ドイツ生まれの「カフェフォーム」のコーヒーカップ&ソーサー(コーヒーセット)がとっても素敵で、お気に入りです。魅力は一言では言い表せませんが、何といってもそのほっこりとした見た目と雰囲気。手にすっぽり収まる小ぶりサイズのカップは上質の焼き物のようでいて、でも計算されていない。一つ一つの形がちょっとずつ違うその様に、ぬくもりと不思議な懐かしさを覚えます。  これ、何でできているの?

実はこのコーヒーセットは、コーヒーを淹れたあとの豆をリサイクルして作られたもの。そういわれてみれば確かに色もコーヒー色だし、手触りもいかにも自然素材、といった感じです。カップの表面にはぼんやりではあるけれども、カフェの泡が描き出すようなマーブル模様がうすく見えるのが素敵。

絵を描く人がよくコーヒーパウダーを絵具と合わせて使ったりすることは知っていましたが、豆そのものでまさかカップができてしまうなんて! 口にしても美味しいものは、手にとっても良いものなのだと驚かされます。木の繊維を練りこんで強化、びっくりするほど丈夫なのにもかかわらずとても軽量。実は5年もの月日をその開発に費やしたのだそうで、物をリサイクルし、かつ上質なものを創ることがいかに難しいことであるかを考えさせられます。

世界中で増加のコーヒー消費率を背景に

現行の形にたどり着くまでに、さまざまな方法や素材で試作が行われたのだとか

使用済みのコーヒー粉を使ってカップを製造するという実験が初めて行われたのは、2009年、イタリア。EUは世界のコーヒー消費量約3分の1を占めており、その消費率は年々増加しています。開発当時の問題点であった、一度使用するともうカップが使えないところをクリア、現在に至るといいます。

カフェフォーム代表のユリアン・レヒナー氏によると、カップが壊れてしまっても、もちろん生ごみとして捨てることができるところ、そしてリサイクルも可能なのだとか。現在では歩きながらカップで飲めるコーヒー店も人気がありますが、できることならば時間をゆったりとって、カフェの中でこんな素敵なカップでコーヒーを味わい、いただきたいものです。

ちなみにカフェフォームのコーヒーセットは日本からも注文が可能だそう。2人用(カップ2つ、ソーサー2枚)が40ユーロで、送料は6ユーロ。普段使いのカップとして、日常に迎えてみるのも良いかもしれません。

[カフェフォーム,NOCS!]

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