作法と言っても、新入社員が教わる「ホウレンソウ」や「名刺の渡し方」ではありません。
表面的な決まり事ではなく、内面における作法が身についているかどうか、チェックしてみませんか。
見直しておきたい、仕事に対する考えかたまず最初は、「仕事を修行と思っているか?」。
例えば重要な会議だけを本番だと思っていると、それまでの準備が面倒なものになってしまいがちです。でも準備から会議までを「修行」と受け止めると、小さなことでもていねいにこなすことができるのではないでしょうか。
『本当の仕事の作法 価値観再生道場』(内田樹、名越康文、橋口いくよ/KADOKAWAメディアファクトリー)の中で、橋口さんは仕事という修行についてこう言っています。
不得意だからこそそうやって、きちんとやった時の自分の実感こそが、仕事の中、つまり修行の中で得られる本物の感覚なのですね。その感覚は楽しいの、わかる!
(『本当の仕事の作法 価値観再生道場』p24より引用)
次は「不得意だからって諦めてない?」。
不得意な事には手を出さない、という考え方はシャカイジンとして正しいように思えます。得意分野で自分を生かした方が世の中に貢献できる......、というのがその理由です。でも本当の作法はその逆。
不器用な人が積み重ねたものは器用を超える
(『本当の仕事の作法 価値観再生道場』p72より引用)
自分には向いていないことをこつこつ続ける。その作業は、向いている人がサラッと成せることよりも重みのある結果を出せることが多いということです。
わたしも若い頃はわかりませんでしたが、不得意なことに地道に取り組んできた人の成果には簡単には崩せないものがある気がします。
仕事に向き合う際の作法とは、ひと言で言えば「背筋をただして仕事に向き合う」ということかもしれません。
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