生理周期中に下痢が起きる原因は、生理周期によるホルモン量の変化が関係している場合があるようです。
排卵して黄体ホルモンが分泌されると腸の働きが悪くなり、便秘になりやすくなりますが、生理が始まると黄体ホルモンが減少するため便秘症状は解消され、さらにプロスタグランジンの分泌により腸が異常収縮し、下腹部痛を伴う下痢が起きやすくなるのだとか。
しかしライオン株式会社が、20~40代の女性を対象に、生理と下痢に関する意識調査を実施したところ、生理時の「下痢」の原因は「ホルモンバランスの乱れ」だと答えている人は、わずか34%でした。また生理時の下痢に対して「対処していない」という人は約7割にものぼりました。対処をしていない理由の多くは「対処の仕方がわからないから」という結果に。
しかしライオンヘルスケアマイスターのアドバイスによると、「生理周期による下痢は、そのメカニズムを理解し、正しい予防法・対処法を知ることで、軽減させることは可能」なのだとか。
生理時の下痢の予防法&対処法予防としては、やはりお腹の冷えに注意し、下痢を起こしやすい食品は控えるのが基本です。下痢を起こしやすい食品には、果物や豆類に含まれる糖類や、甘味剤、また辛い食べ物やアルコール、コーヒー、冷たい食べ物や飲み物などがあります。
さらに食べ過ぎや早食いなども要注意です。消化不良を起こし、その結果発生したガスが腸の粘膜を刺激して腸が異常収縮するため、下痢が起こりやすくなるのだそう。
それらに気を付けていても症状がよくならない場合、薬に頼るというテもあります。なるべく薬は飲まずに自然に対処したいところですが、ライオンヘルスケアマイスターによると、「生理周期による下痢は食中毒などによる下痢とは違い、『悪いものを外に出す』という役割を担っているわけではない」ということですから、もし生理周期が原因の下痢が続くようなら、無理に我慢せず市販の下痢止め薬を使用するのもひとつの方法なのかもしれません。
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