この記事はミライの【馬車目線】でお送りします。

ミライ: フツクロウさん。

フツクロウ: なんじゃミライ。

ミライ: 以前、

 嫌われるインテリがこれから生きていく方法(その1)  

で、どうして最近インテリが嫌われるかをシリーズで取り上げましたけど、その話題にドンピシャの例が流れてきました。

フツクロウ: ホホウ。

ミライ: これです。

 これが日本の未来を育てる教育なのか?出来る子の芽を摘む学校教育がコレ  


フツクロウ: 「時間がたつと、かげのむきがかわるのはなぜですか」に対して、「地球が回るから。」と答えてペケなんじゃな。

ミライ: はい。そこでペケをつけることは、「出来る子の芽を摘む学校教育」だと言うのです。

フツクロウ: しかし、脇に「学習したことを使って書きましょう」と理由が書いてあるぞ?

ミライ: そうです。たとえばこの答えの文章が問題ないとして、でも例えばそこ「球」の漢字間違ってますから、「正しい漢字で書きましょう」としてペケをつけるのはアリですよね。

フツクロウ: ホウじゃな。どちらも、三角くらいにしたげてという意見はあるかもしれんが、きちんとペケの理由が書かれていて、「出来る子に対してできないフリをさせ」てるわけじゃないのぉ。

 そもそもこの子なら、その先生の言ってることわかるんじゃないかの。

ミライ: そうです。

 いまどき、仲間内のちょっとした悪ふざけ写真がネットで拡散しちゃうと人生棒に振りかねない時代。「ここではこういう取り決めでやります」をできるできないは、社会的な生死にまで関わる問題。「学習したことを使って書きましょう」ができるできないは、まさにその訓練とも考えることだってできます!

フツクロウ: ホッホ。おおげさじゃな。

 いや、しかしなかなか笑えん話じゃの。

ミライ: でしょ? 

 さらに、この記事に安易に同調してしまうと問題なのが最後の一文。
得意なものがある子はそれをとことん伸ばしていく教育をしないと日本の未来は無いと思います。
 もっともらしいことを言っているようですけど、日本は今、日本の未来のために、違う視点で取り組んでいるんです。

フツクロウ: ホウじゃな。

ミライ: はい。すべての子が義務教育を理解できること。100点である必要はありません。識字率99%と言われても、国民全員が漢字のテスト満点取るわけではありません。ある程度義務教育内容を達成する、学習達成率を99%にしようという取り組み。

 簡単に言えば、落ちこぼれをなくそうという取り組みです。

フツクロウ: そのホウが日本が豊かになるという考え方じゃな。

ミライ: そうです。ごくわずかのエリート、学問だけでなくスポーツなど他分野も含めて、そういう一部のスーパースターを国として育てるより、日本中から落ちこぼれをなくす方が、日本隅々の無数の社会問題を解決できるという方法です。

フツクロウ: まあ、各分野のエリートはそれぞれの分野が育てればええからの。

ミライ: そうです。将棋には奨励会があるように、自分たちの分野のエリートを再生産したいなら、それぞれの分野がその仕組みを作ります。

 官僚は優秀な官僚を再生産するために、せっせと東大をトップにすえた、全国から優秀な人材を漏らすことなく吸い上げるピラミッドを作り上げました。

 それがエリート科学者を育てるのにいまいちうまくいってないのではないかというのは、また別の話。

フツクロウ: うむ。

ミライ: 一方で、ITも進んで、我が子に得意なものがあれば、学校に頼らずともどんどん伸ばすことができます。しかも安価に。学問だけで言えば、もうネット上に無数のeラーニングシステムができてます。無料のものだってあります。

フツクロウ: 一方で、苦手なところが多い子はというわけじゃな。

ミライ: そうです!