岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/12/27

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/12/08配信「『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』の放送に合わせ、生実況!!」の内容をご紹介します。
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2017/12/08の内容一覧

柳田理科雄『空想科学読本』

 柳田理科雄さんのベストセラーに『空想科学読本』シリーズっていうのがあるんですよ。「アニメや特撮作品の中によくある科学的な矛盾を追求する」みたいな本なんですけど。
 僕はあれがあんまり好きじゃないと思ってて。なぜかというと、「科学的な矛盾を突く」というよりは、「難癖つけてる」ような感じがしちゃうからなんですよ。

 例えば、『スターウォーズ』に、惑星タトゥイーンで太陽が沈むシーンがあるんですね。青と赤の太陽が沈んでいくという、メチャクチャ良い、名シーンなんですよ。今回のテレビ放送では出てこないんですけど。
 この、青と赤の太陽が沈んでいくという光景から、惑星タトゥイーンには2つの太陽があるということがわかるんですけども。だからといって、別にいつでも、あんなふうに太陽が2つ見えているわけじゃないと思うんですね。
 夕日が沈んでいく時、なぜ、太陽が赤く見えるのかというと、もともとの太陽から発せられる白い色が、地平線を沈む時だけ大気の層に阻まれて、波長が長い赤色の光しか届かなくなるから、赤い色に見えるわけですよ。
 同様に、青い色で沈んでいくもう1つの太陽も、波長が長いところだけが届くから、青い光として見えるわけですね。つまり、この2つ目の青い太陽っていうのは、昼の間は、おそらく、肉眼では見えないんですね。これは、「紫外線の太陽」なんですよ。
 惑星タトゥイーンには、確かに太陽が2つあるんだけど、1つ目の太陽は、地球と同じ、普段は白いけど夕焼けの時には赤く見える太陽で、もう1つの太陽は、普段は見えないけど夕焼けの時にだけ青い色になって見える紫外線の太陽なんですよ。そういった、2つの太陽が沈んで行く時に、それぞれ赤と青に見える、と。
 こういうふうに考えると、惑星タトゥイーンの昼間のシーンで、太陽が2つあるはずなのに、影が2つない理由というのは、説明できるんですよ。

 惑星タトゥイーンにいる時に、ルークたちの足元には影が1本しかないんですよね。これを、柳田理科雄さんは、ミスとして考えちゃうんですよ。「太陽が2つなんだから、本当は影が2つなければいけないだろ!」ってツッコんで、「えっへん、どうだ! 俺はこんなことをわかってるんだぞ! 科学っていうのはこういうものだ!」っていうふうに言うんですけども。
 でも、科学の楽しみ方って、そうじゃないんですよ。どちらかと言うと、「夕焼けの時にだけ2つの太陽が見えるということは、惑星タトゥイーンというのは紫外線の嵐のような星なんだ。だから、あんなふうに砂漠ばかりで荒れ果てていて、奴隷産業くらしかないんだ」っていうふうに考えたほうが、やっぱり『スター・ウォーズ』の世界が豊かに見えるんですよね(笑)。
 あとは、その方が、あの2つの太陽が落ちていくシーンが、より、ロマンティックに見える。「なぜルークは、あんなふうに夕焼けを見ていたのかというと、あの2つの太陽が青と赤に見えるのは、あの夕焼けのほんの5分くらいの間だけだからなんだ」と考えたほうが、やっぱり面白いし、僕はこっちの方が科学だというふうに思うんですよ。

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