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のびのび個性を生かすには......カヒミカリィさん流の子育て法
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のびのび個性を生かすには......カヒミカリィさん流の子育て法

2014-02-27 23:00

    もしも子どもができたら、安全で、個性を生かせる環境で育てたい。そんな風に想像してみたことがあります。

    一昨年、ニューヨーク・ブルックリンで、一人娘の和(にき)ちゃんの子育てをスタートさせたカヒミ カリィさんは、引っ越し当時、環境の変化が幼い和ちゃんの負担にならないよう、心を砕いたそう。

    しかし、先日行われたカヒミさんと岡村貴子さんの対談で語られたのは、変化をものともしない和ちゃんの姿と充実した幼稚園ライフでした。

    岡村:和ちゃんは、ブルックリンでどんな幼稚園に通っているんですか?

    カヒミ:日本語の幼稚園に通わせる予定だったのですが、これから先もいるのであれば英語が話せるようになった方がいいということで、英語のパブリック(公立)の幼稚園へ通わせることにしました。1クラス17人に対して2人の先生がいて、のびのびだけれどきめ細やかに接してくれます。児童心理学も取り入れられていて、すごくいいんですよ。

    岡村:では、最初は言葉がまったくわからない状態での入園だったんですね。和ちゃんはすぐに馴染めましたか?

    カヒミ:そこをいちばん心配していたのですが、娘はまったく気にせず(笑)。もともと人見知りをしない性格なのもあるとは思いますが、3~4歳の子ってコミュニケーションの手段は言葉だけじゃない。小さい子なりに、みんな助け合っています。

    岡村:いろんな国の子が片言で会話をしたり、同じような環境で仲良くなっている感じですか?

    カヒミ:はい、本当にそういう感じです。先生もとても意識していて、お互いの文化があってそれを尊重し合う大切さを子どもたちに教えてくれます。ポットラックパーティを開いて、いろんな国のお料理をお母さんたちが持ち寄って食べたりもしますね。

    カヒミさんの「幼稚園好き?」という問いに、「好き!」と即答する和ちゃん。ちょっと休みが続くと、幼稚園に行きたいと言い出すのだそう。


    カヒミ:服装もとても自由で、ドレッドヘアーの子や、80年代のスターみたいな格好の子から、ブランドものを着ている子までいろいろいるんですけど、まったく誰も気にしていない。

    岡村:いいな、うらやましい! こんな人もいるんだ、こんな考え方もあるんだっていうのを小さいうちに理解できるのがすごくいいなぁと思います。

    カヒミ:それが引っ越していちばんよかったことですね。娘が違う国のお友達にも自分からハグするようになって......人種の差をまったく気にしていないんです。

    一方で気を配っているのが食事。幼稚園では、給食にピザが多く、お弁当もパンにピーナッツバターを塗ってジップロックに入れて持たせるといった簡易な感じが普通なのだそう。

    カヒミ:栄養のバランスを考えてお弁当を持たせています。本当に普通のお弁当なんですが、先生が毎回「Wow!こんなお弁当は見たことありません」って(笑)。たまにはキャラ弁を持たせてあげたいけれど、浮いちゃうから持たせてあげられないですね。

    岡村:文化の違いですね。他にも日本との違いを感じたことはありましたか?

    カヒミ:アメリカには、幼稚園の前の1年間、日本でいうと保育園のような時期から、音楽やアートの英才教育を受けられる専門学校や、IQが高い子だけが入れる幼稚園が、すべてパブリックであるんですよ。パブリックなので、すごい倍率ですが、お金持ちじゃなくても才能を伸ばせるシステムがあるのがおもしろいですね。

    以前に聞いた「言葉を大事に育てている」というカヒミさんのお話が、心に残っているという岡村さん。


    岡村:赤ちゃん言葉で接するのではなく、きちんとした言葉を使うこと、そして、赤ちゃんだからわからないと決めつけず、行動する前にちゃんと話をすることが大事とおっしゃっていました。あれから1年が経ちましたが、いまはどんなことに配慮していますか?


    カヒミ:今も、言葉にはすごく気を遣っていますね。アメリカに引越したとはいえ、本格的なバイリンガル教育をするのは、ちょっと早すぎて、娘には負担だと思います。一つの言葉が体に染み込んでから、次の言葉が入るのが脳にいいんじゃないかな、と。まず日本語で、それから英語なんですよね。だから、おうちでは言語を混ぜずに、日本語で接していますが、英語で話したからって怒ったりせずに過ごしています。娘がアメリカの環境や文化を知る事で楽しい世界がより広がったらいいなと、思ってます。

    尊(たける)くんのお世話をしようと積極的に接したり、背中にクッションを乗せて「カメ~」と遊ぶ和ちゃんの姿に、一同和まされっぱなし。

    岡村:和ちゃんはユニークですよね~。わたし、尊には、和ちゃんみたいに育ってほしいんです。

    カヒミ:女の子だし二枚目に育てたいのに、どんどん三枚目に......。片言の英語なのに、幼稚園の先生にも「She is so funny!」「Strong character!!」って言われます(笑)。

    個性を大切にしてくれる幼稚園に出逢い、のびのびと生活を送るカヒミさんと和ちゃんのお話に、岡村さんも、昨年3月に出産した尊くんのこれからに思いを馳せているよう。次回は、岡村さんの「42時間にも及んだ自宅出産」のお話をお届けします。

    文/渡部えみ 写真/小林みのる

     

    RSSブログ情報:http://www.mylohas.net/2014/02/035590brooklynlife.html
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