みなさんはどんな風にクリスマスを過ごされていますか?
わが家は毎年、12月の中旬頃になるとクリスマス・ツリーを探しに近所の出店に行くのですが、今年は何だかずっと慌ただしくしていて買いに行くひまがなく、昨日やっとわが家にツリーが来ました。
この時期になると、ニューヨークの街のあちこちにツリーの出店があらわれるのですが、とても大きな木以外は自分達で背負って持ち帰ることが多いので、力持ちの人と行かないと買うことが出来ないのです。
娘と私は夕ごはんの買い物の途中などによさげなツリーをよく見かけていて、そのたびに早く買おうねと言っていたのに、家族3人の予定がなかなか合わず、今年はこんなに遅くなってしまってしまいました。
お気に入りの出店も店じまいをしていて娘はがっかり。仕方なく近所のツリー屋をハシゴして行ったり来たりしながら品定めをしましたが、天井に届きそうなほど大きくて立派すぎるものや、てっぺんが真っ直ぐでなくて星が付けられなそうなもの、スヌーピーのチャーリー・ブラウンのツリー並みに小さくちんまりしたものばかり残っていて、なかなか手頃な大きさで枝振りのよいツリーはなかなか見つかりません。
娘は「それなら大きいやつがいいなー」と店で1番みごとなツリーをうれしそうに指差します。「あ~、これは無理だな~」と夫と私。
そのうち娘は「あんなにたくさんステキなツリーがあったのに! 」と泣きべそに......。
でも気を取りなおして何軒がまわり、わが家にピッタリなサイズのものを見つけることが出来ました。
日暮れの街は、どこもかしこもクリスマスのデコレーションの明かりでキラキラを輝き、とても綺麗。
こんなふうにツリーを背負って歩く人の姿もアメリカらしい風情があって、とてもいいものだなぁと思います。
家に到着すると、今度は戸棚の奥からツリー用のオーナメントを出したり、キャンドルを付けたりして部屋の飾り付けです。
そして娘が眠ってから、サンタさんからという設定で用意したプレゼントをクリスマス用の包装紙で包もうと思っていたのですが、ちょっと可笑しなことが。
娘の知らない場所に昨年余った包装紙をしまっておいたので、柄も覚えていないだろうし今年もそれを使おうと思っていたら、いつの間にか娘がその包装紙を当たり前のように取り出していて、隣の部屋でこっそり私用のプレゼントを包んでいたのでした。
私がドアを開けたら、娘が慌てて「お母さん来ないで!」と叫んだので私も気づかないふりをしたのですが......。
仕方ないので明日、娘に内緒で新しい包装紙を買いに行こうと思っているところです。
昔、私の大好きな心理学者の河合隼雄先生が書かれたエッセイで、サンタクロースの話があったのを思い出します。
河合先生が子どもの頃、クリスマスになると両親は本気でサンタさんがいるように色々と仕込んでいたそうなのです。
子供達は成長するにつれてサンタの存在を疑い出しますが、親の方が上手(うわて)だったので、河合家の子供達はみんな、サンタさんはやっぱりいるんだ、と長い間信じていたのだそう。
そしてその子ども達が大人になった今、今度は自分の子供達にそうしている、というお話です。エッセイでは具体的に親がどんな仕掛けをしたのかが書いてあって、とても面白いのですが、私がいいなぁと思うのは、河合家の子供達は両親が一生懸命に自分達を喜ばせてくれたことをとても感謝していて、忘れられないいい思い出になっているところです。
そう思うと、サンタさんは本当にいるんだなぁと......。
今年もあっという間の1年で、もう年末なんて未だ実感が湧かないのですが、来年も元気に楽しい時間をたくさんつくって過ごしていきたいな、と思っています。
メリー・クリスマス! そしてハッピー・ニュー・イヤー!
皆さん、良いお年をお迎え下さいね!