夏の風物詩のひとつが、花火。火薬のにおい、打ち上げ花火の音は、夏の記憶を呼び起こします。
なかでも、線香花火は、日本の伝統的な花火の種類。おもちゃ花火に分類される手持ちの花火です。線香花火の名の由来は、江戸時代、香炉に線香のように立てて遊んだことからだとか。
線香花火の季語は、夏。線香花火は、移りゆく変化の段階で名前がつけられています。
(1)火をつけて先に玉ができると『牡丹』
(2)玉が激しく火花を発する様は『松葉』
(3)火花が低調になる様は『柳』
(4)消える直前は『散り菊』
なんとも日本人らしい感性ではありませんか。
もう、10年近く前のことですが、桐箱入りのたいそうな線香花火をいただきました。「へ~」と、びっくりしたと同時に、気がきいているなと感心したのを覚えています。
「これは、プレゼントにいいかも!」と、わたくしも、夏になると高級な線香花火をギフトに選ぶようになりました。ギフト選びの醍醐味のひとつに、サプライズがあげられます。高級な線香花火は、自分買いはしなくても、いただいたら驚きがあり話題性もばっちり。
かくいうわたくしも、線香花火には思い出がいっぱい。幼いころ、庭でいろいろなおもちゃ花火を楽しんだこと。ねずみ花火やロケット花火はちょっとこわくて、遠巻きにみていました。ですが、細いこよりの線香花火は、派手ではないけれど、みんなで輪になって、じっと揺らさないで、だれが一番長く持ちこたえたるか、と競争するのが楽しくて......。
そう、線香花火は、楽しんで、美しくはかなく消えていく......けれども、記憶に残るという点でも、おすすめの逸品です。
ここ近年、国産の高級線香花火がブームです。いわゆる玩具屋ではなく、インテリアショップやセレクトショップなどに、パッケージも洒落た、いろいろな線香花火が並んでいますから、お好みのものを見つけてください。
[線香花火ひかりなでしこ(やまと花火)]
12本セット(6本×2束/桐箱入り)
2,625円(税込)
(裏地桂子)