さて、ごはんは好きですが、おいしいごはんの炊き方はいまいちまだ良く分かりません。でも、ごはんだけでなく、いつも心にあるのは、先日亡くなった佐藤初女さんの「食材が痛くないように扱うの」という言葉。このままの言葉だったかはさだかではありませんが、何かを切るときも、おむすびをむすぶときも、痛くないように、米粒がつぶれないように、とおっしゃっていたように思います。
そんなわけで、お米を洗うときは、やさしく洗います。白米であっても玄米であっても、やさしく両手で包むようにして洗います。傷つけないように、自分だったらこんなふうに洗われたいな、という感じで。浸水時間は、季節やそのときどきによって変えています。たいてい季節の変わり目に、ああもうこんなに浸水させなくていいんだな、とかああもうそろそろ浸水時間を長めにしたほうがいいんだな、と調整していきます。
水分量も、やはり同じように季節ごとに微調整。お米によっても異なるし、いつも同じお米を買っているわけではないので、いつも試行錯誤しているような感じです(ちなみに初女さんは、計量カップを使わず、手でお米を触り、その時のお米をじっくり観察して水加減を決めるそうです)。
お米を炊くのは、白米でも玄米でも土鍋を使っていますが、火加減はたいてい、白米であれば中強火で沸騰させて、そのあと10分〜12分弱火で炊き、火を止めて10分蒸らします。玄米の場合はその前の浸水時間によって、蓋をして弱火にかけてから強火にしたり、蓋を開けたまま中火で沸騰させてから弱火にしたり、とさまざまです。
どんなお米を選ぶか、どんな調理器具を選ぶか、どんな気候かによっていろいろと調整はしながらも、やっぱりいちばん影響するのは、お米を炊くときの自分がどんなふうか、かなとおもう今日この頃です。
今日食べたもの:レモンタルト
冬の始まりくらいからよく作っているレモンタルトです。レモンのさわやかな香りと酸味にはなんともいえないすがすがしさがありますよね。このレモンタルトは、そんなすがすがしさのまま食べ終えられる軽めのタルトです。白崎裕子さんのレシピを参考に作っています。
タルト生地を焼きます。菜種油とごまペーストを混ぜたものと、全粒粉、てんさい糖、塩を合わせたものを混ぜ、型に入れて180度で20分。
これにレモンカードを流し入れて、冷蔵庫で冷やしてできあがりです。通常のレモンカードはバターと卵でつくりますが、それだと胃に重たいのでヴィーガン仕様。レモン、豆乳、ショートニング、てんさい糖、葛粉をあたためて乳化させたものです。あっさりしているので、少しくらい食べ過ぎてもだいじょうぶです。