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「過去はもう仕方がないけれど、せめて未来はなんとかしなくちゃ。」そんな努力はポジティブにも思えるけれど、未来の計画に振り回されて、ちょっと疲れてしまうこともあります。
未来がまだない今を遊ぶ
『荘子』のなかには「不測に立ちて無有に遊ぶ」という言葉がでてきます。それを踏まえ、僧侶にして芥川賞作家である玄侑宗久さんはこういいます。
「無有に遊ぶ」に込められた意味は、未来はここにはないのだから、「ないという今を遊ぶ」ということです。
(「『荘子』2015年5月 (100分 de 名著)」P51より引用)
いくら頭のなかで計画をたてても、それは所詮頭の中での話。未来は今ではないのに、そのことに頭を悩ませていても意味がないということでしょうか。
とくに悪い方へ考えてしまって、今は最悪のケースでもないのに未来の想像だけで胃を痛めるようなことのないようにしたいですね。
明日できることは今日やらないまた玄侑さんはつづけてこんなことも書かれています。
多くの人は、今日やるべきことが終わると、明日やるということをつい引き寄せてしまいます。「明日できることは今日やらない」という強い信念がないと、人間は休めない。
(「『荘子』2015年5月 (100分 de 名著)」P51より引用)
たしかに不思議とひとつのことが終わればまた、明日でもいいはずの次やることが目に入ってくるものです。でも、やるべきことに集中するためには、しっかり休む時間も必要。
次のやるべきことが目に入った瞬間に「はぁっ」とため息がでてしまったときは、「明日できることは今日やらない」という言葉を思い出し、「荘子に書かれているんだから」と言い聞かせながら、しっかり休みたいと思います。
beautiful woman via Shutterstock
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