だるい、寝付きが悪い、朝起きられない......。こんな症状はありませんか? 単なる疲労と片付けないで。ひょっとしたら自律神経が乱れているせいで起きている不調かもしれません。詳しいお話を自律神経研究の第一人者である小林弘幸先生に伺いました。

#1 自律神経とはどんな働きをする神経なの?」「#2 自律神経の調整方法(オフィス編)」「#3 自律神経の調整方法(おうち編)」に続く最終回となる今回は「自律神経を整えるストレッチの方法」をご紹介します。

●合間にできる簡単ストレッチ

軽いストレッチも自律神経を整えられる有効な方法です。「がんばってやろう」と意気込むよりも、ちょっとした時間でできる方法が効果的。手軽なので家事や仕事の合間に試してみてください。

(1) つま先立ちの上げ下げを何度か繰り返すストレッチ

普通に立った状態から、つま先立ちに。これを何回か繰り返すと足のポンプ活動が促され、血行が良くなります。筋肉の緊張がゆるみ、同時に気持ちもほっこり和んで、自律神経も整います。

(2) 頭の上で手を組んで、左右に倒すストレッチ

両手をバンザイして、手のひら同士を組みます。その状態で、息を吐きながら右に体を倒します。息を吸いながら体を元に戻し、次は同じように左に倒します。体側が伸びることで、血流もスムーズに。座っていてもできるので、仕事中も気軽にリフレッシュできますね。

●気持ちが落ち着く音楽をかけると効果的

前回ご紹介したCDを聞きながらストレッチをするとさらに効果がUPします。

小林先生のはおすすめは、夜ベッドの上でストレッチを行う方法です。音楽を聞きながら、ゆったり体を動かすことで体が程よくあたたまり、仕事の疲れもスッキリ。緊張がほぐれると、自律神経の緊張もほぐれます。このときよいイメージを思い浮かべると心も元気になれるそうです。そのまま眠ればいつもよりぐっすり。次の日も元気に過ごせます。

●ストレッチはどこでもできる自律神経の調整法

運動に苦手意識がある人でも、体をゆっくり動かすストレッチなら抵抗なくできるはず。

仕事や家事の合間にもほんの5分でもできますし、場所の制限もないのでハードルが低い整え方のひとつだと思います。難しく考えず、自分が「気持ちいいな」と思える範囲で試してみましょう。

小林先生に伺ってわかったのは、仕事中、自宅でゆっくりしているときどんなときでも心がけ次第で自律神経のバランスを整えることはできるということ。まずは、できることから実践して、心も体も心地よく過ごせるように心がけてみたいと思います。

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#2 心も体もよい状態にシフトできる! 自律神経の調整方法(オフィス編)

#3 心も体もよい状態にシフトできる! 自律神経の調整方法(おうち編)

お話を伺った方:順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生

こばやしひろゆき/ 1960年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、順天堂大学小児外科助教授などを経て、現職。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アーティスト、文化人などのコンディショニング・パフォーマンス向上指導に関わる。『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム)など著書多数。

<参考書籍>

>> 聞くだけで自律神経が整うCDブック(アスコム)

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