントしてくださいました。
4th-marketと、四日市の地名にちなんで、4をモチーフにした模様を描き、ちょこんとスタンプしたものが完成。気持ちが晴れやかなときはいつも、ブルーとピンクの器が食卓に鮮やかに並びます。
●日本のふるさと工芸マルクト
フェリシモの新しいプロジェクト、~好きを見つけて、大切に育てる~がテーマの「チケッティ」で、甲斐みのりが「日本のふるさと工芸マルクト」というシリーズを手がけています。各県や町に、その土地ならではの伝統工芸や地場産業が根付く日本。繊細な手仕事や、純粋な感性で愛らしい品々が生まれています。ふるきよき日本の宝を旅して探し、再発見したふるさと工芸品を、伝統のままでなく、甲斐みのりの視点で、ふだんのおしゃれや暮らしに馴染む雑貨にアレンジしてお届けします。
(甲斐みのり)