いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。 

 前回、

 クリエイティビティ強化ワークショップのひらき方  

で、MIT石井裕先生のクリエイターに必要な2つのことを紹介しました。

 MIT石井裕教授が提言。「ICT敗戦国」日本を生きるクリエイターに必要な2つのこと  

異分野との衝突とビジョンの2つがあげられていて、大変参考になったのですが、
 日本は残念ながらICT敗戦国となりました。
この部分には突っ込んでみようと思います。

 石井裕先生はMITつまりアメリカから見てますから日本が負けたという視点になるのは仕方ないですが、日本に住んでいる日本人がその言葉に巻き込まれる必要はありません。

 アメリカ視点の基準で比べれば当然アメリカが勝っていて、日本が負けているのですが、もう先進国同士は、それぞれ自分たちの基準で進めばいいのです。

 たとえば、アメリカだって電子マネーについては普及は遅れてます。理由は簡単。クレジットカードが普及したからです。私は1997年からアメリカに行きましたが、その頃からクレジットカードはどこでも使えました。あとみんな小切手も持っています。たとえば公共料金はお知らせがきて、返信用の封筒に小切手入れて、家の前に置いておくと郵便屋さんが回収してくれる(これは場所によりますが)という便利さ。下宿してた頃は家賃も小切手で大家さんに払えます。
 なので、クレジットカードと小切手のコンボで、現金はほとんど必要ありませんでした。小切手なんて大変古くさいやり方ですが、公共料金は銀行からの引き落としもあったものの、特に不便もなかったので使いませんでした(有料だったかも)。

 つまり、特に困ってないから広まらないのです。

 電子マネーの普及はヨーロッパやアジアが先行したそうですが、それをアメリカに指摘したところで「それで?」という感じではないでしょうか。

 たとえば、回線の速さでは日本はアメリカを圧倒していたはずです。むりくり違う尺度を作れば、日本のが上なんていう結果も導き出せるかもしれません。くだらないことですが。

 アメリカとの比較とか、そんなことが目的の時代はとっくに終わっています。そんなことより、目の前の解決しなくてはいけない問題に集中すればいいのです。

 もちろん、アメリカにいい解決法があって、それを使えばうまくいくときは、大いに利用したいですから、アメリカ他、世界の進歩をウオッチすることは大切です。でも、「○○が劣っている」からといって、必ず日本に反映させなければならないというものでもありません。アメリカの学校では健康のため学内でドーナツを売ってはいけないという法律ができるとかいう話を見かけましたが、日本でも必要でしょうか?