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 ~この際、思い切って第2の平田機工株を探そう~


 成長株や好業績株は素直についていきやすいがいわゆるバリュー株(低PER、低PBR、高配当利回り)は人気がつきにくい。なぜなら株価は上昇する必要がないからです。
 株価が上昇すれば配当がそのままなら配当利回りが落ちます。PERも業績が横ばいないし低下していくなら株価が横ばいでも上がっていきます。また、PBRも株価が上がれば高くなっていきます。

 こうしたことは自明のことではありますが、バリュー株投資のネックとなりがちです。このため、じっくりと業績を確認してからでも投資は遅くはなく、四半期決算の進捗を確認しながらでも大丈夫だということでこの期間は人気薄になりがちです。


 成長株は着実に利益を成長させていくだけのパワーを秘めていますが、潜在的に大きな成長市場を抱えている場合は材料株として捉えられるケースが多いと思われます。
 こうした銘柄の人気のバロメーターは出来高で、その特徴的なパターンが株高第1弾で一気に出来高が急増し、その後、株価調整ととも出来高がいったん減ってしばらくしてまた出来高とともに株価の上昇に至るケースが多いという点を念頭においておくと良いかと思います。


 バリュー株は買い安心感がある一方で、継続的な人気につながりにくいという欠点があります。市場を見渡すと猫も杓子もバリュー株という状況なので、投資家は目移りしてしまいます。
 ですから、IRも何もしないで放置した企業には自社株の低迷、アンダーバリュー状態が長期に続くという事態が生じることになります。


 なぜアンダーバリューで放置されているのかは過去のIRや業績推移によっておよそ見当はつきます。いわゆる万年割安株がそうなっているゆえんがある訳です。

 期初計画の下方修正を簡単にやってしまう企業は投資家の信頼を裏切るケースが多く、そうした企業には投資家は寄り付かない。いつもこの会社は期初計画を上回って着地するという定評がある企業ほど投資家の信頼が厚い。ですからいくらPERが5倍だとかPBRが0.5倍とか、配当利回りが4%以上とか言っても業績への信頼や中長期的な業績への信頼がないと投資家の関心が向かないことになります。


 全上場企業の半分余り(1900社)がPBR1倍以下の市場環境の中で犬も歩けば低PBR銘柄に当たるという状況となっていますので、投資家の焦点が定まらないのかも知れませんが、かつて株価低迷状態にあった平田機工(6258)が600円から8000円までたった2年で大化けしたようにバリュー株から成長株に大転身が図られれば皆さんの資産は何倍にもなる可能性があります。

 そこには企業との接点を持って絶えず取材活動を行い交流を図りながら成長の芽を見出す努力が求められるのかも知れません。


 多くは埋もれてしまいがちの銘柄かも知れませんが、そうした銘柄をご自身でピックアップされて、5銘柄ぐらいに分散投資されて長期スタンスで保有してリターンを得るのも面白いかと思います。

 市場がホットになれば売れば良いし、クールな状況下ではコツコツ仕込めば良いぐらいの感覚で取り組まれることが資産形成の早道になるものと期待されます。
 潜在的な成長性を備えたバリュー銘柄をまずは見出してポートフォリオに入れておいて後はじっくり待つというスタンスで難局を乗り切ることに致しましょう。

 バリュー株投資には忍耐が求められるのかも知れませんが、バリュー株が成長株に変身を遂げる時に皆さんの資産はPERの変化と収益向上の掛け算となって反映されることになります。

 そうした潜在成長株となる実力を備えたバリュー株を探すことこそお宝探しにつながるものと考えられます。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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