まずイライラを感じても、すぐには表に出さない方がよさそうです。その理由は『続・こころのふしぎ なぜ? どうして?』の中で、こう書かれていました。
一つ知っておいてほしいことがあります。
それは、すべての気持ちは、ちょっとしたことで大きくなったり、小さくなったりするということ。
(『続・こころのふしぎ なぜ? どうして? 』60~61ページより)
たしかにイライラが最高潮に達したときでさえ、だれかに思わぬことで感謝されたり、ほしかったものが手に入った途端に、嬉しさがまさってしまうことがあります。イライラなどの感情はその瞬間どれほど強く感じていても、じつは当てにならないその場限りのものなのかもしれません。
原因追究がクールダウンにつながるイライラがその場限りの感情だとすれば、すぐに表に出すのは賢明でないのはわかります。とはいえ何もせずイライラを無視するのは難しいものです。そこで表に出す前のほんの一瞬、その原因を探ってみるのもテかもしれません。
そこでわかりやすい4つのパターンを同書より抜粋します。
・自分が、わがままを言ったんじゃない?
・相手は、悪くなかったんじゃない?
・本当は、自分にイライラしているんじゃない?
・それって、ねたんでるだけじゃない?
(『続・こころのふしぎ なぜ? どうして?』62~63ページより項目のみ抜粋)
自分の意見が通らないときのイライラ、相手の気持ちを読みちがえたときのイライラ、うまくできない自分に対するイライラ、ねたみから来るイライラ。どれもありそうです。
「自分のイライラがどれに当てはまったのか」ということも大切ですが、実際にためしてわかるのは、こころのフォーカスがイライラの感情から原因を考えるという思考へと変化したこと。感情より思考へと焦点が移り、いったんクールダウンできるという点でも、この原因探究はおススメです。
つまりイライラしたらすぐに表にださずに一度原因を考えることで、自分のパターンが見えると同時にクールダウンもできる。これがイライラと上手につきあうコツのようです。
red-clover via Shutterstock