YNA#37 「俺の歴史に連れ打ちの1ページ」

 
大人になると友だち作りのハードルがめちゃくちゃ上がっていると感じていて。
3回飲みに行ってもまだ「あのひとは知り合い」だとか、下手すりゃ「顔見知り」のカテゴリに入れていたりする自分がいる。
ガキの頃はさ、1回遊んだだけで「俺たちもうダチだよな」っていうのが当たり前だったのに――

2ヶ月前のこと。
運営ピンクさんがディレクションする番組に立ち会った。
まさみんこと佐藤雅美がMCで、ニコナナチャンネル初登場の美原アキラちゃんをゲストに迎える回だった。

この本番前のまさみんが普段からは考えられないくらい緊張していて。
その理由が「美原アキラちゃんを好きすぎる」というものだったんだけれど、その様子があまりにもおもしろくてぼくはずっと茶々を入れていた。

まさみんが「神々しくて近寄れない」と言ったらぼくが美原さんの隣に座り、「とてもじゃないけど顔見て話せない」と言ったら代わりにガン見する。
美原さんはいい迷惑だっただろう。けど、もしかしたら楽しんでいたかもしれない。

たしかピンクさんが言ったんだと思う。「美原さんと友だちになりたいとかは思わないんですか?」って。
それに対するまさみんの返事はおぼえてない。
「なれるものならなりたいけどとてもとても……」みたいな感じだったんじゃないかな、たぶん。

流れとしては、ぼくと美原さんが友だちになるところ。
まさみんを嫉妬させるためだけのジョークとして。

でもこのとき冒頭のことがふっとよぎったんだよね。
ひさしぶりに“友だちになろー!”で人間関係始めたらどうなるのかな。

ここまでのやり取りで美原さんがすげえいいコだってわかったし、冗談で済ますのはもったいない。

だから、